メアリと魔女の花|脚本・演出から読み解く見どころ【11月8日18:15放送】

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2026年11月8日(日)18時15分から、WOWOWシネマで映画「メアリと魔女の花」が放送されます。2017年に公開されたスタジオポノックの第1回長編作品で、米林宏昌監督が描く一夜限りの魔法と少女の成長を軸にした冒険ファンタジーです。

物語の面白さは、メアリが魔法を得ること自体よりも、その力によってついた一つの嘘が大きな事件につながり、自分の選択と向き合うところにあります。放送前に、あらすじ、キャスト、脚本・監督・原作の情報とともに、脚本づくりの視点から見どころを整理します。

「メアリと魔女の花」の放送日時と作品情報

項目内容
放送日時2026年11月8日(日)18:15〜
放送局WOWOWシネマ
制作年2017年
制作国日本
内容時間103分
制作スタジオポノック
監督米林宏昌
脚本坂口理子、米林宏昌
原作メアリー・スチュアート
音楽村松崇継
主題歌SEKAI NO OWARI「RAIN」

WOWOW公式では、11月8日18時15分の放送に加え、作品の内容時間を103分と案内しています。映画を初めて見る方はもちろん、以前見た方も、物語の転換点やキャラクターの選択を意識すると印象が変わって見える作品です。

スタジオポノック公式では、本作を同スタジオの第1回長編作品と位置づけています。米林宏昌監督にとってはスタジオジブリ退社後初の長編映画であり、新しい制作拠点から送り出した最初の大きな作品でもあります。

「メアリと魔女の花」はどんな物語?

主人公のメアリは、赤い館村へ引っ越してきた赤毛の少女です。好奇心旺盛ですが、慣れない環境の中で自分に自信を持てずにいるところから物語が始まります。

森へ入ったメアリは、7年に1度しか咲かない不思議な花「夜間飛行」を見つけます。その花は、かつて魔女の国から持ち出された特別な力を持つ花でした。花の力によって一夜だけ魔女の力を得たメアリは、空を飛び、魔法大学「エンドア大学」へ導かれます。

そこでメアリは、自分が本物の魔女であるかのように受け入れられます。しかし、その場でついた一つの嘘が、ピーターをはじめ大切な人を巻き込む事件へつながっていきます。魔法の世界へ入った高揚感から、嘘の代償を引き受ける展開へ切り替わることが、物語の大きな流れです。

KADOKAWAの原作書籍紹介でも、メアリが黒猫ティブに導かれて「夜間飛行」を見つけ、その力でほうきが飛び、魔法を教える大学へ向かう冒険が紹介されています。映画ではその基本設定を土台に、動きや色彩、空間の広がりを使って、メアリの驚きと不安が視覚的に伝わる構成になっています。

声のキャストと登場人物

役名声の出演
メアリ杉咲花
ピーター神木隆之介
マダム・マンブルチューク天海祐希
ドクター・デイ小日向文世
赤毛の魔女満島ひかり
フラナガン佐藤二朗
ゼベディ遠藤憲一
バンクス渡辺えり
シャーロット大竹しのぶ

中心にいるのはメアリとピーターです。メアリは「魔法を使える特別な少女」として最初から完成された主人公ではなく、偶然手に入れた力をどう使うかで迷い、失敗し、そこから行動を選び直していきます。

ピーターは、メアリのついた嘘によって事件に巻き込まれる存在です。主人公が自分の失敗を放置できない理由を具体的な人物として担っており、メアリの成長を物語上の行動へ変える重要な役割があります。

一方、マダム・マンブルチュークとドクター・デイは、魔法の世界の華やかさだけでなく、その裏側にある危うさを見せる存在です。見た目の魅力と行動の不穏さが同時に示されるため、エンドア大学が単純な夢の場所ではないことが少しずつ分かってきます。

脚本・監督・原作のスタッフ

本作の脚本は坂口理子さんと米林宏昌監督が担当し、監督も米林宏昌さんです。原作は英国の作家メアリー・スチュアートによる物語で、日本では「新訳 メアリと魔女の花」としてKADOKAWAから刊行されています。

スタジオポノック公式の作品情報では、原作、脚本、監督、音楽、プロデューサー、制作まで明記されています。プロデューサーは西村義明さん、音楽は村松崇継さんです。主題歌にはSEKAI NO OWARIの「RAIN」が使われています。

米林監督は製作発表会見で、本作がスタジオジブリ退社後初の長編映画になることを説明していました。過去作で培った手描きアニメーションの魅力を受け継ぎながら、新しいスタジオの第1作としてどのような物語を立ち上げるかという背景も、本作を見るうえで押さえておきたい点です。

原作は魔法の花とほうき、魔法大学という王道のファンタジー要素を持っています。そのうえで映画版は、メアリの「自分には取り柄がない」という感覚と、突然与えられた力への高揚を強く対比させています。力を得た瞬間に自信が生まれ、その自信が嘘につながるため、冒険の始まりと失敗の原因が同じところから生まれる構造です。

