10月27日(火)13時からWOWOWシネマで、映画「フォルトゥナの瞳」が放送されます。WOWOW公式では内容時間111分、神木隆之介さんと有村架純さんがW主演するラブロマンスとして案内されています。
死を目前にした人が透けて見える能力を持ってしまった青年と、彼が愛する女性の運命を描く物語です。今回は、あらすじやキャストに加え、坂口理子さんと三木孝浩監督が共同で組み立てた脚本、そして「見える能力」を映像でどう成立させたのかという演出の見どころを整理します。
「フォルトゥナの瞳」の放送日時と基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 放送日時 | 2026年10月27日(火)13:00〜 |
| 放送局 | WOWOWシネマ |
| 内容時間 | 111分 |
| 制作年 | 2019年 |
| 制作国 | 日本 |
| ジャンル | ラブロマンス/青春・SF/ファンタジー |
| 監督 | 三木孝浩 |
| 脚本 | 坂口理子、三木孝浩 |
| 原作 | 百田尚樹「フォルトゥナの瞳」 |
WOWOW公式作品ページには、10月27日(火)午後1時の放送予定が掲載されています。また、WOWOWオンデマンドではアーカイブ配信も案内されており、放送だけでなく配信で見られる期間も設定されています。
2019年に公開された映画で、アミューズの公式アーカイブによると配給は東宝です。原作は百田尚樹さんの同名小説で、新潮社の公式ページでは2015年に文庫版が刊行された作品として紹介されています。
「フォルトゥナの瞳」はどんな物語?
主人公の木山慎一郎は、幼いころに飛行機事故で両親を失い、友人や恋人を作らず自動車整備の仕事に打ち込んできた青年です。ある日、自分に「死を目前にした人が透けて見える」能力があることに気づきます。
望んで手に入れた力ではないため、慎一郎にとってこの能力は便利な特殊能力ではありません。誰かの死が近いことを知ってしまうのに、その人を必ず救えるわけではないという重い責任を背負わせる設定になっています。
そんな慎一郎が携帯電話ショップで出会うのが、桐生葵です。明るく前向きな葵と接するうちに、慎一郎はそれまで遠ざけていた恋愛や将来への希望を持つようになります。
ところが、慎一郎にとって最も大切な存在になった葵の身体まで透け始めます。ここで物語は「能力を持つ青年の不思議な体験」から、「愛する人の死が見えたとき、自分は何を選ぶのか」という切実な選択のドラマへ進んでいきます。
キャストと登場人物
| 役名 | 出演者 |
|---|---|
| 木山慎一郎 | 神木隆之介 |
| 桐生葵 | 有村架純 |
| 金田大輝 | 志尊淳 |
| 宇津井和幸 | DAIGO |
| 黒川武雄 | 北村有起哉 |
| 遠藤美津子 | 斉藤由貴 |
| 遠藤哲也 | 時任三郎 |
慎一郎を演じる神木隆之介さんは、他人の死が見えるという秘密を誰にも打ち明けにくい青年の孤独と葛藤を担います。能力があるから強い人物になるのではなく、見えてしまうからこそ迷いが増える役どころです。
有村架純さんが演じる葵は、慎一郎の閉じた生活に変化をもたらす存在です。三木監督はインタビューで、映画化にあたって葵の背景や人物像を脚本の改稿の中で膨らませたと話しており、恋愛相手としてだけではなく、物語をもう一つの視点から支える人物として強化されたことが分かります。
原作と映画で何が変わった?
新潮社の原作紹介では、慎一郎は幼少期に家族を失い、孤独に働く青年として描かれています。突然得た能力によって「死を目前にした人」を知るようになり、誰かを救おうとする選択が彼自身を追い詰めていく物語です。
映画もこの中心設定を受け継いでいますが、三木監督はぴあ映画のインタビューで、葵のバックグラウンドなどは改稿を重ねながら追加した部分だと説明しています。原作の出来事をそのまま並べるのではなく、映画で観客が二人の関係に入りやすいよう人物の厚みを調整したと考えられます。
脚本の坂口理子さんも、シナリオ・センターのインタビューで、原作との違いも含めて楽しんでほしいと話しています。原作を知っている場合は、どの場面を残し、どこを映画向けに変えたのかを見ると、脚色の意図が見えやすくなります。
脚本・演出・音楽のスタッフ
| 役割 | 担当 |
|---|---|
| 監督 | 三木孝浩 |
| 脚本 | 坂口理子、三木孝浩 |
| 原作 | 百田尚樹 |
| 撮影 | 山田康介 |
| 音楽 | 林ゆうき |
WOWOW公式ページでは、監督を三木孝浩さん、脚本を坂口理子さんと三木孝浩さん、撮影を山田康介さん、音楽を林ゆうきさんと確認できます。監督自身が脚本にも参加しているため、脚本段階の感情設計と現場での演出が近い距離でつながった作品です。
三木監督は後年のインタビューで、作品の「どこの感情を膨らませるか」という見せ場を脚本段階から入れておきたいという意識を語っています。「フォルトゥナの瞳」は、そうした共同脚本の姿勢がクレジットにも表れた作品の一つです。
脚本づくりの視点:特殊能力を「選択」に変える
この作品で脚本的に面白いのは、「死が見える」という設定そのものより、その設定から選択が生まれるように作られている点です。慎一郎は透けて見える人を見つけるたびに、助けるのか、関わらないのか、自分の能力を信じるのかという判断を迫られます。
