2026年10月28日(水)22時40分から、WOWOWシネマでアニメーション映画『花緑青が明ける日に』が放送されます。四宮義俊さんは、この作品で原作・脚本・監督を担当しました。
日本画を軸に絵画や映像など幅広い表現に取り組んできた四宮さんにとって、本作は長編アニメーションの監督デビュー作です。
映画は、再開発で立ち退きを迫られる老舗の花火工場を舞台に、幻の花火「シュハリ」を完成させようとする若者たちを描きます。今回は放送情報に加え、四宮さんの経歴、過去に参加した作品、脚本と映像づくりの特徴を整理します。
四宮義俊が関わった映画の放送情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 放送日時 | 2026年10月28日(水)22:40〜翌0:00 |
| 放送局 | WOWOWシネマ |
| 作品名 | 花緑青が明ける日に |
| 制作年 | 2025年(日本・フランス共同製作) |
| 上映時間 | 76分 |
| 四宮義俊の担当 | 原作・脚本・監督 |
| 主な声の出演 | 萩原利久、古川琴音、入野自由、岡部たかし |
放送日時は番組表.Gガイドに掲載された情報で確認できます。WOWOWの作品紹介では、本作を四宮義俊さんがオリジナル脚本で挑んだ長編アニメーション初監督作として紹介しています。
四宮義俊はどんなクリエイター?
四宮義俊さんは1980年生まれの日本画家です。映画公式サイトのプロフィールでは、日本画を基盤に、絵画だけでなく立体や映像など多様な創作活動を行い、実写映画やアニメーションの美術、特殊シーンの演出にも参加してきたと紹介されています。
河合塾美術研究所のアーティスト紹介によると、四宮さんは神奈川県生まれで、東京藝術大学大学院の美術研究科日本画研究領域を2008年に修了しました。日本画で培った素材への理解を軸に、作品の形式を絵画だけに限定せず、映像や立体、装丁、広告などへ活動を広げてきた点が特徴です。
四宮さんのキャリアを知るうえで大切なのは、日本画とアニメーションを別々の仕事として切り分けていないことです。公式プロフィールでは、異なる素材やジャンルを媒介・融合させながら制作を続けていると説明されています。
『花緑青が明ける日に』でも、その経験が色彩や背景、火花の動きなど、画面全体の設計につながっています。
『君の名は。』『この世界の片隅に』などの参加作品
四宮さんは、長編監督デビュー以前から、国内の著名なアニメーション映画に美術や作画関連の仕事で参加してきました。公式映画サイトは、新海誠監督の『君の名は。
』で回想シーンに関わり、片渕須直監督の『この世界の片隅に』では水彩画を担当したことを紹介しています。
河合塾美術研究所のプロフィールでは、『言の葉の庭』のポスターイラストや劇中美術、『君の名は。』の回想シーンの演出・原画・撮影なども代表的な参加歴として挙げられています。
これらは、完成した映像作品の中で四宮さんが担った役割が一つに限られず、作品ごとに異なる技術を提供してきたことを示しています。
| 作品 | 確認できる関わり |
|---|---|
| 『言の葉の庭』 | ポスターイラスト・劇中美術 |
| 『君の名は。』 | 回想シーンの演出・原画・撮影など |
| 『この世界の片隅に』 | 水彩画 |
| 『花緑青が明ける日に』 | 原作・脚本・監督、キャラクターデザインや美術などにも参加 |
参加作品を並べると、四宮さんは既存の物語に視覚表現を加える仕事と、自分自身の物語を立ち上げる仕事の両方を経験していることがわかります。『花緑青が明ける日に』では、これまで積み重ねてきた美術の経験を、脚本や演出と一体のものとして作品へ反映しています。
『花緑青が明ける日に』で原作・脚本・監督を担当
『花緑青が明ける日に』の舞台は、町の再開発によって立ち退きを迫られている老舗の花火工場・帯刀煙火店です。そこで育った帯刀敬太郎は、姿を消した父に代わって、幻の花火「シュハリ」を完成させようと奮闘しています。
夏の終わり、東京で暮らす幼なじみの式森カオルが地元へ戻ってきます。敬太郎の兄で市役所に勤める千太郎から、立ち退きの期限が翌日に迫っていると知らされた3人は、4年ぶりの再会を果たし、花火を完成させて打ち上げるための計画を立てます。
映画公式サイトでは、幻の花火に託された希望と、その鍵を握る「花緑青」が物語の中心として紹介されています。花緑青は燃やすと青くなる緑色の顔料で、毒性があるため現在ではほとんど使われていないと説明されています。
タイトルの色は、単なる美しい色彩の指定ではなく、花火の技術と物語の核心をつなぐ要素です。
本作のスタッフ欄では、四宮さんが原作・脚本・監督に加え、キャラクターデザイン、作画監督、美術監督、色彩設計などにも参加しています。複数の工程を横断することで、物語の発想と画面に映る具体的な質感が結びつく制作体制になっています。
四宮義俊の作風と制作姿勢
映画公式サイトに掲載されたコメントによると、本作の企画が始まったのは2016年でした。四宮さんは、雑木林の隙間から子どもが「海」のように見えるものを見つけた経験を語り、それが実際にはソーラーパネルの並びだったことから、変わりゆく日本の風景に新しい解釈を与える物語が動き始めたと説明しています。
