松本清張シリーズ「霧の旗」古谷一行・星野真里・風間トオル|脚本・演出から読み解く見どころ(11月6日18:45)

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2026年11月6日(金)18時45分から、BS11イレブンで松本清張シリーズ「霧の旗」が放送されます。今回放送されるのは、古谷一行さんが弁護士・大塚欽三、星野真里さんが柳田桐子を演じた2003年版のテレビドラマです。

原作は松本清張さんの同名小説。兄の弁護を断られた桐子が、兄の死をきっかけに大塚への復讐へ向かっていく物語で、単純な犯人探しではなく、「正義を扱う立場の人間が他者の人生にどこまで責任を負うのか」という重い問いが中心に置かれています。

11月6日の放送情報とスタッフ

項目内容
放送日時2026年11月6日(金)18:45〜20:29
放送局BS11イレブン
作品松本清張シリーズ「霧の旗」
初回放送2003年9月16日(TBS系)
原作松本清張「霧の旗」
脚本石原武龍
監督脇田時三

J:COMテレビ番組表のBS11番組情報では、11月6日18時45分から20時29分まで「霧の旗」が放送予定です。BS11のシリーズ公式ページでは、松本清張原作のサスペンスを厳選し、重厚な人間ドラマとして紹介する枠であることが案内されています。

放送ライブラリーの記録によると、この2003年版はTBS系で2003年9月16日21時から22時54分まで放送された作品です。制作はテレパックとTBSで、脚本を石原武龍さん、演出を脇田時三さんが担当しました。

「霧の旗」2003年版のあらすじ

BS-TBSの番組詳細によると、刑事事件を専門とする弁護士・大塚欽三は、社会的な地位を築いた敏腕弁護士です。大塚はかつて、柳田桐子から兄の弁護を依頼されましたが、金と時間を理由にその依頼を断っていました。

その後、殺人事件の容疑者となっていた桐子の兄・柳田は獄中で死亡します。大塚は柳田の地元・青森を訪れて事件を再調査し、冤罪の可能性に気づきますが、桐子にとっては、兄を救う機会が失われたあとに示された行動です。

東京で働き始めた桐子は、出版社の記者・阿部から兄の事件に関する事実を知らされ、大塚への復讐を強く意識するようになります。やがて大塚の愛人・河野径子が殺人容疑で逮捕され、桐子は事件現場に居合わせた人物として証言を求められます。

ここから物語は、桐子が何を語るのか、大塚が自分の過去の判断とどう向き合うのかという心理戦へ移ります。事件の真相だけでなく、ひとつの拒絶が他人の人生にどのような傷を残したのかが、登場人物の選択を通して描かれていきます。

古谷一行・星野真里・風間トオルの役どころ

古谷一行さんが演じる大塚欽三は、刑事事件を専門とする著名な弁護士です。人権派と呼ばれた過去を持ち、自分は誠実に仕事をしてきたという自負がありますが、桐子の兄の弁護を断った判断が、のちに自分自身を追い詰める原因になります。

星野真里さんが演じる柳田桐子は、兄の無実を信じて大塚に助けを求めた妹です。兄を救えなかった悔しさと、大塚への怒りを抱えたまま東京で生活し、復讐の機会に向き合います。物語の感情の中心にいる人物で、被害を受けた側の痛みと、その痛みが別の行動へ変わっていく過程が見どころです。

風間トオルさんが演じる阿部啓一は、桐子と大塚の間にある過去を知り、事件の情報を運ぶ記者です。物語の中では、二人だけでは閉じてしまう因縁を社会の側へ開く役割を持ちます。

ほかに、多岐川裕美さんが河野径子、池内万作さんが柳田正夫、渡辺いっけいさん、金田明夫さん、相島一之さん、音無美紀子さん、三田村邦彦さんらが出演しています。人物ごとに大塚や桐子との距離が異なるため、それぞれが二人をどう見るかにも注目です。

原作・松本清張「霧の旗」が問いかけるもの

新潮社は原作「霧の旗」を、法と裁判制度とは何か、その限界を鋭く指摘した作品として紹介しています。兄の無罪を信じる桐子が高名な弁護士に助けを求めるところから始まり、その願いを断られたことが復讐の出発点になります。

重要なのは、大塚が単純な悪人として置かれているわけではないことです。BS-TBSの紹介では、大塚は自分なりに誠実に仕事へ向き合ってきた人物として描かれています。だからこそ、「依頼を断る自由」と「断られた側が受けた結果」の間に簡単な答えがありません。

桐子もまた、兄を失った被害者であると同時に、復讐のために他者の人生へ影響を及ぼす側へ移っていきます。被害者と加害者、正義と復讐という区分が固定されず、場面が進むほど人物の見え方が揺らぐところに、松本清張作品らしい重さがあります。

脚本・石原武龍と監督・脇田時三の見どころ

BS-TBSと放送ライブラリーでは、2003年版の脚本が石原武龍さん、監督・演出が脇田時三さんと確認できます。原作の長編を約2時間のテレビドラマにまとめるためには、桐子と大塚の因縁を早い段階で示し、復讐が始まるまでの流れを明確にする必要があります。

