自分好みの映画がすぐ見つかる!脚本タイプ別の映画83選
ざっくばらんに83本の映画を紹介しても選ぶのが面倒ですよね。そこで脚本のタイプ別に作品を分類してご紹介します。リストから自分好みの映画を選んでください!
- なぜ自分がこんな目に?トラブル巻き込まれ映画
- これは奇跡か天罰か? ちょっと不思議で現実離れした映画
- 生きることは、つらくて楽しい。人生の節目を表現した映画
- 切っても切れない二人の絆!恋愛・友情のバディ映画【←いまここ】
- 命の危険が迫る!パニック映画
- 人間の心の底をのぞき込む映画
- 超人的な力に憧れる!スーパーヒーロー映画
- 不可能を可能にする!爽快な気分を味わえる映画
- 人間の成長を描く映画
- こんなの初めて!特殊な世界を描いた映画
切っても切れない二人の絆!恋愛・友情のバディ映画
31.正反対の二人による友情
『THE UPSIDE 最強のふたり (人生の動かし方) 』
一言ストーリー
前科持ちで失業者の男が、大富豪の介護職に就く。何もかも正反対の二人だったが、やがて友情が芽生える。
おすすめポイント
- 2011年にフランス公開された映画『最強のふたり』のリメイク
こんな人に見てほしい!
- 心が熱くなるバディ(友情)ものが好きな人
- 障害者を扱った作品を探している人
- 暗くなりがちなテーマをエンタメとして描いた作品に興味がある人
あらすじ
資産家のフィリップは首から下が麻痺しており、常に介護者を必要としていた。
あらすじの続き(開閉)
介護者候補の面接に前科持ちの求職者デルがやってくる。フィリップはなぜかデルを気に入り、周囲が止めるのも聞かずに彼を介護者として雇うことにする。脚本的な見どころ
生まれも育ちも、価値観や社会的立場まで、なにからなにまで異なる二人がミックスされた時、どのような化学反応が起こるか。
見どころの続き ※ネタバレ注意(開閉)
これまでにも何度となく映画化されてきたテーマです。いつの時代、誰でも興味深く見ることができるテーマなので、ある種の鉄板ネタだと言えるでしょう。それだけに脚本家の底力が試されます。ふたりの対比(設定)や、共通点(車、音楽、絵画)、打ち解けるきっかけ(ホットドックショップ)など多くのことが学べる作品です。予告動画
視聴者の感想
- 貧乏だったデルにとってはまさに人生のサクセス・ストーリー。ありえないだろうと思っていたら実話だった。
- ふたりの友情が芽生えてかけがえのないものになっていく様子が熱い。
- ナンパな男の手ほどきで、女性に奥手な富豪が文通相手に電話をかけるところが好き。背中を押してあげたんだね
- 貧困の差とか、身体的な理由とかいろいろあるけど、心がつながった友達同士は対等なんだと思う。
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32.人種を超えた友情を育む旅
『グリーンブック』
- 公開:2018年
- 時間:2時間10分
- ジャンル:人間ドラマ / ロードムービー
- 脚本家:ニック・ヴァレロンガ、
- ブライアン・ヘインズ・カリー、
- ピーター・ファレリー
- 出演:ヴィゴ・モーテンセン、
- マハーシャラ・アリ
一言ストーリー
白人の用心棒と黒人ピアニストが、人種差別がはびこる時代、地域を共に旅をする中で、お互いのアイデンティティを尊重し合うようになり、友情を育む。
おすすめポイント
- 第91回アカデミー賞の作品賞・脚本賞、他を受賞
こんな人に見てほしい!