このエピソードからは、風景を単に背景として扱うのではなく、見る人の受け止め方によって意味が変わるものとして捉える姿勢がうかがえます。映画の中でも、古い花火工場、再開発によって変わる町、夜空に開く花火が、人物たちの過去と未来を考えるための重要な場所になります。
MOVIE WALKER PRESSのインタビューで四宮さんは、手描きの作業や、自然・車・花火の描写について語っています。美術手帖のインタビューでも、日本画の技術と感性をアニメーションにどう生かすかが取り上げられており、四宮さんの表現が色彩の美しさだけでなく、素材や描き方の選択とも結びついていることがわかります。
本作は日仏共同製作で、2024年のカンヌ国際映画祭におけるアヌシー・アニメーションショーケースに選出され、さらに第76回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門に正式出品されました。映画公式サイトは、長編監督デビュー作がベルリン国際映画祭コンペティション部門に選出されたことを、日本のアニメーションとして初の事例と紹介しています。
共演者とスタッフ
『花緑青が明ける日に』では、萩原利久さんが帯刀敬太郎、古川琴音さんが式森カオル、入野自由さんが帯刀千太郎、岡部たかしさんが帯刀榮太郎の声を担当しています。公式サイトの出演者紹介によると、萩原さんと古川さんは本作がアニメーション声優への初挑戦でした。
主題歌はimaseさんの「青葉」で、音楽は蓮沼執太さんが担当しています。キャラクターデザインには四宮さんとうつした(南方研究所)、作画監督には四宮さんと浜口頌平さん、美術監督には四宮さんと馬島亮子さんがクレジットされています。
原作・脚本・監督を担う四宮さんを中心に、声、音楽、作画、美術の担当者がそれぞれの専門性を持ち寄っています。物語の背景にある町の変化や、花火を作り上げる手仕事を描くうえで、画面と音の両面から支えるスタッフの役割も重要です。
脚本志望者が学べる点
四宮さんの仕事から学べるのは、自分が長く取り組んできた表現分野を、物語の中心に置く方法です。『花緑青が明ける日に』では、日本画家としての素材研究や色彩への関心が、花火工場という舞台や「花緑青」という物語の鍵につながっています。
テーマを決めてから装飾を足すのではなく、作り手が見つめてきた風景や素材を、物語を動かす要素へ育てていると考えられます。
もう一つ注目したいのは、町の再開発という大きな変化と、花火工場を守りたい若者たちの個人的な思いが同じ期限の中に置かれていることです。立ち退きの期限が翌日に迫る設定によって、人物たちが迷い続けるだけでは済まなくなり、行動を選ぶ必要が生まれます。
物語の時間制限と、登場人物が守ろうとするものを結びつけた構成と考えられます。
また、四宮さんは本作で原作・脚本・監督に加えて美術や色彩の工程にも関わっています。映像作品の脚本を考えるときも、台詞や出来事だけでなく、登場人物がどの場所に立ち、どの色や物に囲まれているのかを考えることで、物語のテーマを画面に反映しやすくなります。
キャラクターの目的と舞台を結びつける考え方は、印象的なキャラクターの作り方【4つの秘訣】でも参考にできます。
参考にした情報
- 映画『花緑青が明ける日に』公式サイト
- WOWOWオンライン「花緑青が明ける日に」作品情報
- アスミック・エース「花緑青が明ける日に」作品情報
- 番組表.Gガイド「花緑青が明ける日に」放送情報
- MOVIE WALKER PRESS「四宮義俊監督インタビュー」
- 美術手帖「日本画の技術と感性をアニメーションに生かす」
- 河合塾美術研究所「四宮義俊」プロフィール
よくある質問
四宮義俊は『花緑青が明ける日に』で何を担当していますか?
原作・脚本・監督を担当しています。公式サイトでは、キャラクターデザイン、作画監督、美術監督、色彩設計などにも名前が記載されています。
四宮義俊が参加した代表的なアニメーション作品は?
『言の葉の庭』『君の名は。』『この世界の片隅に』などです。
作品によってポスターイラスト、劇中美術、回想シーンの演出・原画・撮影、水彩画など異なる役割を担っています。
『花緑青が明ける日に』はいつ放送されますか?
2026年10月28日(水)22時40分からWOWOWシネマで放送予定です。番組表では翌0時までの枠で案内されています。
映画の主題歌と音楽を担当したのは誰ですか?
主題歌はimaseさんの「青葉」、音楽は蓮沼執太さんです。楽曲情報は映画公式サイトで確認できます。
まとめ
四宮義俊さんは、日本画を軸に絵画や映像の分野で活動し、『君の名は。』や『この世界の片隅に』などに参加してきたクリエイターです。
『花緑青が明ける日に』では、原作・脚本・監督を担い、長年培った色彩や素材への関心を長編アニメーションの物語と画面に結びつけています。
2026年10月28日のWOWOWシネマ放送では、花火工場をめぐる若者たちの物語とともに、風景や色彩が人物の選択にどう結びついているかにも注目してみてください。

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