2026年11月7日(土)14時27分からNHK BSで、「刑事コロンボ(55)『マリブビーチ殺人事件』」が放送されます。人気作家の死をめぐり、いったんは犯行を認めた人物の供述が検死結果と食い違うところから、事件がもう一段ひっくり返る一編です。
この回で注目したいのは、犯人当てだけではありません。脚本のジャクソン・ギリスが、いったん観客に「事件は解決した」と思わせたあとで前提を崩し、コロンボに捜査をやり直させる構成です。演出を担当したウォルター・グローマンの人物の見せ方と合わせて見ると、後半の駆け引きがより分かりやすくなります。
放送日時と主なキャスト
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 放送日時 | 2026年11月7日(土)14:27〜16:00 |
| 放送局 | NHK BS |
| 作品 | 刑事コロンボ(55)「マリブビーチ殺人事件」 |
| コロンボ | ピーター・フォーク(日本語吹替:石田太郎) |
| ウェイン | アンドリュー・スティーブンス(日本語吹替:大塚芳忠) |
| ジェス | ブレンダ・バッカロ(日本語吹替:来宮良子) |
| テレサ | ジャネット・マーゴリン(日本語吹替:山田礼子) |
J:COMのNHK BS番組情報では、放送時間は14時27分から16時までと案内されています。出演者欄にはピーター・フォーク、アンドリュー・スティーブンス、ブレンダ・バッカロ、ジャネット・マーゴリンらが掲載されています。
本作の原題は「Murder in Malibu」です。ORFの公式番組ページでは1990年のアメリカ作品とされ、ピーター・フォークがコロンボ、アンドリュー・スティーブンスがウェインを演じることも確認できます。
「マリブビーチ殺人事件」のあらすじと見どころ
物語は、人気作家テレサが自宅で射殺されたところから始まります。最初は物取りの犯行のように見えますが、コロンボはテレサと結婚をめぐって関係していたウェインに目を向けます。
ウェインは追及を受けて犯行を認めます。普通の刑事ドラマなら、この時点で大きな山場を越えたように感じるところです。ところが、検死によってウェインが撃ったとされる時点では、すでにテレサが亡くなっていたことが分かります。
この「自白が事件を終わらせない」という仕掛けが、本作の大きな特徴です。犯人らしい人物が自白すれば視聴者も一度は納得しやすいのですが、その納得自体が次の謎を生みます。コロンボは、ウェインの供述がどこまで本当なのか、誰が何を隠しているのかを改めて組み立て直すことになります。
ORFの公式紹介でも、ウェインがテレサを撃ったと認めた一方、その供述の時刻にはすでに彼女が死亡していたため、コロンボが疑いを持って捜査を続ける筋立てが示されています。結末を知らずに見る場合は、「なぜ自白するのか」「自白によって得をするのは誰か」という点を意識すると、人物の行動がより興味深く見えてきます。
脚本・演出・制作スタッフ
| 役割 | 担当 |
|---|---|
| 脚本 | ジャクソン・ギリス |
| 演出・監督 | ウォルター・グローマン |
| 制作 | ユニバーサル・テレビジョン |
NHK BSの番組情報として掲載されているJ:COMとGガイドでは、脚本はジャクソン・ギリス、演出はウォルター・グローマンとされています。Free LibraryのDVD収録情報でも「Murder in Malibu」はジャクソン・ギリス脚本、ウォルター・グローマン監督として収録されており、スタッフ情報を相互に確認できます。
ジャクソン・ギリスは「刑事コロンボ」で複数のエピソードに関わった脚本家です。本作では、最初に疑わしい人物を置き、その人物の自白によって捜査を終わらせるのではなく、むしろ事件の構造を複雑にする方向へ進めています。
ウォルター・グローマンの演出では、コロンボの追及とウェインの反応だけでなく、周囲の人物がどの場面で何を知っているように見えるかも大切です。台詞そのものだけでなく、人物同士の距離や表情、誰が場面に残り誰が離れるかにも注目すると、情報の出し方が見えやすくなります。
脚本づくりの視点:一度解決した事件をもう一度動かす
「マリブビーチ殺人事件」の脚本で学びやすいのは、物語の途中で一度「解決した形」を作ってから、その解決を壊す方法です。ウェインが自白した時点で、主人公の目的は達成されたように見えます。