脚本づくりの視点:一夜限りの力が物語を動かす

「メアリと魔女の花」で脚本づくりの参考になるのは、主人公に与えられる力へ時間制限があることです。メアリの魔法は生まれつきの能力ではなく、「夜間飛行」という花によって一夜だけ使えるものです。

期限のある力は、主人公の行動を急がせます。いつでも使える魔法なら、失敗したあとに時間をかけて考えることもできます。しかし、一夜しか使えない力なら、迷っている間にも状況は変わり、選択を先延ばしにできません。ファンタジーの設定そのものが、物語のテンポを作る仕掛けになっていると考えられます。

「できるようになる」ことが問題の始まりになる

一般的な成長物語では、主人公が新しい能力を身につけることが前進として描かれます。本作では逆に、メアリが魔法を使えるようになった瞬間から問題が始まります。

魔法の力によってメアリはエンドア大学で高く評価されますが、それは本来の自分の能力ではありません。特別な存在として扱われる気持ちよさがあるからこそ、その場に合わせてしまう誘惑が生まれます。そこでついた嘘が事件を起こすため、「力を得る」「承認される」「嘘をつく」「責任を取る」という因果が一本につながっています。

主人公に便利な能力を与える場合、その能力が問題を簡単に解決するだけでは物語の緊張が弱くなります。本作のように、能力そのものが新しい問題を呼び込む形にすると、設定とドラマを同時に動かせます。

嘘をついた主人公に、行動で責任を取らせる

メアリの失敗は、誰かに命令されて起きるものではなく、自分がついた嘘から始まります。そのため後半では、他人に救ってもらうだけでは物語が終わりません。メアリ自身が危険な場所へ戻り、自分の選択の結果と向き合う必要があります。

これは主人公の成長を台詞だけで説明せず、行動で見せる形になっています。最初は偶然得た力に振り回されていたメアリが、後半では自分の意思で何を守るかを決めて動く。その変化が、冒険の前半と後半をつなぐ軸になっていると考えられます。

また、ピーターという具体的な相手が巻き込まれることで、メアリの責任が抽象的になりません。「世界を救う」といった大きな目的より先に、「自分のせいで巻き込んだ相手を助ける」という身近な動機が置かれているため、観客も主人公の決断を追いやすくなっています。

スタジオポノック第1回長編として見るポイント

スタジオポノックは2015年に設立され、「メアリと魔女の花」を2017年夏に第1回長編アニメーション映画として公開しました。公式会社情報では、その後「ちいさな英雄-カニとタマゴと透明人間-」「Tomorrow’s Leaves」「屋根裏のラジャー」へ作品を広げてきた流れが確認できます。

今回WOWOWでは、同じ11月8日に「ちいさな英雄-カニとタマゴと透明人間-」が17時15分から、「メアリと魔女の花」が18時15分から、「屋根裏のラジャー」が21時から組まれています。スタジオポノックの長編第1作から次の長編へ続く流れを同日にたどれる編成です。

「屋根裏のラジャー」公式では、スタジオポノックが子どもと大人に手描きアニメーション映画を届ける志を掲げていることも紹介されています。「メアリと魔女の花」を単独の魔法ファンタジーとして見るだけでなく、新しいアニメーションスタジオの出発点として見ると、作品の位置づけがより明確になります。

参考にした情報

よくある質問

「メアリと魔女の花」はいつWOWOWで放送されますか?

2026年11月8日(日)18時15分からWOWOWシネマで放送されます。WOWOW公式では内容時間103分と案内されています。

「メアリと魔女の花」の脚本と監督は誰ですか?

脚本は坂口理子さんと米林宏昌さん、監督は米林宏昌さんです。原作はメアリー・スチュアートの物語です。

メアリ役とピーター役の声優は誰ですか?

メアリ役は杉咲花さん、ピーター役は神木隆之介さんです。ほかに天海祐希さん、小日向文世さん、満島ひかりさん、大竹しのぶさんらが出演しています。

「メアリと魔女の花」はスタジオポノックの何作目ですか?

スタジオポノックの第1回長編作品です。2017年7月8日に全国公開されました。

まとめ

2026年11月8日18時15分からWOWOWシネマで放送される「メアリと魔女の花」は、スタジオポノックの第1回長編作品です。メアリが一夜だけ使える魔法を手にし、その力によって生まれた嘘と失敗に自分で向き合っていく冒険が描かれます。

脚本の視点では、時間制限のある能力が物語のテンポを作ること、そして主人公が得た力そのものを問題の原因にすることが大きな見どころです。魔法の派手さだけでなく、メアリが失敗からどう行動を選び直すかに注目すると、成長物語としての構造も見えやすくなります。

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