物語の作り方入門/初心者向けの秘訣と創作のヒント
この記事は 2023年10月24日 に更新されました。
物語の創作は、現実にはないことを自由に表現できる魅力的な芸術です。あなたが初心者だとしても、オリジナルの物語は作れます。
しかし、読者の興味や感動を引き出す物語を作るには、いくつかのポイントが必要です。
記事では、物語を作ることの意義や深みを初心者の方にも伝えるために、物語の作り方について簡潔に説明していきます。
目次
物語の作者としてのやりがいと責任
物語は、人間の想像力と感性を使って作ります。そのスタイルはさまざまであり、恋愛や冒険、ミステリーなどです。これらの物語は、読者に感動や驚きを与えることとなり、作者の満足感へとつながります。
その一方で、物語は不適切な内容を含むこともあります。例えば、暴力や殺人、性的なものを描いた物語は、子どもに適さない可能性もあるでしょう。物語を作る人は、物語が持つ影響力について、常に配慮しなければなりません。
このように物語の作者は、大きなやりがいを得られる一方で、責任を伴うことも覚えておいてください。
初心者でも心に響く物語を作るコツ
物語を作るには目的が必要です。難しく考えすぎず、誰か特定の人の心を動かしたい、という単純なおもてなしの気持ちのように考えてください。
作り手の意図や思いを相手に伝えるためには、それを伝えたい相手を明確にし、その人のために語ることが重要です。以下に、初心者でも応用できる具体的なヒントをご紹介します。
物語の作り方のコツ1_
目的を明確にする
物語を作り始める前に、どのような目的を持って物語を作るのかを明確にしましょう。相手の心に感動や共感を引き起こしたいのか、楽しませたいのか、教訓やメッセージを伝えたいのか、自己表現をしたいのかなど、目的に応じてストーリーの方向性や要素を選びます。
例えば、子ども向けの物語であれば、教育的な内容や、子どもが楽しめるような要素を取り入れてはいかがでしょうか。また、大人向けの物語であれば、より深いテーマや、大人ならではの視点が必要かもしれません。
物語の作り方のコツ2_
相手のニーズを考える
物語を伝える相手のニーズや関心事を考えてストーリーを構築することも大切です。その人が興味を持ちそうなテーマやキャラクター、ストーリー展開を取り入れることで、相手の心に響く物語を作れます。
例えば、スポーツが好きな人にサッカーや野球をテーマにした物語を語ると大きな共感を得られるでしょう。旅行が好きな人にはバックパッカーをテーマにした物語を作ると興味を持ってもらえるはずです。
物語の作り方のコツ3_
共感を呼び起こす
相手の心に響く物語を作るには、共感を呼び起こす力が必要です。キャラクターの心情や経験に思わず共感するような描写や、困難や喜びに感情移入できるような状況設定を意識してください。
登場人物を自分自身や身近な人と重ね合わせることで、物語がより身近に感じられます。主人公が困難に立ち向かう姿を描くことで、読者に勇気を与えられるはずです。
物語の作り方のコツ4_
驚きや感動を演出する
物語は、予測可能な展開だけではなく、驚きや感動を演出する要素も大切です。意外な展開やトリック、キャラクターの成長や変化など、読者や視聴者が感動や興奮を味わえる瞬間を盛り込んでください。
主人公が死んだと思われていたが、実は生きていたという展開は、読者に驚きと感動を与えることができます。また圧倒的な困難を意外な手法で乗り越えて勝利する展開は、読者に達成感と感動を与えるはずです。
物語の作り方のコツ5_
ユニークさを追求する
物語を他と差別化するために、ユニークな要素を取り入れると効果的です。独自の設定や個性的なキャラクター、斬新なストーリー構造など、読者や視聴者が新鮮な驚きを感じる要素を取り入れてください。
設定をゼロから構築するSFやファンタジーの物語は、読者にワクワク感を与えられるでしょう。
物語を動かす欲望の力を理解しよう
物語を作るとき、登場人物が何をしたいと思っているのか、何を達成したいのかという目的や動機をはっきりさせることは重要です。それらは、物語の展開を左右し、読者に物語をより深く理解させるのに役立ちます。
登場人物の目的や動機は、彼らの欲望から生まれます。欲望とは、人間が本能的に求めるものです。食べ物や水、安全や愛など、生きるために必要であることは疑いようもありません。
しかしそれだけではありません。人間は社会的な動物であり、他者との関係や地位、名声や富なども欲しがります。
また、自己実現や創造性、冒険や知識なども欲望の対象です。個人によって異なりますが、共通していることは、欲望が満たされないと不満や不安、怒りや悲しみなどの感情が生まれます。
物語の中では、登場人物の欲望は物語を動かすエンジンそのものです。登場人物は、自分の欲望を満たすために行動し、その結果として物語が展開します。
