10月30日(金)19時からWOWOWシネマで放送される映画「パリ警視庁 事件137」は、ドミニク・モルさんが監督を務め、ジル・マルシャンさんと共同で脚本を書いた2025年のフランス映画です。
モルさんは「ハリー、見知らぬ友人」「レミング」「悪なき殺人」「12日の殺人」などを手がけてきた監督・脚本家です。今回は「パリ警視庁 事件137」での役割を入口に、経歴や代表作、脚本の特徴をたどります。
10月30日放送「パリ警視庁 事件137」での担当
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 放送日時 | 2026年10月30日(金)19:00〜 |
| 放送局 | WOWOWシネマ |
| 作品 | パリ警視庁 事件137 |
| 制作年・国 | 2025年・フランス |
| 監督 | ドミニク・モル |
| 脚本 | ドミニク・モル、ジル・マルシャン |
| 主演 | レア・ドリュッケール |
WOWOW公式によると、「パリ警視庁 事件137」は2018年12月のパリで起きた「黄色いベスト運動」を背景に、警察監察局IGPNの警視ステファニー・ベルトランが、デモ参加者への暴力をめぐる事実関係を追う社会派クライムサスペンスです。
カンヌ国際映画祭の公式作品ページでも、モルさんが監督に加えて「Scénario / Dialogues」、つまり脚本・台詞を担当し、ジル・マルシャンさんと共同で執筆したことが確認できます。事件を追う捜査の手続きと、主人公の内面が揺れる過程を同時に扱う作品として、脚本家としての仕事にも注目したい一本です。
ドミニク・モルの経歴
カンヌ国際映画祭の公式プロフィールによると、ドミニク・モルさんは1962年生まれ。ドイツで育ち、ニューヨークのCity Collegeとパリの映画学校IDHECで映画を学びました。
その後は助監督や編集などの現場を経験し、1994年に長編「Intimité」を監督。2000年の「ハリー、見知らぬ友人」がカンヌ国際映画祭のコンペティション部門に選出され、フランスのセザール賞でも評価を受けました。
2005年の「レミング」はカンヌ国際映画祭のオープニング作品となり、その後も「悪なき殺人」「12日の殺人」と、犯罪や謎を扱いながら人間の内面を掘り下げる作品を発表しています。
セザール賞公式の人物ページでは、モルさんが監督・脚本に関わった「12日の殺人」で作品・監督・脚色などの賞歴を持ち、「Dossier 137」でも2026年に監督、オリジナル脚本、作品などの受賞歴が記録されています。長く監督と脚本の両方を担ってきた作り手だと分かります。
代表作と脚本家としての仕事
モルさんの代表作としてまず挙げられるのが、2000年の「ハリー、見知らぬ友人」です。日常の中に入ってきた旧友が主人公の生活を少しずつ変えていく物語で、心理サスペンスとして国際的な評価を得ました。
「レミング」では、夫婦の生活に不穏な出来事が入り込み、現実と心理の境目が揺らぐ物語を描きました。カンヌ公式プロフィールでは、同作でも監督と脚本の双方を担当したことが確認できます。
2022年の「12日の殺人」では、未解決殺人を追う捜査官を中心に据えています。セザール公式では、モルさんとジル・マルシャンさんがポリーヌ・ゲナの原作を脚色したことが確認でき、捜査そのものだけでなく、事件を追う側に残る感情や疑問も物語の中心になっています。
そして2025年の「パリ警視庁 事件137」でも、モルさんとマルシャンさんの共同脚本が続きます。監督だけでなく脚本にも関わることで、視点の置き方と映像の見せ方を一体で設計している点が特徴です。
ジル・マルシャンとの共同脚本
Film Movementの「Case 137」プレスキットでは、モルさんが映画学校IDHECでジル・マルシャンさんと出会い、長年の協力関係を築き、多くの作品で互いの脚本を共同で書いてきたことが紹介されています。
「12日の殺人」でも「パリ警視庁 事件137」でも、二人は脚本を共同で担当しています。同じ題材を一人の視点だけで固めず、登場人物の行動や情報の出し方を複数の目で検討できる関係が、作品の緻密さにつながっていると考えられます。
共同脚本では、誰がどの場面を書いたかよりも、作品全体の視点が一貫していることが重要です。モルさんとマルシャンさんの継続的な協働は、長期的なパートナーシップで脚本を磨く一例として参考になります。
ドミニク・モルの作風