- ロードムービーが好きな人
- 男同士の友情を描いた映画が好きな人
- 社会的マイノリティに注目する作品に興味がある人
あらすじ
1962年。クラブの用心棒であるトニーは、黒人天才ピアニストの護衛兼運転手に抜擢される。
あらすじの続き(開閉)
その黒人はドクター・シャーリーというインテリ。彼らは黒人専用の旅行ガイドブック「グリーンブック」を頼りに旅をする。脚本的な見どころ
立場や価値観、人種が違う二人が衝突を繰り返しながらも友情を育むロードムービー。
見どころの続き ※ネタバレ注意(開閉)
決して相容れない水と油の二人の間に奇跡の化学反応が起こって、最後の最後に心が通じ合う。その過程は老若男女問わず、誰が見ていても心地良いのだろう。このような鉄板ストーリーを書くつもりがある人は、ぜひ参考にしてほしい。この場合、キャラクターが重要になるが、主人公トニーの子供が脚本で参加しているからこそのリアリティが感じられた。予告動画
視聴者の感想
- 人種差別問題はあまり身近ではないのでとても勉強になる映画でした
- 最初はお互いにバカにしてたのに最後には抱き合ってクリスマスを祝うなんて。ふたりとも根は良い人なんだね
- フライドチキンは美味しい
- 手紙の力の偉大さよ。SNS全盛の現代には逆に新鮮に感じられました。
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33.音楽を巡る狂気のぶつかり合い
『セッション』
一言ストーリー
偉大なジャズドラマーを目指す青年が、アメリカ最高峰の音楽学校での鬼教官の厳しいシゴキに耐えかねて挫折しかけるが、音楽への情熱と反抗心によって這い上がる。
おすすめポイント
- 第87回アカデミー賞作品賞ノミネート&批評家からも高評価
こんな人に見てほしい!
- 音楽がテーマの映画を探している人
- 相反する二人がぶつかり合いの果てに素晴らしい化学反応を示す脚本に興味がある人
- 夢を目指す若者の青春ストーリーが好きな人
あらすじ
一流のジャズドラマーを目指して名門音楽校へ入学した青年、ニーマン。
あらすじの続き(開閉)
鬼のように厳しい教師フレッチャーの洗礼を受けることに。時に暴力、時に罵声を浴びせられながらも必死に食らいつくが、やがて大きなミスを犯してしまう。脚本的な見どころ
何と言ってもラスト。
見どころの続き ※ネタバレ注意(開閉)
主人公と鬼教師のセッションが最大に見どころ。全てはそのための伏線であるといっても間違いではない。それほどのカタルシスが生まれる名シーン。音楽を通して惹かれ合い、反発し合う二人は、お互いにとって唯一無二の存在だともいえる。そのキャラクター造形や二人を巡るエピソードを研究することで、創作のヒントが得られるはず。予告動画
視聴者の感想
- ラスト10分弱のセッションが壮絶なカタルシスを生む
- 音楽に対する真剣すぎる姿勢が強烈。まさに狂気。
- 教師と生徒というより音楽家同士のぶつかり合い。そこには遠慮もないので衝撃は激しい
- あんな先生怖すぎるわ
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34.年令や性別の差を乗り越える友情を描く
『マイ・インターン』
一言ストーリー
最新流行ファッション業界の女性社長が、シニアインターンを部下に迎えることで、苛立ちや葛藤を生むが、やがて人生の先輩である彼を尊敬・信頼するようになると、友情が生まれる。
おすすめポイント
- アン・ハサウェイとロバート・デ・ニーロの掛け合いが素晴らしい
こんな人に見てほしい!
- 年の差、年齢の差をものともしない友情を見たい人
- 最先端のビジネス業界をリアルに描いた映画が見たい人
- 大人の悩みをテーマとした脚本が気になる人
あらすじ
ニューヨークのオンラインファッションサイトを運営する女性社長のジュールズは、公私共に充実した日々を送っていた。
あらすじの続き(開閉)
ある日シニアインターンとして40歳も年上の男性ベンが部下になることに。最新の業界で働く彼女にとって、ベンは疎ましい存在だと感じていた。しかし、ベンの人生経験豊富なアドバイスを受けたり、生き方を目の当たりにしたりすると、彼に対する尊敬の念が強まっていく。それはいつしか信頼や友情に置き換わっていく。脚本的な見どころ
ひとりの老紳士が生き馬の目を抜くECファッション業界にふと入り込み、そこで働く若者たちの癒やしとなっていく。
見どころの続き ※ネタバレ注意(開閉)
そこに嫌味はなく、ごく自然に描かれている点に、脚本家の人生観がにじみ出ている。このような脚本を書くには、本人にもそれなりの人生経験が必要かもしれないが、学ぶポイントは多い。特にキャラクターの造形。老紳士、やりての女社長、IT業界のプログラマーといったキャラクターはありがちだけれど、脇役に至るまでステレオタイプにならずいきいきと描かれている。それは、脚本家が彼らを実在する血の通った人間だと認識しているから。映画では描かれなくとも彼らの生活を理解しているからだと思う。このように丁寧に設定を作り込んでいく姿勢は、人生経験が少なくとも参考にできるコツです。予告動画
視聴者の感想
- 何度見ても飽きない定番だけど良い映画
- 年令や性別を超えた友情。愛情ではなく友情であるところが良かった
- 出演者がみんな自然体で、おしゃれなんだけど現実味がある感じ
- こんな風なおとなになりたいと思う
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35.アニメ独自の魅力が詰まった映画
『ジョゼと虎と魚たち』
一言ストーリー
車椅子生活の女性が、夢を追いかける男性と出会い、惹かれ合う。二人は時に衝突するが、新たな世界に触れることで、人間として成長する。
おすすめポイント
- 実写映画とは異なるアニメーション独自のラブストーリー
こんな人に見てほしい!
