あらすじの完成度を高めるチェック項目

この記事は 2023年10月24日 に更新されました。

あらすじとは、脚本や小説といった本編を要約した文章です。読者は、本編を読むかどうか判断するためにあらすじに目を通します。

裏を返すと、あらすじの出来が悪ければ本編が読まれないことを意味するのです。そのため、作者は細心の注意を払ってあらすじを完成させなければなりません。

記事では、あらすじを書き上げた後にチェックした方が良いポイントを4つ紹介します。あらすじのクオリティーを高めるためにもぜひ参考にしてください。

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あらすじチェック項目1_
緩急のある文章か

理想的なあらすじは、一読しただけで物語全体の流れを把握できます。さらに読者の興味心を刺激して本編へいざなうものです。

このように優れたあらすじは緩急のついた文章から生まれます。

ところが、初心者があらすじを書くと、平坦で退屈な文章になりがちです。原因は要約の仕方にあります。各エピソードを均等に要約してしまうのです。

本編の魅力をすべて伝えようとするあまり、少量を同じ量ずつかいつまんであらすじに仕立て上げます。確かに、すべてのエピソードを網羅できるでしょう。しかし、クライマックスシーンやそこに至るまでの道筋が分かりにくくなってしまいます。

フルコースの料理をすべて一口ずつ食べると味気ないものです。前菜は少なく、メインディッシュはガッツリと食べた方が満足感が高まります。

あらすじを書く際は、強調する部分を明確にしてください。多くの場合、主人公のキャラクターや葛藤部分にスポットライトを当てて、それ以外のサブエピソードには触れません。

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あらすじチェック項目2_
シンプルに書けているか

あらすじには、長くても800字程度という文字制限があります。その中で複雑なストーリー展開はほぼ不可能です。そのことから、あらすじはできるだけシンプルに書くべきだと言われています。

ストーリーを簡潔に伝え、見どころを強調し、本編を読みたくなるよう仕向けるのです。このように高度な文章力が求められるため、初心者にとってあらすじを書くことは荷が重いかもしれません。

そんな時は、昔話や民話を見本として、自分が書いたあらすじを見直します。『桃太郎』や『浦島太郎』は、長い年月をかけて伝承されているだけあって、 世界観や登場人物のキャラクターなどを過不足なく伝えている理想の教材です。

もし、あなたの書いたあらすじが昔話に比べて複雑だと気づいたら、できるだけシンプルになるよう改善してください。

あらすじチェック項目3_
他者の意見に耳を傾けたか

あらすじを丁寧に見直したとしても、ミスを完璧に予防することはできません。ましてや、自分一人で対処するのは困難です。いっそのこと第三者に協力を求めたほうが効率的かもしれません。

もし、書き上げたあらすじを誰にも読ませていないのであれば、今すぐ身近な人間に読んでもらいましょう。

必要な情報が書かれていなかったり、逆に本編に存在しない余計な事柄が追加されていたりという、致命的なミスの発見につながることもあります。

自分の作品を他人に評価してもらうには、少しの勇気が必要です。時には耳が痛い苦言を呈されることもあるでしょう。否定的な意見を芸の肥やしにするほどの度量が作家には求められます。

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あらすじチェック項目4_
客観性があるか

あらすじはストーリーの要点を正確に伝えるための文章です。そのため、物語の全体を見渡し、必要な情報だけを選んで組み立てる必要があります。論理的思考はもちろん、客観的な視点が必要な作業です。

確かに、一歩引いた文章は迫力に欠けます。読者を喜ばせたいなら、前のめりに強く主張をするべきです。しかし、そのような執筆姿勢であらすじを書くと、ストーリー本編の要点が伝わらない主観的な文章になってしまいます。

これではあらすじの役割を果たせません。あらすじの役割とは、本編を読みたいと読者に思わせることです。

そのため、もしあらすじに客観性が足りないと感じたら、冷静な視点で改善することをおすすめします。

まとめ

あらすじは、本編を短くまとめるだけで一定の形になります。しかし、あらすじとしての完成度が高いかといえば疑問が残るものです。

読者を本編へ誘うためには、あらすじといえど手を抜けません。脚本や小説の本編をリライトするのと同じように、あらすじを見直す際の参考としてください。

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