カンヌ国際映画祭は「Dossier 137」の紹介で、モルさんが「ハリー、見知らぬ友人」以来、登場人物を内面的な葛藤が露わになる状況へ置き、道徳的な限界を探らせてきたと説明しています。
この特徴は「パリ警視庁 事件137」にも重なります。主人公ステファニーは警察組織の内部を調べる立場にありながら、調査対象も同じ警察官です。
職務上の責任と組織への帰属が同時に存在するため、単純な善悪では割り切れない立場に置かれています。
モルさんの作品では、事件や謎が物語を進める一方、その事件に接した人物が何を信じ、どこで迷うかが重要になります。外側の出来事と内側の葛藤を並行して進めるところに、監督・脚本家としての持ち味があると考えられます。
「パリ警視庁 事件137」の共演者・主要キャスト
主人公ステファニー・ベルトラン警視を演じるのはレア・ドリュッケールさんです。WOWOW公式では、ジョナタン・ターンブルさん、グスラジ・マランダさん、スタニスラス・メラールさんらの出演も確認できます。
カンヌ公式の作品ページには、さらにマチルド・ロエリヒさん、サンドラ・コロンボさんらの配役が掲載されています。主人公が複数の関係者から証言を集める作品だけに、登場人物それぞれの立場をどう配置するかも脚本上の重要なポイントです。
人物記事としてはモルさん自身の役割が中心ですが、作品を見る際は、監察側・警察側・被害を受けた側の人物がどの順番で登場し、それぞれの情報がどこまで明かされるかを見ると、構成の狙いがつかみやすくなります。
脚本志望者が学べる点
「パリ警視庁 事件137」から学べる第一の点は、主人公に二重の立場を与える設計です。ステファニーは事件を調べる捜査官であると同時に、調査対象と同じ警察組織に属しています。
この設定によって、情報を集めれば集めるほど主人公自身の立場も揺れる構造になります。事件の真相だけでなく「自分はどちら側に立つのか」という問いが生まれ、外的な目的と内的な葛藤を一つの筋に重ねられていると考えられます。
第二の点は、情報の提示そのものをドラマにすることです。捜査物では証言、映像、記録といった材料が順番に提示されます。
その並べ方によって、観客が誰を信じるか、どこで疑うかが変わります。
モルさんの作品では、事件の説明を急ぐより、人物が情報に触れたときの反応を積み重ねる傾向があります。脚本を書くときも「何が起きたか」だけでなく、「その事実を誰がいつ知るか」まで設計すると、同じ事件でも緊張感を作りやすくなります。
参考にした情報
- WOWOW公式「パリ警視庁 事件137」
- Festival de Cannes「Dominik Moll」
- Festival de Cannes「Dossier 137」
- Académie des César「Dominik Moll」
- Film Movement「Case 137」プレスキット
よくある質問
ドミニク・モルは「パリ警視庁 事件137」で何を担当していますか?
監督を務め、ジル・マルシャンさんと共同で脚本を担当しています。WOWOW公式とカンヌ国際映画祭の作品ページの両方で確認できます。
ドミニク・モルの代表作は何ですか?
「ハリー、見知らぬ友人」「レミング」「悪なき殺人」「12日の殺人」「パリ警視庁 事件137」などがあります。監督だけでなく、複数の作品で脚本にも携わっています。
「パリ警視庁 事件137」はいつ放送されますか?
2026年10月30日(金)19時からWOWOWシネマで放送されます。2025年に制作されたフランス映画です。
ドミニク・モルの脚本の特徴は?
事件や謎を進行させながら、登場人物の内面的な葛藤や道徳的な迷いを重ねる点が特徴の一つです。「パリ警視庁 事件137」では、警察内部を調べる主人公自身も警察官であるという二重の立場が物語を支えています。
まとめ
10月30日放送の「パリ警視庁 事件137」で、ドミニク・モルさんは監督と共同脚本を担当しています。長年の共同執筆者ジル・マルシャンさんとともに、事件を追う手続きと主人公の内面的な葛藤を重ねた作品です。
「ハリー、見知らぬ友人」から「12日の殺人」まで、モルさんはサスペンスや犯罪劇を通じて人物の迷いを描いてきました。脚本志望者にとっては、主人公に複数の立場を持たせる方法や、情報を提示する順番で緊張を作る方法を考える材料になります。

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