「才能がない」と筆を置く前に。世界中のプロが指針にする『シド・フィールドの脚本術』レビュー

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脚本が学べる本

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「最高のアイデアがあるのに、なぜか最後まで書き切れない」 「設定は面白いはずなのに、途中で物語が迷子になってしまう」

物語を紡ごうとしたことがある人なら、誰しもが一度は経験する悩みです。しかし、筆が止まってしまうのはあなたの才能のせいではなく、単に「物語を支える構造」を知るきっかけがなかっただけかもしれません。

今回ご紹介する『映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと』は、ハリウッドをはじめ世界中のクリエイターがデスクに置く、まさに「脚本術の聖書」です。

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脚本は「感覚」ではなく「構造」で書く

著者のシド・フィールドは、脚本作りを「建築」に例えてこう断言します。

「いきなり壁を立てるのではない。まず全体の設計図を描くのだ」

本書の核となるのは、「パラダイム(見取り図)」という概念です。

映画脚本を「第一幕:状況設定」「第二幕:葛藤」「第三幕:解決」の三つの幕に分け、それを120ページの黄金比で構成する。この強固な「型」があるからこそ、作家は迷うことなく物語を完走できるのです。

断片的なテクニックを拾い集めるよりも、本書を通じて「物語の背骨」を学ぶことは、結果として何百時間もの遠回りを防ぐことにつながります。

本書が教えてくれる、創作の「真理」

本書が長年読み継がれているのは、単なるテクニックを超えた、創作の本質を突いているからです。

① 「アクションこそがキャラクターである」

「魅力的なキャラが作れない」という悩みに対し、シド・フィールドはこう説きます。

「人間とは、その人の行動(アクション)そのものである」

内面で何を考えているか以上に、その人物が「何をしたか」でキャラクターを語る。

本書で紹介される「キャラクターの履歴書」や「ドラマ上の欲求」の深掘りは、あなたの登場人物に血を通わせ、勝手に動き出させるための強力な武器になります。

② 「中だるみ」という最大の敵を倒す方法

執筆の最大の難所は、全体の半分を占める「第二幕」です。多くの書き手がここで失速します。

本書は、物語の流れを劇的に変える「プロットポイント」という概念を提示し、「今どこを書いていて、次に何が必要か」という迷いを取り払ってくれます。

③ 映画鑑賞が「最高の学び」に変わる

本書を読んだ後、あなたの映画鑑賞は一変します。

「脚本とは、映像で語られるストーリーである」

この定義を理解すると、名作映画の構成が透けて見えるようになります。

映画館へ行くたびに「プロの技」を吸収できるようになる――この体験は、クリエイターにとって何物にも代えがたい財産になるはずです。

本書をより深く理解するために

歴史的な名著ゆえに、以下の点を知っておくと、よりスムーズに内容を吸収できます。

不変のルールを読み解く

事例として挙げられる映画(『チャイナタウン』等)は少し前の作品ですが、そこで語られている「物語の構造」は現代のヒット作やアニメにも共通する不変のルールです。

「公式」ではなく「形(フォーム)」を学ぶ

自由に書きたい人にとって、「型」に従うことは個性を縛るように感じるかもしれません。

しかし、シド・フィールドは本書の中で「パラダイムとは公式ではない。それは形(フォーム)であり、構造(ストラクチャー)である」と述べています。

優れた脚本には必ず強固な「構造」という土台が存在します。まずは本書が提示する「パラダイム」という基礎を正しく理解し、自分のものにすること。

その確かな土台があってこそ、あなたの自由な発想や独創性は、初めて「映画」という形を成して観客に届くようになるのです。

まとめ:最初の一歩を、この一冊と共に

創作の悩みは、一人で抱え込みすぎると、時に「自分には才能がない」という誤った結論を導き出してしまいます。

「才能がないのではない。やり方を知らなかっただけだ」

そう思えるだけで、物語を書くハードルは驚くほど下がります。 もしあなたが、いつか「納得のいく一本」を書き上げたいと願っているなら。世界中の先人たちが辿ったこの「地図」を手に取ってみてください。

あなたの頭の中にある素晴らしい景色が、確かな物語として完成する日を楽しみにしています。


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