- ファンタジーと厳しい現実が微妙に調和した作品が好きな人
- 障害者の主人公にスポットを当てた脚本に興味がある人
- アニメーションならではの演出が好きな人
あらすじ
幼い頃から車椅子生活のジョゼは、ある日海洋生物学を学ぶ青年・恒夫と出会う。
あらすじの続き(開閉)
ジョゼの祖母に依頼をきっかけに、恒夫は頻繁に交流を持つようになる。ジョゼと恒夫はときに反発し合うが、お互いに惹かれ合っていく。やがてある事故をきっかけに夢への道が途絶えそうになる恒夫。自己の責任を感じるジョゼもどうして良いか分からなくなり。脚本的な見どころ
過去に実写化もされた映画のアニメーション化。
見どころの続き ※ネタバレ注意(開閉)
しかし、実写映画の二番煎じではない。より原作に寄り添いながら、アニメーション独特の演出で差別化に成功している良作。どこか現実離れしているおとぎ話のような展開である一方、車椅子生活が日常となっている女性が社会復帰に苦労する現実も描いている。そのバランスが良く、リアリティーを持ちつつも悲観的なりすぎないで見ていられる。全体的に恋愛要素に重点をおいており、単純にラブストーリー脚本を書きたい人の参考にもあるはず。予告動画
視聴者の感想
- 少女漫画みたいなきれいな恋愛ストーリー。あこがれる
- 映像も、エピソードもきれい。大人のおとぎ話のよう
- とても質の高いアニメ。ロマンティック
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36.海の平和を守るライフガードたちの痛快アクション
『ベイウォッチ』
一言ストーリー
落ちぶれた金メダリストが、ライフガードチームに入ることで、己の無力さを痛感するが、共に巨悪に立ち向かうことで、友情が生まれ、再び自信を取り戻す。
おすすめポイント
- 大ヒットテレビドラマシリーズのリメイク映画
こんな人に見てほしい!
- 気軽に楽しめるポップコーンムービーが好きな人
- コメディとシリアスのバランスが取れたエンタメ脚本に興味がある人
- 強烈な主人公が引っ張るタイプのストーリーが好みの人
あらすじ
水難救助チームのリーダーミッチは、水泳の金メダリストでチームに加入した新人の生意気な態度に手を焼いていた。
あらすじの続き(開閉)
そんな折、海上火災の現場に急行するミッチたち。そこで不審な遺体を発見する。また船からはドラッグの痕跡も見つかり、きな臭い雰囲気がビーチに立ち込めてくる。脚本的な見どころ
いい意味でノー天気な映画。
見どころの続き ※ネタバレ注意(開閉)
主演のドウェイン・ジョンソン人気のワンマン映画と思いきや、脇役の存在感も立っている。ギャグや下ネタといったコメディ要素は米国特有のセンスだけれど、シリアスパートとのバランスは参考にできるはず。このバランス感覚は、多くの人に受け入れられるエンタメ作品を作る上で重要な要素。この映画では見事に均衡が取れている点に注目したい。予告動画
視聴者の感想
- 爽快で笑える映画。シリーズ化してほしい!
- ドウェイン・ジョンソンの新たな代表作になるのでは?
