バディものが持つメリット『ミッドナイトランナー』

脚本に関するコラム

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韓国映画『ミッドナイトランナー』の主人公は2人います。短絡的だが行動力があるギジュン、慎重だが頭脳派のヒヨル。彼らは正反対のキャラクターです。だからこそ相乗効果が生まれ、映画を魅力的にしています。

脚本家として『ミッドナイトランナー』を見ると、2人の主人公が好対照のキャラクターであることが、葛藤やテンポの良い会話を自然に生み出す仕組みになっていることがわかります。この記事では、バディものの脚本が持つメリット、『ミッドナイトランナー』に見る主人公たちの葛藤の描き方、そしてバディ脚本を書く際に参考になる作品をご紹介します。




バディものの脚本術が生み出す効果

知り合った当初はお互いに拒絶していた2人ですが、序盤である出来事があり仲良くなります。2人で一人の主人公、という感じです。これは創作上とても都合が良いといえます。

たとえば、ある事件が起きた際、ひとりは突き進む、もうひとりは立ち止まるというように意見が割れれば葛藤が生まれやすいからです。主人公が一人の場合、頭の中で天使と悪魔に争わせたり、葛藤の演技で見せたりしなければなりません。ところが、二人いるとセリフで言い争うことも自然にできます。これは創作的に簡単だし、見ている方もわかりやすいです。

例えば、主人公が一人で「このまま突き進むべきか、それとも立ち止まるべきか」と頭の中で悩む様子をモノローグで延々と説明するのはNG例です。観客は気持ちが入りにくくなります。良い例は、『ミッドナイトランナー』のように、性格が対照的な2人にその場でセリフとして言い合わせることです。葛藤がそのまま会話になるので、説明セリフを増やさずに済みます。

『ミッドナイトランナー』に見る主人公たちの葛藤

『ミッドナイトランナー』には、警官として未熟な主人公たちが、初めて接する巨悪にどう立ち向かうのかというテーマがあります。手に負えないから見て見ぬ振りをするのか、玉砕覚悟で突っ込むのか、ここでも2人で葛藤するのです。この時、支えになる教官の存在も大きいでしょう。浮足立っている主人公たちに対して、地に足のついた意見を述べクールダウンさせます。物語が安定します。




バディ脚本を書くときに参考になる作品

バディ(相棒)パターンは過去になんども採用されてきた王道のひとつ。このような脚本の執筆を考えている人は、『手錠のまゝの脱獄』や『ミッドナイト・ラン』などと一緒に本映画も参考としてはいかがでしょうか。

ちなみに本映画は2020年春から夏にかけて日本テレビで放送される土曜ドラマ『未満警察 ミッドナイトランナー』の原作にもなっています。映画と見比べてみるのも面白いかもしれません。

バディものの脚本術に関するよくある質問

Q. バディものの脚本を書くとき、2人のキャラクターはどう設定すればいいですか?

性格や考え方が対照的になるように設定するのが基本です。一方が大胆で行動派なら、もう一方は慎重で理論派にする。この対比があるだけで、葛藤や会話のテンポが自然に生まれます。

Q. バディもので脇役(教官など)の存在が重要なのはなぜですか?

主人公2人が同じ方向に暴走してしまうのを止める「ブレーキ」役になるからです。地に足のついた意見を述べる人物がいることで、物語のバランスが保たれ、安定感が生まれます。

Q. バディものの脚本を書くときに参考になる作品はありますか?

『手錠のまゝの脱獄』や『ミッドナイト・ラン』のような、性格の異なる2人が行動を共にする作品が参考になります。『ミッドナイトランナー』も、好対照な主人公の描き方を学ぶのに適した作品です。




まとめ:好対照な2人が葛藤と会話を生む

脚本家として『ミッドナイトランナー』から学べるのは、性格が対照的な2人を組ませるだけで、葛藤も会話のテンポも自然に生まれるということです。あなたの脚本でも、主人公をひとりで悩ませる代わりに、正反対の相棒を用意してみると、物語に新しい動きが生まれるかもしれません。

脚本の書き方をさらに学べる本

キャラクター同士の関係性や葛藤の作り方についてさらに学びたい方には、以下の書籍もおすすめです。


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