ドラマ性とは?ドラマ性が高い脚本を書く秘訣

脚本に関するコラム

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脚本にはドラマ性が必要です。しかし、ドラマ性が何かわからなければ、満足する脚本は書けないでしょう。

脚本家として現場で意識しているのは、ドラマ性とは観客の感情を動かす力であり、情報の出し方や葛藤の描き方によって生み出せるということです。この記事では、ドラマ性とは何か、その感じ方が人によって異なる理由、そしてドラマ性が高い脚本を書くための具体的な方法について解説します。




ドラマ性とは

ドラマ性とは、観客や読者の感動を呼ぶために必要な要素です。

しかし、あらためて聞かれると「ドラマ性ってなに?」と首をかしげるかもしれません。

抽象的な概念ですが、プロの脚本家は肌身にしみて理解しています。

逆に言えば、ドラマ性がなければ脚本は成り立ちません。それほど大切な要素です。

ドラマ性の感じ方は人それぞれ

ドラマ性を理解するための実例を紹介します。映画やテレビドラマには、最初からドラマ性が含まれているので、スポーツを例にお伝えします。

高校野球のテレビ中継で、アナウンサーが「ドラマティックな展開です」と叫んでいるのを聞いたことはありませんか。

その試合にはドラマ性が含まれているのでしょう。

しかし、特に野球に興味がない方は、見向きもしないかも知れません。これはその方にとってはドラマ性がないからです。

つまり、同じ現象を見ていてもドラマ性を感じる人と、何も感じない人がいるのです。脚本家は、特定の人だけでなく、できるだけ多くの観客にドラマ性を感じてもらえるよう工夫する必要があります。

ドラマ性は共感から生まれる

高校野球に興味がない人でも、その高校が自分の母校だとしたらどうでしょうか。少しは興味が湧くのではないでしょうか。

さらに、ピッチャーが実は怪我をしているのに無理をして出場していたり、その高校が数十年ぶりの決勝進出を果たしたりという情報を知ると、より大きな興味につながるかも知れません。

ドラマ性の有無は、観客が共感できるかどうかに左右されます。共感は、観客自身の経験や感情と、登場人物の状況が重なり合うことで生まれます。




ドラマ性がある脚本の書き方

野球の例からも分かる通り、情報がドラマ性を生み出します。

  • 母校
  • エースの怪我
  • 数十年ぶりの決勝進出

これらの情報がなければ、ただの野球の試合であり、興味がない人は見向きもしません。

だから、多くの方に共感してもらえるドラマ性の強い脚本を書くためには、多くの情報を提供する必要があるのです。

主人公はどういう人物で、どういう過去を持ち、なぜ敵と戦っているのか等など。

ただし、観客が共感できる情報でなければいけません。どうでもいい情報ばかり出しても共感は得られないのです。

例えば、主人公の好きな食べ物や趣味を細かく説明するのはNG例です。ストーリーやテーマと関係のない情報は、観客の共感につながりません。一方で「幼い頃に両親を亡くし、一人で生きてきた」という情報は、その後の主人公の行動や葛藤を理解するための共感材料になります。

葛藤が共感を呼ぶ

観客を共感させる情報とは葛藤です。

葛藤とは、ある目的を果たしたいけれど、何らかの事情により達成できない状態や打開しようともがく様子を指します。

母校が甲子園で優勝するための千載一遇のチャンスだが、無理をするとピッチャーの選手生命が絶たれるかもしれない。どうやって乗り越えるべきか。

葛藤を伝えるには、まず、主人公の事情やバックグラウンドを情報として伝えなければなりません。

主人公の葛藤が伝わるほど共感が生まれ、ドラマ性が高まります。葛藤は、敵対者やライバルといった外部からの障害だけでなく、迷いや恐れといった主人公自身の内面からも生まれます。外部と内面、両方の葛藤を組み合わせることで、より重層的なドラマ性を作り出せます。

ドラマ性に関するよくある質問

Q. ドラマ性と派手な展開は同じ意味ですか?

いいえ。派手なアクションや事件があっても、観客が共感できなければドラマ性は生まれません。逆に、地味な日常描写でも、観客が共感できる葛藤があればドラマ性は生まれます。

Q. ドラマ性を高めるために情報を増やせばいいですか?

情報量を増やすだけでは不十分です。観客が共感できる情報、つまり主人公の葛藤につながる情報を選んで伝えることが大切です。関係のない情報を増やすと、逆に物語が冗長になってしまいます。

Q. 葛藤を描くときに注意すべき点は何ですか?

葛藤を伝えるには、まず主人公の事情やバックグラウンドを観客に伝える必要があります。背景情報が不足していると、葛藤の重みが伝わらず、共感が生まれにくくなります。




まとめ

ドラマ性は、脚本に必要な要素です。ドラマ性を生み出すには読者を共感させなくてはなりません。そのための情報を出す際は、葛藤を意識する必要があります。観客が共感できる情報を選び、外部と内面の両方から葛藤を描くことで、ドラマ性の高い脚本に近づけるはずです。

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