- シンプルで誰でも楽しめる娯楽映画は最近なかったから嬉しい
- 元のテレビドラマより好き
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37.過酷なアフリカで生きる人間のリアル
『ブラッド・ダイヤモンド』
- 公開:2006年
- 時間:2時間23分
- ジャンル:
- サスペンス / アクション / クライム
- 脚本家:チャールズ・リーヴィット
- 出演:レオナルド・ディカプリオ、
- ジェニファー・コネリー、
- ジャイモン・フンスー
一言ストーリー
ダイヤ密輸を生業とする白人男性が、高価なピンクダイヤを隠した漁師と知り合い、横取りしようと画策するが、行動を共にすることで共感し、身を挺して彼を逃がす
おすすめポイント
- 実際の社会問題「紛争ダイヤモンド」を扱ったサスペンス大作
こんな人に見てほしい!
- 骨太で硬派な社会派映画が好きな人
- 実際の事件や出来事をあつかったノンフィクションに近いストーリーを見たい人
- 男と男、男と女の激しいまでの感情のぶつかり合いに興味がある人
あらすじ
アフリカのシエラレオネ共和国ではダイヤの密輸を巡って争いが絶えない。
あらすじの続き(開閉)
反政府武装勢力のRUFにダイヤ採掘の労働力として囚われたソロモンは、価値の高いピンクダイヤを偶然見つける。一方、ダイヤ密輸の罪で囚われていた白人で元傭兵のアーチャーは、その話を聞くと横取りしようと画策する。脚本的な見どころ
骨太で硬派な社会は映画。問題点を内側から描いている点が良い。
見どころの続き ※ネタバレ注意(開閉)
外の安全なところから、ああでもないこうでもないと持論を述べることは簡単だけれど、本作の脚本家はそうしていない。とてもリアルに感じられる。そのための取材は想像を絶するだろう。実際の事件や問題を取り扱う脚本を想定している人は、大いに参考にできる映画です。予告動画
視聴者の感想
- 私の大好きなレオナルド・ディカプリオ映画のひとつ
- アフリカの砂が赤い理由。。。
- 凄まじいアクションはエンタメとして最高。紛争ダイヤモンド問題も初めて知った
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38.滅びゆく村に差した希望の光
『フラガール』
一言ストーリー
ダンサー崩れの女性が、村おこしのために寂れた炭鉱にフラダンスを教えに来て、村人たちとぶつかり合いながら互いに理解を深める。
おすすめポイント
- 第30回日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞作
こんな人に見てほしい!
- 音楽やダンスをテーマにした脚本が好きな人
- 時代の変化を感じたい人
- コメディー要素もある泣ける映画が好きな人
あらすじ
福島県いわき市では鉱山の閉山が相次いでいる。
あらすじの続き(開閉)
そんな中、新たなレジャー施設「常磐ハワイアンセンター」の開業が発表された。この施設では、注目のイベントとしてフラダンスが挙げられており、主人公の女性(紀美子)たちも応募。しかし、東京から来たダンス教師のまどかは一癖ある人物だった。脚本的な見どころ
一生懸命な人間は美しい。しかし、一生懸命であることを伝えるのは意外と難しいものです。
見どころの続き ※ネタバレ注意(開閉)
セリフよりも行動。その行動もできるだけ自然に、演出を排除するほうが、観客の琴線に触れるでしょう。この映画ではそれをフラダンスを通して見せています。音楽やダンスをテーマにした作品ではよく利用される手法ですが、効果的です。また、小道具の使い方も素晴らしい。終盤、ストーブを巡るエピソードは秀逸です。予告動画
視聴者の感想
- 松雪泰子ってカッコいいね
- 福島行きたくなった
- 元気が出る日本映画
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39.壮大な自然が育んだ禁断の愛
『ブロークバック・マウンテン』
一言ストーリー
山岳地帯で出会ったエニスとジャックは、同性でありながらお互いに求め合うが、それぞれに家庭を持っているため思い通りに会えない。
おすすめポイント
- ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞受賞(2005年)
こんな人に見てほしい!
