2026年11月7日(土)13時10分から、WOWOWシネマで映画「怒り」が放送されます。WOWOW公式では「宝島」放送記念の妻夫木聡さん特集の1本として編成され、番組表では15時40分まで、PG12作品として案内されています。
「怒り」は、ひとつの未解決殺人事件を起点に、千葉・東京・沖縄の3地点で別々の人間関係を追う群像ミステリーです。李相日監督が脚本も担当しており、3つの物語をどう切り替えながら一つの「信じること」のドラマに束ねているかが、脚本志望者にとって大きな見どころです。
11月7日の放送日時と作品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 放送日時 | 2026年11月7日(土)13:10〜15:40 |
| 放送局 | WOWOWシネマ |
| 作品 | 怒り[PG12] |
| 公開 | 2016年9月17日 |
| 監督・脚本 | 李相日 |
| 原作 | 吉田修一 |
| 内容時間 | 142分 |
WOWOW公式の妻夫木聡さん特集ページには、「怒り」を11月7日(土)午後1時10分から放送すると掲載されています。WOWOW公式作品ページでは、2016年制作、内容時間142分のドラマ・サスペンス/ミステリーとして紹介されています。
番組表.Gガイドでは13時10分から15時40分までの放送で、PG12表記も確認できます。同日15時40分からは「悪人」が続き、吉田修一さんの原作を李相日監督が映画化した2作品を連続して見られる編成です。
番組表.Gガイドには、11月15日(日)12時45分からWOWOWシネマで次回放送が予定されていることも掲載されています。11月7日に見られない場合は、この再放送予定も確認できます。
映画「怒り」はどんな物語?
物語の起点は、東京・八王子で起きた夫婦殺害事件です。現場には「怒」という血文字が残され、犯人は顔を変えて逃亡。事件から1年後、警察が犯人を追う中で、素性のはっきりしない3人の男が別々の場所に現れます。
WOWOW公式のあらすじでは、千葉の漁港に田代、東京・新宿に直人、沖縄の離島に田中が現れ、それぞれ周囲の人々と関係を深めていくと紹介されています。3人は同じ場所に集まるわけではありませんが、「この人を信じてよいのか」という疑いが、それぞれの人間関係に入り込んでいきます。
犯人捜しのミステリーとして進みながら、中心に置かれているのは警察の捜査だけではありません。家族、恋人、友人として誰かを大切に思うほど、疑うことの痛みが大きくなる構造です。犯人候補を3地点に置くことで、観客も登場人物と同じように判断を揺さぶられます。
千葉・東京・沖縄の3つの物語
千葉パートでは、渡辺謙さん演じる槙洋平と、宮﨑あおいさん演じる娘・愛子の前に、松山ケンイチさん演じる田代哲也が現れます。田代は漁港で働き始め、愛子との距離を縮めますが、素性が分からないことが洋平の不安につながります。
東京パートでは、妻夫木聡さん演じる藤田優馬が、綾野剛さん演じる大西直人と出会います。WOWOW公式のキャスト表でも優馬と直人の配役が確認でき、2人の関係は「信じる」という主題を別の角度から見せる役割を持ちます。
沖縄パートでは、広瀬すずさん演じる小宮山泉が、森山未來さん演じる田中信吾と関わります。千葉や東京とは環境も人間関係も異なりますが、知らない相手を受け入れることと、疑いが生まれたときにどう行動するかという共通した問いが置かれています。
3つの物語が直接交差しなくても、観客の中では同時に進みます。ある場所で「信じたい」という気持ちが強くなった直後に別の場所で疑いが生まれると、前の場面の感情を残したまま次の人物を見ることになります。この連鎖が、群像劇としての緊張感を支えています。
キャストとスタッフ
| 役割・役名 | 担当 |
|---|---|
| 槙洋平 | 渡辺謙 |
| 藤田優馬 | 妻夫木聡 |
| 槙愛子 | 宮﨑あおい |
| 田中信吾 | 森山未來 |
| 田代哲也 | 松山ケンイチ |
| 大西直人 | 綾野剛 |
| 小宮山泉 | 広瀬すず |
| 監督・脚本 | 李相日 |
| 原作 | 吉田修一 |
| 撮影 | 笠松則通 |
| 編集 | 今井剛 |
| 音楽 | 坂本龍一 |
WOWOW公式とJFDBでは、監督・脚本を李相日さん、原作を吉田修一さん、撮影を笠松則通さん、音楽を坂本龍一さんが担当したことを確認できます。JFDBでは編集を今井剛さんが担当したことも掲載されています。
李相日監督は、吉田修一さんの小説「悪人」も映画化しています。「怒り」では、ひとつの主人公を追い続ける形ではなく、3地点の人物を並行して描くため、脚本だけでなく編集の設計が作品のリズムを決める重要な要素になります。
脚本づくりの視点:3地点の感情をリレーする
「怒り」の脚本から特に学びたいのは、別々の場所で進む物語を、出来事ではなく感情でつなぐ方法です。李相日監督は2025年の「ほぼ日」の対談で、「怒り」は主に3カ所を同時に追うため、それぞれを一つずつ丁寧に見せ続けるとリズムが悪くなり、長大な映画になると振り返っています。
