2026年11月3日(火)10時から、日本映画専門チャンネルで「フェス・ゴジラ」シリーズがTV初放送されます。
放送されるのは、ゴジラ・フェスで2020年から2025年まで発表されてきた中川和博監督の短編特撮6作品。51分の放送枠で、シリーズの変化を一気に追える編成です。
最初は短い新規特撮として始まり、ヘドラ、ガイガン、ジェットジャガー、キングギドラへと対戦相手と規模が拡大し、2025年の「フェス・ゴジラII 新宿炎上」では実在の新宿を舞台にワンカットへ挑戦しました。毎年の一本を独立した見せ場にしながら、前年の出来事を次へつなぐ作りが大きな見どころです。
11月3日の放送日時と6作品
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 放送日時 | 2026年11月3日(火)10:00〜 |
| 放送局 | 日本映画専門チャンネル |
| 放送時間 | 51分 |
| 放送形態 | TV初放送 |
| 監督 | 中川和博 |
| 対象 | 2020〜2025年の短編特撮6作品 |
日本映画専門チャンネル公式が放送すると発表しているのは、次の6作品です。
- 「ゴジラ ゴジラ・フェスに現わる」(2020年)
- 「ゴジラVSヘドラ」(2021年)
- 「フェス・ゴジラ3 ガイガン来襲」(2022年)
- 「フェス・ゴジラ4 オペレーション・ジェットジャガー」(2023年)
- 「フェス・ゴジラ5 怪獣大決戦」(2024年)
- 「フェス・ゴジラII 新宿炎上」(2025年)
公式特集ページでは、シリーズを「ゴジラ・フェス2020」を起点に毎年発表されてきた短編特撮として紹介しています。劇場用長編ではなく、限られた時間で怪獣の登場、対決、決着や次作への引きを作るシリーズです。
「フェス・ゴジラ」シリーズはどう進化してきた?
第1作「ゴジラ ゴジラ・フェスに現わる」は2020年に発表されました。日本映画専門チャンネルは、この作品をシリーズの出発点として位置づけています。
2021年の「ゴジラVSヘドラ」では、怪獣同士の対決が前面に出ます。映画ナタリーによると、「ゴジラ FINAL WARS」で実際に使われたゴジラとヘドラのスーツを用い、工業地帯を表現するため既存のビルやクレーンに加えて50棟以上の新しいミニチュアが用意されました。
2022年「ガイガン来襲」で前作の続きになる
2022年の「フェス・ゴジラ3 ガイガン来襲」は、Hobby JAPAN Webの中川和博監督インタビューで、前作「ゴジラVSヘドラ」の続きとして構成したことが語られています。
中川監督は、前作の続きにすることで冒頭の説明を減らし、すぐ怪獣同士のバトルに入れる利点を説明しています。短編では尺が限られるため、前年の出来事を土台にして説明時間を節約し、そのぶんアクションへ集中する発想です。
撮影は東宝スタジオで行われ、ガイガンの新規造形、都市セット、火薬、操演、CG合成を組み合わせています。記事では、失敗できない爆破シーンに向けて段ボールを使って何度もテストしたことや、複数台のカメラで一発勝負に挑んだことも紹介されています。
2023〜2024年はジェットジャガーとキングギドラへ
2023年の「フェス・ゴジラ4 オペレーション・ジェットジャガー」は、ジェットジャガーのスーツ再現プロジェクトと結びついた新作特撮です。制作実績を掲載する特撮研究所も、2023年の東宝作品として同作を記録しています。
TOWER RECORDSのシリーズ解説では、第4作にジェットジャガーとキングギドラが登場し、「つづく」という形で2024年の「フェス・ゴジラ5 怪獣大決戦」へ接続したことが確認できます。
2024年の予告説明では、ゴジラとジェットジャガーがキングギドラに挑む大規模なバトルとして紹介されました。東宝スタジオの9番ステージに中川組が集まり、シリーズ史上最大規模で4日間の撮影を行ったとされています。
ここまで来ると、毎年の短編を単発イベントとして終わらせず、登場怪獣と状況を引き継いで翌年の期待へつなげるシリーズドラマ的な構成が見えてきます。
2025年「フェス・ゴジラII 新宿炎上」は何が新しい?
