ドラマ性とは? ドラマ性が高い脚本を書く秘訣
この記事は 2023年4月20日 に更新されました。
脚本にはドラマ性が必要です。しかし、ドラマ性がなにかわからなければ、満足する脚本は書けないでしょう。
ドラマ性とはなにか、どうすればドラマ性が高い脚本を書けるのかを解説します。
ドラマ性とは
ドラマ性とは、観客や読者の感動を呼ぶために必要な要素です。
しかし、あらためて聞かれると「ドラマ性ってなに?」と首をかしげるかもしれません。
抽象的な概念ですが、プロの脚本家は肌身にしみて理解しています。
逆に言えば、ドラマ性がなければ脚本は成り立ちません。それほど大切な要素です。
ドラマ性の感じ方は人それぞれ
ドラマ性を理解するための実例を紹介します。映画やテレビドラマには、最初からドラマ性が含まれているので、スポーツを例にお伝えします。
高校野球のテレビ中継で、アナウンサーが「ドラマティックな展開です」と叫んでいるのを聞いたことはありませんか。
その試合にはドラマ性が含まれているのでしょう。
しかし、特に野球に興味がない方は、見向きもしないかも知れません。これはその方にとってはドラマ性がないからです。
つまり、同じ現象を見ていてもドラマ性を感じる人と、何も感じない人がいるのです。
ドラマ性は共感から生まれる
高校野球に興味がない人でも、その高校が自分の母校だとしたらどうでしょうか。少しは興味が湧くのではないでしょうか。
さらに、ピッチャーが実は怪我をしているのに無理をして出場していたり、その高校が数十年ぶりの決勝進出を果たしたりという情報を知ると、より大きな興味につながるかも知れません。
ドラマ性の有無は、観客が共感できるかどうかに左右されます。
ドラマ性がある脚本の書き方
野球の例からも分かる通り、情報がドラマ性を生み出します。
- 母校
- エースの怪我
- 数十年ぶりの決勝進出
これらの情報がなければ、ただの野球の試合であり、興味がない人は見向きもしません。
だから、多くの方に共感してもらえるドラマ性の強い脚本を書くためには、多くの情報を提供する必要があるのです。
主人公はどういう人物で、どういう過去を持ち、なぜ敵と戦っているのか等など。
ただし、観客が共感できる情報でなければいけません。どうでもいい情報ばかり出しても共感は得られないのです。
葛藤が共感を呼ぶ
観客を共感させる情報とは葛藤です。
葛藤とは、ある目的を果たしたいけれど、何らかの事情により達成できない状態や打開しようともがく様子を指します。
母校が甲子園で優勝するための千載一遇のチャンスだが、無理をするとピッチャーの選手生命が絶たれるかもしれない。どうやって乗り越えるべきか。
葛藤を伝えるには、まず、主人公の事情やバックグラウンドを情報として伝えなければなりません。
主人公の葛藤が伝わるほど共感が生まれ、ドラマ性が高まります。
まとめ
ドラマ性は、脚本に必要な要素です。ドラマ性を生み出すには読者を共感させなくてはなりません。そのための情報を出す際は、葛藤を意識する必要があります。
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