- 禁断の愛をテーマにした脚本が好きな人
- 孤独を美しく描いた作品が好きな人
- 感動と悲劇が交差する物語を求める人
あらすじ
1963年、アイオワ州のブロークバック・マウンテンで出会ったカウボーイのイニスとジャック。
あらすじの続き(開閉)
ふたりは、山岳地帯で羊の世話をしながら親密な関係を築く。しかし、お互いに家庭があったり社会の抑圧的な雰囲気がまん延していたりするため、2人の関係は困難を伴うものだった。彼らは20年以上にわたってお互いを思い続けることになる。脚本的な見どころ
同性愛を描いた物語であるとともに、人間の複雑な感情を描いた作品でもあります。
見どころの続き ※ネタバレ注意(開閉)
同性愛がタブーであった時代背景や、お互いに家庭をもっている状況など、ハードルが高いほど盛り上がります。それは恋愛というほど浮かれたものではなく、人間の尊厳を保つことの難しさというテーマにも通じるでしょう。だからこそ、世界中の多くの人から高い評価を得たのだと思われます。予告動画
視聴者の感想
- 二人の男の葛藤や禁断の関係に興味津々
- 風景の美しさと孤独感が対照的でよかった
- 性的少数者の苦悩について考えさせられる
- 心温まる感動と悲劇が交錯する感じ。ラストが最高に切なく美しい
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40.奇跡の出会い、運命の別れ
『アリー/ スター誕生』
一言ストーリー
歌手志望だが場末のバーでくすぶっていたアリーとロックスターだが空虚な毎日を過ごしていたジャクソンが運命的に出会って恋に落ちる。
おすすめポイント
- 過去2度もリメイクされた人気映画
こんな人に見てほしい!
- 人生で最高の恋愛映画を探している人
- ミュージシャンを主人公にした脚本が好きな人
- 悲劇的な恋愛映画が好きな人
あらすじ
酒とドラッグに溺れるカントリーロック歌手ジャクソンは、偶然立ち寄ったバーで歌うアリーと出会い、恋に落ちる。
あらすじの続き(開閉)
歌手志望だったアリーは、その後、歌手として成功するが、ジャクソンは彼女の変化を受け入れられず、二人は衝突を繰り返す。やがて自暴自棄になったジャクソンはあることをきっかけに悲劇の道を選ぶことになる。脚本的な見どころ
出会いのシーンが際立つ映画。
見どころの続き ※ネタバレ注意(開閉)
言葉にするとチープかもしれない。ロックスターが、場末のバーで才能の原石を見つけて見出し、恋に落ちる。「マイ・フェア・レディ」「ノッティングヒルの恋人」など定番中の定番。しかしそれがいい。定番を恐れるあまり変に手を加えてしまうと、設定から入れない危険があるからだ。人気があるには理由がある、と肝に銘じてある程度は素直にレールに乗ったほうがいい場合もある。そのうえで、オリジナリティは加える必要はある。本作の例で言えばアリーのキャラクターが現代的に映る点が挙げられる。予告動画
視聴者の感想
- レディーガガの自伝のような雰囲気。歌はもちろん演技も上手だった
- 音楽がすごくいい。効果的
- アリーのキャラクターが喧嘩っ早いところが笑える。
- 出会いも奇跡的で感動的だが、別れも心揺さぶられる
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41.孤高の女ハッカーの心を溶かす
『ドラゴン・タトゥーの女』
一言ストーリー
正義感ゆえに貧乏くじを引く記者のミカエルは、ある一族の少女失踪事件の調査を依頼される。偶然知り合った、刺青の天才ハッカーと協力して、事件の真相にたどり着く。
おすすめポイント
- 何度も映像化されたスエーデン発ミステリー
こんな人に見てほしい!
- かっこいい、魅力的なキャラクターが好きな人
- 壮大なスケールで描くミステリー・サスペンスが好きな人
- 刺激的なモチーフを採用した映画を探している人
あらすじ
記者ミカエルは、ある実業家の武器密売を暴露しようとしたが、名誉毀損で訴えられてしまった。
あらすじの続き(開閉)
そのことで全財産を失った彼に、別の実業家から電話が入る。40年前に起きたある一族の少女失踪事件を調査してほしいという内容だった。ミカエルが裁判に勝つための証拠を引き換えにするという。事件に興味を持ったミカエルは、ドラゴンの刺青をした天才ハッカーのリスベットと手を組み失踪事件の真相を探る。脚本的な見どころ
主役の二人がカッコいい映画。
見どころの続き ※ネタバレ注意(開閉)
ストーリー自体は、SMや近親相姦もからむ過激な内容であるため視聴者を選ぶが、キャラクターの魅力は幅広い層に受け入れられるのではないだろうか。特にドラゴン・タトゥーの女こと、リスベットのキャラクターは、秀逸。心に孤独を抱えつつ、強がってしまう様子は健気に映るし、ITに強いという設定も際立っている。それだけにラストの展開には納得できない人も多いかもしれないが。予告動画
視聴者の感想
- 原作小説の世界観や雰囲気を忠実に再現しようとしている
- 主演の俳優たちの演技が圧巻。かっこいい
- 犯罪や暴力の描写が衝撃的でリアル
- 謎解きや推理の要素が引き込まれる
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42.痛々しいほどの二人
『息もできない』
一言ストーリー
破滅的に生きるヤクザは、ひとりの女子高生と出会い、更生しようとするが、歪んだ運命に落ちていく。
おすすめポイント
- キネマ旬報が選ぶ外国映画第1位(2010年)
こんな人に見てほしい!