しかし検死結果が新しい事実を示したことで、その自白は答えではなく新しい疑問へ変わります。このように、前半で得た答えの意味を後半で反転させると、同じ事件を追っていても物語に二段階の推進力を持たせられると考えられます。
「自白」をゴールではなく謎に変える
刑事ものでは、自白は通常なら事件の終点に置きやすい要素です。本作はそこを逆に利用し、「なぜ真実と合わない自白をしたのか」という新しい問いを作っています。
脚本を書くときも、観客がゴールだと思いやすい出来事を中盤に置き、その出来事そのものを次の謎へ変える方法があります。ただし、後から何でも覆せばよいわけではありません。前半で提示した人物関係や時間情報が、後半で別の意味を持つようにつなぐことが重要です。
人物の利害が謎を複雑にする
本作では、被害者テレサとウェインの関係だけでなく、周囲の人物が事件にどう関わるのかが捜査の焦点になります。誰が被害者を守りたいのか、誰がウェインを疑うのか、そして誰が事件の決着を望んでいるのかによって、同じ事実でも受け止め方が変わります。
この人物配置は、単純な「犯人対刑事」の形を避ける助けになります。登場人物それぞれに事件が終わってほしい理由、終わっては困る理由を持たせることで、会話の一つひとつに利害が生まれると考えられます。
コロンボの追及はどこを見ると面白い?
コロンボは、相手の言葉をすぐに否定するのではなく、まず話を聞き、その説明の中にある小さな不自然さを積み重ねていく人物です。「マリブビーチ殺人事件」では、ウェインの自白を受け入れたように見える場面と、その後に疑問を持ち直す場面の差が見どころになります。
注目したいのは、証拠そのものだけではなく、人物がなぜその説明を選ぶのかという点です。事実と供述が食い違ったとき、コロンボは「嘘をついた」と即断するのではなく、その食い違いを起点に人物関係を見直していきます。
脚本上は、主人公だけが賢く見えるようにするより、相手側にも合理的な説明や行動理由を与えたほうが対決に厚みが出ます。本作は、いったん納得できる答えを提示しておきながら、それでも残る違和感をコロンボに拾わせる作りとして見ることができます。
1990年の「新シリーズ」期に作られた一編
「Murder in Malibu」は1990年5月14日にアメリカで放送された作品として複数の資料に記録されています。1970年代の代表的な「刑事コロンボ」と同じくピーター・フォークが主演しつつ、復活後のシリーズにあたる時期の一編です。
古典的な倒叙ミステリーの印象が強いシリーズですが、この回は「最初に見えた犯行像そのものが正しいのか」という方向へ視聴者の注意を動かします。事件の入口と途中の理解がずれていくため、単に犯人を当てるよりも、情報が更新されるたびに人物の見え方が変わる面白さがあります。
参考にした情報
- ORF公式「Columbo – Niemand stirbt zwei Mal / Murder in Malibu」
- J:COMテレビ番組表「刑事コロンボ – NHK BS」
- Gガイド「刑事コロンボ(55)マリブビーチ殺人事件」
- Free Library Catalog「Columbo Mystery movie collection」
よくある質問
「刑事コロンボ(55)マリブビーチ殺人事件」はいつ放送されますか?
2026年11月7日(土)14時27分から16時まで、NHK BSで放送されます。
「マリブビーチ殺人事件」の脚本と演出は誰ですか?
脚本はジャクソン・ギリス、演出・監督はウォルター・グローマンです。
「マリブビーチ殺人事件」の主な出演者は誰ですか?
コロンボ役のピーター・フォークのほか、アンドリュー・スティーブンス、ブレンダ・バッカロ、ジャネット・マーゴリンらが出演しています。
この回の脚本で注目したい点は何ですか?
一度は自白によって事件が解決したように見せ、その自白と検死結果の食い違いを新しい謎に変える二段構えの構成です。
まとめ
2026年11月7日14時27分からNHK BSで放送される「刑事コロンボ(55)『マリブビーチ殺人事件』」は、人気作家の死とウェインの自白をめぐり、事件の前提が途中で崩れるミステリーです。
脚本のジャクソン・ギリスは、自白を終点ではなく次の謎の入口として使っています。コロンボが供述と事実のずれをどう拾い直し、人物関係を組み替えていくのかに注目すると、犯人探しだけでなく脚本構造そのものを楽しめる一編です。

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