例えば、『ハリー・ポッター』の主人公は、魔法界に行きたいという欲望を持っています。そのために彼はホグワーツに入学し、そこで友達や敵、冒険や危険が展開されるのです。
ハリーは自分の両親を殺したヴォルデモートを倒したいという欲望も持っています。そのために彼はヴォルデモートと対決する道を選択するのです。このように、登場人物の欲望は物語のプロットを形成します。
また、登場人物の欲望は物語に深みを与える力にもなります。登場人物が何を欲しがっているかによって、その性格や背景が明らかになるからです。
例えば、『白雪姫』のヒロインは、愛されたいという欲望を持っています。そのために彼女は王子様や小人たちと仲良くなるのですが、一方で彼女は毒リンゴを食べて眠ってしまいます。これは彼女が無邪気で信じやすい性格であることを示しています。
さらに、白雪姫が愛されたいという欲望を持つ理由は、彼女が魔女に妬まれて追われてきたことにあります。これは彼女が不幸な過去を持っていることを示しています。このように、登場人物の欲望は、その内面や過去を描写するのです。
物語を作るときは、登場人物の欲望に注目してみましょう。以下では、欲望を明確にする方法をいくつかご紹介します。
- 登場人物に、具体的な目標や夢を持たせる
- 登場人物の欲望を、性格や背景と関係させる
- 登場人物の欲望が、物語の展開に影響を与えるようにする
欲望を明確にすることで、物語はより面白く、深みのあるものになるはずです。
常識を打ち破る物語を目指そう
作者は、登場人物の感情や動機、行動や選択についても考える必要があります。ポイントは、それらは必ずしも自分の道徳心や常識に沿っているとは限らないということです。
例えば、殺人や犯罪を犯す人物を描くとき、作者はその人物の行為を批判したり正当化したりすることはできません。そうではなく、その人物がなぜそうした行為をするのか、どんな感情や思考があるのか、どんな背景や環境にあるのか、などを探求することが必要です。
そして、その人物の視点から物語を展開することで、観客にもその人物の内面に共感したり理解したりする機会を与えることができます。
これは容易なことではありません。なぜなら、自分の道徳心や価値観を脱ぎ捨てることは難しく、時には不快や恐怖を感じることもあるからです。
しかし、それこそが脚本家の役割です。真実の物語を創り出すためには、常識やモラルを疑い、新たな視点から物語を構築しなければなりません。
以下に、脚本家が道徳心を超えた視点から物語を作り出した好例をいくつか紹介します。
映画『ダークナイト』では、悪役のジョーカーは、殺人や犯罪を犯しながらも、その行為を正当化したり、観客に共感させようとしたりしません。むしろ、彼の行動は、社会の矛盾や不条理を暴き、観客に考えさせようとしています。
映画『フォレスト・ガンプ』では、主人公のフォレスト・ガンプは、知的障害を持っていますが、純粋で心優しい人物です。彼は、様々な困難にあいながらもそれを乗り越え、人生を歩んでいきます。この映画は、障害者差別や差別問題について考えるきっかけを与えてくれました。
これらの映画は、脚本家が道徳心を超えた視点から物語を創り出すことで、観客に新たな視点や考え方を提供することに成功した例です。
脚本家の仕事は、単に物語を創作することだけではありません。観客に考えさせ、人生について学ぶ機会を与えることも、脚本家の重要な役割です。
自己探求が面白い物語を作るカギ
物語を書くとき、自分のことをよく知っていると、良い物語を書けるようになります。自分の性格や価値観、好きなことや嫌いなこと、夢や希望、恐怖などをよく理解すると、それらを物語に反映させることができるからです。
例えば、あなたが勇敢なキャラクターを書きたいとします。その場合、自分自身が勇敢だと思うことを思い出してください。勇敢な行動をとった経験や、勇敢な人に出会った経験などがあれば、それを物語に盛り込むことができます。
このことからも分かる通り、物語を書くときは、自分の心と深く向き合い、自分の内面を探求してみてください。物語を通じて、あなたは新しい自分を発見するかもしれません。
以下に、物語を書くときに自分のことをよく知るためのヒントをいくつかご紹介します。
- 自分の性格や価値観を書き出してみる
- 自分が人生で直面している困難や課題を書き出してみる
- 自分の理想とする人生を描いてみる
- 自分の好きな本や映画、テレビ番組を観て、その物語の特徴を分析してみる
- 自分の好きなキャラクターやストーリーを書き出してみる
- 自分の夢や希望、恐怖を物語を作ってみる
まとめ
新しい物語を創り出す作業は楽しいですが、その作り方にはコツやテクニックが必要です。記事では、初心者の方に向けて基本的な心構えから、実践に役立つ創作のコツなどを紹介しました。ぜひ参考にしていただき、物語の創造者への一歩を踏み出してください。
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