2025年の「フェス・ゴジラII 新宿炎上」は、シリーズを一度区切ったうえで再出発する作品です。日本映画専門チャンネルの今回の放送では、2020〜2024年の5作品と合わせて6本目として収録されます。
シネマトゥデイが掲載した中川和博監督のコメントでは、「完結したと思っていた」シリーズをもう一度撮るにあたり、新しい挑戦として実在の街を舞台にすることとワンカットで構成することを挙げています。
舞台は新宿で、ミレニアムゴジラを新たな主役に迎えた「新生フェス・ゴジラ」と位置づけられています。これまでのシリーズが毎年スケールを上げてきたのに対し、単に怪獣の数を増やすのではなく、撮り方そのものを変える方向へ進んだ点が重要です。
ワンカットは、編集で時間や場所を飛ばしにくい撮影方法です。そのため、怪獣がどう移動し、人間や街がどう反応し、破壊がどの順番で起きるかを事前に精密に設計する必要があります。
今回の一挙放送では、2020年の出発点から2025年の新しい試みまでを続けて見られるため、単なる怪獣の顔ぶれだけでなく、中川監督が毎年どこに新しい課題を置いてきたかを比較できます。
中川和博監督の演出で注目したい特撮の手触り
「フェス・ゴジラ」シリーズでは、着ぐるみ、ミニチュア、火薬、操演といった撮影現場で起きる現象が重視されています。2021年の「ゴジラVSヘドラ」では実際に使われたスーツと多数のミニチュアが用いられ、2022年の「ガイガン来襲」でもセット内の破壊や爆発を撮影しています。
2024年の「怪獣大決戦」に際した中川監督のコメントでも、手間や時間がかかっても「実際にカメラ前で繰り広げられる現象」を追い求めて特撮に挑んだという趣旨が示されています。
これはCGを否定する話ではありません。「ガイガン来襲」でも熱線や炎の一部には合成が使われています。実物のスーツやミニチュアで撮った動きと、視覚効果を組み合わせることで、画面の中に重量と速度を同時に作っている点がシリーズらしさです。
毎年ひとつ新しい見せ場を置く
シリーズを並べて見ると、毎年の「新しさ」が分かりやすく設計されています。ヘドラとの工業地帯戦、ガイガンの新規造形、ジェットジャガー復活、キングギドラを交えた大決戦、新宿でのワンカットと、作品ごとに中心となる見せ場が異なります。
同じゴジラのスーツを使う場面があっても、敵、場所、撮影方式、アクションの性格を変えることで別の作品として成立させています。シリーズものを書くときに「前作と同じものを期待される部分」と「今回しかない変化」をどう両立するか、その例としても見やすい構成です。
脚本づくりの視点:短編だからこそ説明を削る
「フェス・ゴジラ」シリーズから脚本づくりで学びやすいのは、短い時間で説明とアクションの優先順位を決めることです。
中川監督は「ガイガン来襲」を前作の続きにした理由について、冒頭の説明を省き、すぐ怪獣同士のバトルへ注力できるという考えを語っています。短編で前提説明に時間を使いすぎると、一番見せたい場面が短くなります。
前作を「説明済みの設定」として利用する
前作から続く物語では、観客がすでに知っている状況をもう一度ゼロから説明する必要がありません。「ゴジラVSヘドラ」の先に「ガイガン来襲」を置くことで、ゴジラがそこにいる理由やシリーズの世界観を短く扱えます。
さらに「オペレーション・ジェットジャガー」を「怪獣大決戦」へ直接つなぐと、次の年にはキングギドラを含む大きな戦いから始められます。前作のラストを次作の冒頭の準備に使う構成です。
連続ドラマでも、毎話の冒頭で同じ設定を長く説明するとテンポが落ちます。前の回で観客が理解したことを信頼し、今回必要な新情報へ早く進む判断は、短い尺ほど効果が大きいと考えられます。
怪獣の目的を動きで伝える
怪獣は長い会話で目的を説明しません。そのため、登場、接近、攻撃、反撃、退却といった行動の順序が、そのまま物語になります。
誰が先に現れ、誰を狙い、何が壊れ、その結果として次の怪獣がどう動くか。台詞が少ない作品では、この因果関係を画面上のアクションで分かるようにする必要があります。
「フェス・ゴジラ」は、説明を減らす代わりに、画コンテやアクション設計、ミニチュアの配置で物語を伝える比重が高いシリーズです。脚本を書く側にとっても、「この情報は台詞で言わなくても行動で見せられるか」を考える素材になります。
シリーズ全体の脚本クレジットはどうなっている?