三木監督はインタビューで、この物語を「愛する人を守るために何ができるか」という選択の話として受け止めたと説明しています。設定が物語を動かすのではなく、設定によって主人公が何度も選ばされるため、観客は能力の仕組みより慎一郎の葛藤を見ることになります。
能力の代償がドラマを強くする
もし慎一郎が透けて見える人を簡単に救えるなら、物語はヒーローものに近づきます。しかし本作では、能力を持っていても死の運命を自在に変えられるわけではありません。
「分かること」と「変えられること」を別にしたことで、慎一郎の苦しさが生まれています。脚本で特殊設定を使うとき、能力の便利さだけでなく、能力を得たために何が難しくなるのかを決めることが、人物のドラマにつながると考えられます。
恋愛とサスペンスを同じ問いで結ぶ
慎一郎が葵を好きになるほど、葵の死の運命が見えることの重みは増していきます。恋愛部分とサスペンス部分が別々に進むのではなく、「大切な人を守れるのか」という一つの問いに収束していく構成です。
そのため、二人の穏やかな場面も後半の緊張感に関係してきます。観客が二人の時間を大切に感じるほど、失うかもしれない不安が大きくなるよう設計されていると考えられます。
演出の見どころ:人が「透ける」恐怖をどう見せるか
本作の難しいところは、人が透けて見えるという現象を映像化すると、表現次第では幻想的で美しいだけに見えてしまうことです。三木監督はロケなびのインタビューで、ただ透けさせるだけでは可愛らしく見える場合があり、死が近づく怖さを出すため、ホラー寄りの見え方を試行錯誤したと話しています。
つまりVFXは「特殊能力がある」と説明するためだけではなく、慎一郎が感じる恐怖を観客にも共有させる役割を持っています。身体の透明度や見え方の変化が、台詞では表現しにくい切迫感を映像で伝える仕組みです。
神戸の高低差を感情の背景に使う
三木監督は同じインタビューで、映画の舞台を神戸にした理由として、坂道や高低差のある地形に物語性を感じることを挙げています。下った先に海がある風景など、人物の移動と景色の変化を一つの画面に入れやすい土地です。
恋愛映画では会話の内容だけでなく、二人がどこに立っているか、どの方向へ歩くかも感情の印象を変えます。本作では、坂道や海の見える場所が、慎一郎の閉じた生活が開かれていく感覚や、先の読めない運命の揺れと重なって見える場面があります。
放送前に押さえておきたい見どころ
最初に注目したいのは、慎一郎が能力を知るまでの孤独な生活と、葵と出会った後の生活の違いです。人物の表情、会話の量、画面の明るさや場所の広がりを比べると、恋愛によって慎一郎の世界が変わる流れがつかみやすくなります。
次に、慎一郎が誰かの死を知ったとき、毎回どんな選択をするかを追うと物語の軸が見えます。同じ能力が繰り返し出てきても、相手との距離や状況が変わることで選択の重さが増していく点がポイントです。
そして葵の人物描写にも注目です。三木監督が脚本段階で背景を膨らませたと語っているため、慎一郎だけの物語として見るより、葵が何を感じ、どんな表情や行動を見せているかを追うことで、後半の受け取り方が変わってくる作品です。
見逃し配信・関連情報
WOWOW公式作品ページでは「アーカイブ配信中」と表示され、WOWOWオンデマンドの作品ページでも配信が案内されています。オンデマンド側では2026年10月31日(土)午後11時59分までの配信期間が表示されています。
放送当日に見られない場合は、配信期間を確認して視聴する方法があります。配信期限は変更される場合があるため、視聴前にWOWOW公式ページで最新表示を確認するのが確実です。
参考にした情報
- WOWOW公式「フォルトゥナの瞳」
- WOWOWオンデマンド「フォルトゥナの瞳」
- アミューズ公式「映画『フォルトゥナの瞳』」
- 新潮社「フォルトゥナの瞳」百田尚樹
- ぴあ映画「三木孝浩監督インタビュー」
- シナリオ・センター「脚本の勉強になる映画『フォルトゥナの瞳』」
よくある質問
「フォルトゥナの瞳」はいつWOWOWで放送されますか?
2026年10月27日(火)13時からWOWOWシネマで放送予定です。WOWOW公式では内容時間111分と案内されています。
「フォルトゥナの瞳」の脚本は誰ですか?
脚本は坂口理子さんと三木孝浩さんです。三木さんは監督も担当しており、脚本と演出の両方に関わっています。
原作はありますか?
はい。百田尚樹さんの同名小説「フォルトゥナの瞳」が原作です。新潮社から文庫版が刊行されています。
「フォルトゥナの瞳」はWOWOWオンデマンドでも見られますか?
WOWOW公式ではアーカイブ配信中と案内されています。WOWOWオンデマンドの作品ページには2026年10月31日(土)午後11時59分までの配信期間が表示されています。
まとめ
10月27日13時からWOWOWシネマで放送される「フォルトゥナの瞳」は、死を目前にした人が透けて見える青年・木山慎一郎と、彼が愛する桐生葵の運命を描いたファンタジーラブストーリーです。神木隆之介さんと有村架純さんがW主演し、坂口理子さんと三木孝浩監督が脚本を担当しています。
脚本では特殊能力を主人公の「選択」を生み出す装置として使い、演出では人が透ける表現や神戸の地形を感情の見せ方に結びつけています。物語の結末だけを追うのではなく、慎一郎が何を知り、そのたびに何を選ぶのか、葵の人物像がどう積み上げられているのかを見ると、脚本と演出のつながりをより深く味わえる作品です。

コメント