あらすじの書き方で迷わないためのちょっとしたコツ

構成・ストーリー・プロットの作り方

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あらすじの書き方で迷うことがあります。脚本自体は完成しているのに、あらすじが書けないのです。そんな時には、いくつかのコツを押さえると迷わないで執筆できます。記事では、あらすじを書くコツについて解説するので参考としてください。

脚本家として何度も経験してきましたが、脚本本文を書き上げた直後は、あらすじを書く気力が残っていないことがよくあります。それでも、コンクールへの応募や企画の提出にはあらすじが欠かせません。この記事では、あらすじとは何かという基本から、文字数の目安、削り方や天地人の考え方といった具体的なコツ、そして練習方法までを紹介します。

あらすじとは

あらすじは、本文を要約した文章です。できるだけコンパクトに圧縮する必要があります。しかし、短くしすぎて本文の魅力が伝わらなくなってしまうと本末転倒です。あくまでも、作品の魅力を伝えるために存在することを忘れないように書きます。

あらすじの文字数

脚本や小説のコンクールにはあらすじの添付が義務付けられており、その文字数も800文字程度と指定されています。一方、商業的なあらすじの文字数はもっと少ないです。以下には各メディアコンテンツのあらすじ文字数を明記しました。一例として参考にしてください。

たとえば、脚本などコンクールのあらすじは約800文字、映画(Amazonプライム・ビデオ)のあらすじは約200文字、文庫小説の裏表紙のあらすじは約150文字、YouTubeの概要欄のあらすじは約100文字程度です。同じ作品でも、提出先によって求められる文字数は大きく変わることを覚えておきましょう。

あらすじの書き方のコツ

あらすじの書き方にはコツがあります。迷った時の参考にしてください。

あらすじを書くコツ1_削るように書く

映画一本分の脚本の文字数は、およそ5万字です。これを数百文字に要約してあらすじが完成します。まずは、ストーリーの始まりから終わりまで要所を抜き出すつもりで書いてください。この時、文字数を意識しなくても結構です。次に、優先度の低いエピソードなどを削除します。さらに言い回しなども簡素化してください。少しずつ削るように文章を圧縮すると、やがてあらすじの文字数におさまります。

NG例は、最初から800文字や200文字に収めようとして、最初の数行だけを丁寧に書き、後半が尻切れトンボになってしまうことです。良い例は、まず文字数を気にせずストーリー全体を最後まで書き出し、そこから優先度の低い部分を削っていく方法です。最初に全体の流れを書き終えてから削るほうが、結末まで整ったあらすじに仕上がります。

あらすじを書くコツ2_ラスト(オチ)を含めて書く

コンクールに応募する際に添付するあらすじは、脚本本文の内容を正確に伝える役割を担っています。そのため、物語のラスト(オチ)まで、省略せずに書かなければなりません。これはコンクールによっては必須条件です。

あらすじを書くコツ3_天地人を書く

あらすじに必要な情報は、いわゆる「天地人」です。いつの時代、どこを舞台とした物語なのか。また主人公は誰なのかを書いてください。ストーリーは主人公を中心に展開するものです。そのため主人公を中心に考えると、あらすじは破綻しません。

あらすじを書くコツ4_不要な登場人物を省く

物語を盛り上げるには魅力的なライバルや脇役が不可欠です。メインストーリーにかかわる場合は、もちろんあらすじに書きます。しかし、サブストーリーを盛り上げるだけの存在であれば、省いたほうがスッキリすることもあるのです。

番外編_商業的なあらすじの書き方

商業的なコンテンツのあらすじを書く際は、読者の興味をひきつける仕掛けをします。例えば結末をぼかす手法です。起承転結の「転」であらすじを終えると、「結」への興味が高まります。結を知るには本文を読まなければならないからです。

あらすじの書き方を身につける練習法

あらすじを上手に書くには、ストーリーの要所を理解することが重要です。自分自身の作品はもちろん、お気に入りの映画や小説、漫画などを題材にしてあらすじを書く練習を積むと、物語の要点をつかむ力が身につきます。あらすじの書き方で迷ってしまう方は、ぜひ試してください。

あらすじの書き方に関するよくある質問

Q. あらすじはどのタイミングで書くのがいいですか?

基本的には脚本本文を書き終えたあとがおすすめです。物語の結末まで固まっていない状態であらすじを書くと、後から内容がずれてしまうことがあります。本文が完成してから、全体を見渡せる状態で書くと迷いにくくなります。

Q. あらすじにセリフを入れてもいいですか?

短い印象的なセリフを1つ入れる程度なら問題ありません。ただし、セリフを多用すると文字数を圧迫してしまいます。あらすじはストーリーの流れを伝えるためのものなので、セリフよりも「誰が」「何のために」「どう行動するか」を中心に書きましょう。

Q. 結末(オチ)を書くと、つまらなく見えませんか?

コンクールに応募するあらすじは、審査のために物語の全体像を正確に伝える役割があるため、結末まで書くのが基本です。一方、商業的なあらすじでは、あえて結末をぼかして興味を引く書き方もあります。提出先の目的に応じて書き分けましょう。

まとめ

あらすじの書き方に迷ったときは、まず文字数を気にせず全体を書き出し、そこから削っていくことを意識してみてください。天地人と主人公の行動を中心に整理すれば、あらすじが破綻することはありません。脚本家として振り返っても、あらすじは「本文の縮小版」ではなく「本文の魅力を伝えるための、もうひとつの作品」だと考えると、書きやすくなるはずです。

脚本の書き方をさらに学べる本

あらすじや構成についてさらに学びたい方には、以下の書籍もおすすめです。


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