日本映画専門チャンネルの「フェス・ゴジラ」シリーズ番組ページでは、監督は中川和博さんと明記されていますが、シリーズ全体の脚本欄は空欄です。そのため、6作品すべてを一括して「脚本・中川和博」と断定することはできません。
一方、作品データでは2024年「フェス・ゴジラ5 怪獣大決戦」と2025年「フェス・ゴジラII 新宿炎上」で、中川和博さんが脚本も担当したことが確認できます。中川さんは監督だけでなく、作品によって画コンテや編集も兼ねています。
今回の放送を「脚本・演出から見る」場合は、クレジットが確認できる作品は脚本の組み立てまで、それ以外は公式に確認できる監督・演出面と作品間の連続性を中心に見るのが正確です。
11月3日の特集内での位置づけ
今回の放送は「11.3『ゴジラ-0.0』公開記念-怪獣王ゴジラの進化論-」の一部です。日本映画専門チャンネルは、ゴジラシリーズの映画だけでなく、ゴジラ・フェス2026開催に合わせて「フェス・ゴジラ」シリーズを関連作品として編成しています。
11月3日は10時から本シリーズ、11時から「ゴジラ2000 ミレニアム」が続きます。夜には「ゴジラの逆襲」「ゴジラVSビオランテ」「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」も放送されます。
長編映画のゴジラと、イベント発の短編特撮を同じ日に比較できるため、尺や制作条件が違うと怪獣の見せ方がどう変わるのかを見る面白さがあります。
参考にした情報
- 日本映画専門チャンネル「フェス・ゴジラ」シリーズ
- 日本映画専門チャンネル「11.3『ゴジラ-0.0』公開記念企画 怪獣王ゴジラの進化論」
- 映画ナタリー「特撮『ゴジラVSヘドラ』公開」
- Hobby JAPAN Web「フェス・ゴジラ3 ガイガン来襲」メイキング・中川和博監督インタビュー
- TOWER RECORDS「フェス・ゴジラ」Blu-ray商品情報
- シネマトゥデイ「フェス・ゴジラII 新宿炎上」中川和博監督コメント
よくある質問
「フェス・ゴジラ」シリーズは11月3日の何時から放送されますか?
2026年11月3日(火)10時から、日本映画専門チャンネルで放送されます。放送時間は51分です。
何作品が放送されますか?
2020年の「ゴジラ ゴジラ・フェスに現わる」から2025年の「フェス・ゴジラII 新宿炎上」まで、6作品が放送されます。
「フェス・ゴジラ」シリーズの監督は誰ですか?
6作品の監督は中川和博さんです。作品によっては脚本、画コンテ、編集も中川さんが担当しています。
今回がテレビ初放送ですか?
はい。日本映画専門チャンネルは「フェス・ゴジラ」シリーズをTV初放送として案内しています。
まとめ
11月3日10時からTV初放送される「フェス・ゴジラ」シリーズは、2020年から2025年までゴジラ・フェスで発表された中川和博監督の短編特撮6作品をまとめて見られる機会です。
脚本・構成の面では、前作の続きにすることで説明を減らして怪獣バトルへ早く入る方法や、ラストを翌年へつなぐ連続性に注目できます。演出面では、着ぐるみ、ミニチュア、火薬、操演、合成を組み合わせながら、毎年ひとつずつ新しい見せ場を増やしてきた変化が見どころです。
2025年の「新宿炎上」で実在の街とワンカットへ挑んだところまで続けて見ると、同じ短編特撮の枠の中で、シリーズがどのように自分自身を更新してきたのかがよく分かります。

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