- 破滅的な主人公が好きな人
- 底辺から抜け出そうともがく人々の悲哀を描いた映画に興味がある人
- 真心に触れて更生する不良に共感する人
あらすじ
キム・サンフンは、幼いころに起きた悲劇が原因で、人生に絶望し、何もかもを嘲笑するようになった男。
あらすじの続き(開閉)
彼は友人と一緒に、暴力で金を巻き上げる取り立て屋として暮らしていた。そんなある日、彼は高校生のハン・ヨニと出会う。ふたりは最初は言い争ったが、やがて互いに惹かれ合うようになる。脚本的な見どころ
破滅的な男が少女と出会い人の心を取り戻す様子は、映画的であり感動的。
見どころの続き ※ネタバレ注意(開閉)
過去にも同様のテーマの作品(「レオン」など)があったことからも人気の設定であることがわかる。本作独自の特徴としては、その様子を決して美化せず、等身大に描いている点にある。人生を巻き返す一発逆転を望む主人公は最後にこれまでのつけを払うことになる。非情に徹した監督や脚本家の姿勢に好感を持てる作品だ予告動画
視聴者の感想
- 非常にスリリングなストーリー展開で最後まで目が離せなかった
- 登場人物の演技は痛々しいほどにリアル
- 映像が迫力満点。暴力シーンは見ていて痛かったが臨場感があった
- 人生はやりなおせるのか、というテーマは深い。考えさせられる
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43.これぞ男の美学!
『3時10分、決断のとき』
一言ストーリー
貧しい農場主の男が重罪人の護送という危険な任務を請け負うも危機にさらされる。旅の途中、重罪人に共感しつつも、尊厳のために命がけで護送列車へたどり着く。
おすすめポイント
- 1957年公開の映画『決断の3時10分』のリメイク
こんな人に見てほしい!
- 男二人の主人公たちによる男臭い展開が好みの人
- 銃撃戦がふんだんに盛り込まれた西部劇が好きな人
- 意地に生きる不器用な男の人生を描いた映画に興味がある人
あらすじ
悪名高い強盗団のボスが逮捕され、護送列車まで誰かが付き添わねばならない。
あらすじの続き(開閉)
しかし、彼の手下たちはボスを奪還しようと企んでいる。牧場主のエバンスは貧困に苦しみ、報酬を求めて危険な任務に志願する。脚本的な見どころ
貧困から精神的に追い詰められている牧場主のクリスチャン・ベール。
見どころの続き ※ネタバレ注意(開閉)
逮捕された強盗団のボスであるラッセル・クロウのほうが余裕がある。この対比的に描かれる二人の男が主人公だ。牧場主はその人生に誇れるものが何もない。家族に対して立派でいたい、情けない姿は晒したくない、という理由から危険な護送の仕事に立候補する。あるがままでいいじゃん、等身大でOKという現代の価値観からは、外れている。だからこその西部劇(時代劇)なのでしょう。時代劇はアメリカでも衰退傾向にあるというけれど、本映画はスマッシュヒットを飾ったという。現代人の心にも、そのような気骨が残っているからか。予告動画
視聴者の感想
- 無法者と牧場主、誤送されるものとするものという関係でありながら、友情っぽい感じになるの好き
- クリスチャン・ベールのラストで見せた意地にオヤジは痺れます
- ラッセル・クロウのような自信家はモテるよね
- ボスの部下の狂気っぷりがかっこいいね