この作品では、大塚が桐子の依頼を断った過去、兄の獄中死、冤罪の可能性、大塚の愛人が事件に巻き込まれる現在という複数の出来事がつながります。脚本では「過去の判断が現在に返ってくる」因果関係を軸にすると、時間をまたぐ物語でも一本の線として追いやすくなります。

演出面では、桐子が感情をどこまで表に出すかが重要です。復讐の意思をすべて台詞で説明すると先が読めてしまいますが、表情や間を使って本心を隠すと、大塚と視聴者の双方に緊張が生まれます。星野真里さんの静かな場面ほど、言葉以外の情報を意識して見ると人物の揺れが伝わりやすくなります。

脚本づくりの視点:過去の選択を現在の事件に結びつける

脚本づくりの視点で最も参考になるのは、主人公たちの過去の選択が、現在進行の事件に直結している点です。大塚が桐子の兄の弁護を断ったという出来事は、それだけなら過去の一件ですが、兄の死と桐子の復讐によって現在のドラマを動かす原因になります。

人物の過去を説明するだけの回想にせず、その過去が「今、何を起こしているのか」までつなげると、設定が物語の推進力になります。本作では、大塚が過去の判断を取り消せないからこそ、現在の事件で何を選ぶのかが重くなっていると考えられます。

正義を一人に独占させない

大塚には弁護士としての理屈があり、桐子には兄を救えなかった側の怒りがあります。どちらか一方の主張だけで物語を進めず、それぞれに理解できる理由を持たせることで、視聴者は簡単に善悪を決められません。

対立する人物の両方に「その人なりの正しさ」を与えると、会話は単なる説明ではなく価値観の衝突になります。法律上の正しさ、職業上の判断、家族への思いが同じ場面でぶつかる点は、人物対立を作るうえで参考になります。

証言をドラマの選択に変える

桐子は、別の殺人事件で証言を求められる立場になります。証言するかどうかは情報の提示だけでなく、大塚に対する感情をどう行動へ変えるかという選択です。

ミステリーでは証言が謎解きの材料になりがちですが、本作では証言そのものが人物の意志を表す行為になります。情報と感情を同じ場面に重ねることで、事件の進行と人物ドラマを分離させずに描ける構成だと考えられます。

2003年版ならではの見方

放送ライブラリーの記録では、このドラマは2003年にTBS系で放送されたスペシャルドラマです。原作そのものはそれ以前から長く読まれてきた作品ですが、2003年版では古谷一行さんと星野真里さんの年齢差や人物の雰囲気が、大塚と桐子の立場の非対称さを視覚的にも強めています。

大塚は社会的地位を持つベテラン弁護士で、桐子は助けを求める側から始まります。物語が進むにつれて、その力関係が少しずつ反転していくところを見ると、復讐劇の構造がより分かりやすくなります。

風間トオルさん演じる阿部の存在も、二人の関係を外側から見る視点になります。桐子の感情だけに寄り添うのではなく、事件を追う人物を置くことで、視聴者が事実関係を整理する道筋が作られています。

2003年初回放送時の制作情報

放送ライブラリーには、2003年9月16日にTBSテレビで21時から22時54分まで放送された記録が残っています。製作者はテレパック、制作社はテレパックとTBSテレビで、企画は勝田祥三さん、プロデューサーは矢口久雄さんと篠原茂さんです。

今回のBS11放送では、約20年以上前に作られたテレビサスペンスを現在の放送枠で見直せます。原作の社会的な問いを約2時間の単発ドラマへまとめた構成と、当時のテレビドラマらしい場面運びを意識して見ると、再放送ならではの発見があります。

参考にした情報

よくある質問

11月6日の「霧の旗」は何時から放送されますか?

2026年11月6日(金)18時45分から20時29分まで、BS11イレブンで放送されます。

2003年版「霧の旗」の主演は誰ですか?

古谷一行さんが弁護士・大塚欽三、星野真里さんが柳田桐子を演じます。風間トオルさん、多岐川裕美さん、池内万作さんらも出演します。

「霧の旗」の脚本と監督は誰ですか?

脚本は石原武龍さん、監督は脇田時三さんです。放送ライブラリーでは脇田さんの担当を「演出」として記録しています。

「霧の旗」の原作は何ですか?

松本清張さんの同名小説「霧の旗」です。新潮社は、法と裁判制度、その限界を問いかける作品として紹介しています。

まとめ

11月6日18時45分からBS11で放送される「霧の旗」は、古谷一行さんと星野真里さんを中心に、弁護士が過去に下した判断と、兄を失った女性の復讐がぶつかる2003年版の松本清張ドラマです。

脚本は石原武龍さん、監督は脇田時三さん。過去の選択を現在の事件へ結びつけ、証言というミステリーの情報を人物の感情的な選択にも変える構成に注目すると、復讐劇と法廷・社会派サスペンスを一つにまとめる脚本の工夫が見えてきます。

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