そのため、ある場所で立ち上がった問いを別の場所で受け、その次の場所で感情が動くような連動を、脚本段階から意識したと説明しています。これは3つの物語を単純に「千葉→東京→沖縄」と均等に並べるのではなく、場面と場面の意味をつなげる考え方です。
場所が変わっても同じ問いを持たせる
千葉、東京、沖縄では登場人物も関係性も異なります。それでも観客が一本の映画として追えるのは、「目の前の相手を信じられるか」という問いが共通しているからだと考えられます。
群像劇を書くとき、登場人物の数を増やすだけでは物語が散らばります。「怒り」では事件と犯人像を共通の外枠にしながら、それぞれの場所で信頼が育ち、疑いによって揺れる過程を置いています。3本の筋が同じ主題を別の関係で試すため、互いを比較しながら見ることができます。
切り替えの位置が次の場面の意味を作る
場面転換は、単に時間や場所を変えるためだけに使われていません。李監督自身が語っているように、Aの場所で生まれた問いをBの場所が受けるように設計すると、直接会わない人物同士でもドラマが連動します。
脚本を書く際にも、各場面の終わりに「観客へ何を残すか」を考え、その感情を次の場面で強める、反転させる、別の形で答えるといったつなぎ方ができます。「怒り」は、その考え方を大規模な群像劇で実践した例として見ることができます。
李相日監督の演出で見る「信頼」と疑い
2016年のインタビューで李相日監督は、3つの物語は一見無関係でも「信頼」をめぐってつながっており、ある場所で生まれた疑いの感情が別の場所へ波及するように見せることを意識したと説明しています。俳優には全体構造を演じさせるのではなく、目の前の相手を信じる過程や疑いへ落ちる瞬間を丁寧に演じてもらうという考えも語っています。
これは演出と脚本の役割分担を見るうえで興味深い点です。脚本・編集では3地点を大きく連動させながら、各場面の芝居は、その人物が今向き合っている相手との関係に集中させる。大きな構造と小さな感情を別々の精度で作ることで、群像劇でも人物が記号的になりにくいと考えられます。
渡辺謙さん、妻夫木聡さん、宮﨑あおいさん、森山未來さん、松山ケンイチさん、綾野剛さん、広瀬すずさんという主役級の俳優が集まっていますが、豪華さだけを見るのではなく、それぞれが「信じる側」「疑われる側」「疑ってしまう側」のどこに置かれているかを見ると、人物配置の意味が分かりやすくなります。
「怒り」という題名をどう見るか
作品冒頭の殺人現場に残された「怒」という文字は、ミステリーの強い印象を作ります。しかし李相日監督はインタビューで、単純に「怒りとは何か」を追うより、その裏側にある不安や恐れを掘ることを意識したという趣旨を語っています。
その視点で見ると、登場人物の行動は「怒っているかどうか」だけでは整理できません。相手を失いたくない、信じたい、裏切られたくないという感情が先にあり、そこへ事件の情報が入ることで疑念が強まります。
題名の強い一語と、人物が抱える細かな感情の間に距離を作ることで、観客に考える余地が残されます。脚本ではタイトルや事件の設定が大きなテーマを示し、各人物の場面では具体的な関係に落とし込む。その二段構えも本作の見どころです。
参考にした情報
- WOWOWオンライン「怒り」
- WOWOWオンライン「『宝島』放送記念!俳優 妻夫木聡」
- JFDB「怒り」
- ケイダッシュ公式「9月17日公開『怒り』主演」
- ほぼ日「余白。李相日×糸井重里 第4回 省略の芸術」
- 番組表.Gガイド「怒り」
よくある質問
映画「怒り」は11月7日の何時から放送されますか?
2026年11月7日(土)13時10分から15時40分まで、WOWOWシネマで放送予定です。WOWOW公式特集ページで13時10分開始、番組表.Gガイドで15時40分終了を確認できます。
映画「怒り」の監督と脚本は誰ですか?
監督・脚本はいずれも李相日さんです。原作は吉田修一さんの小説「怒り」です。
主な出演者は誰ですか?
渡辺謙さん、妻夫木聡さん、宮﨑あおいさん、森山未來さん、松山ケンイチさん、綾野剛さん、広瀬すずさんらが出演しています。
「怒り」はどんな構成の映画ですか?
未解決殺人事件を背景に、千葉・東京・沖縄の3地点で、素性の分からない男と周囲の人々の関係を並行して描く群像ミステリーです。
まとめ
11月7日13時10分からWOWOWシネマで放送される「怒り」は、吉田修一さんの小説を李相日監督が脚本・監督して映画化した群像ミステリーです。渡辺謙さん、妻夫木聡さんをはじめとするキャストが、千葉・東京・沖縄の3つの物語を担います。
脚本の視点では、3地点を均等に並べるのではなく、ある場所で生じた問いや感情を別の場所へ受け渡す構成が大きな学びどころです。人物同士が直接会わなくても、「信じるか、疑うか」という共通の問いで場面を連動させる方法に注目すると、群像劇を一本の映画としてまとめる設計が見えてきます。

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