縦谷宗さんは、ゲームシナリオの仕事を経て、NHKの脚本開発チーム「WDR(Writers’ Development Room)プロジェクト」に参加した脚本家です。
ドラマ10「会社員」では、名嘉友美さん、松井周さん、あさか友恵さんとともに脚本を担当しています。ゲームで培った世界観づくりと、複数の書き手で物語を組み立てるWDRでの経験が交わっている点が、縦谷さんを知るうえで大きなポイントです。
ここでは、確認できた経歴と脚本作品、本人が語った創作への関心をたどりながら、脚本を学ぶ人が参考にできる点も整理します。
縦谷宗さんはどんな脚本家?
NHK財団が運営するステラnetの「会社員」紹介では、縦谷宗さんはゲームシナリオライターとして、モバイルゲームを中心にシナリオ執筆や世界観設定を担当してきた人物と紹介されています。
テレビドラマの脚本だけを歩んできた作家ではなく、ゲームという別の媒体で物語と設定を作ってきたことが特徴です。ゲームでは、登場人物の背景や作品世界のルールを長いスパンで整える仕事も重要になるため、「会社員」のように多くの人物と組織が絡む物語へ経験が接続していると考えられます。
同ページでは、2025年からWDRプロジェクト第2期に参加したことも確認できます。WDRは複数の書き手が議論しながら連続ドラマを開発する仕組みで、「会社員」はその第2弾として制作されました。
生年月日、出身地、学歴については、今回確認した公式性の高い資料や主要媒体では確認できませんでした。人物像を補うために推測するのではなく、公開されている仕事上の経歴に絞って紹介します。
縦谷宗さんの経歴と脚本作品
縦谷さんの公開プロフィールで確認できる出発点は、モバイルゲームを中心としたゲームシナリオの執筆と世界観設定です。個別のゲームタイトルまでは今回の確認資料に記載がないため、担当作を推測して並べることはできません。
転機になったのが、NHKのWDRプロジェクト第2期への参加です。ステラnetでは2025年から参加したと紹介され、Real Soundの脚本家4人インタビューでは、縦谷さん自身が海外ドラマのような脚本を書きたいこと、ライターズルームに参加したいと以前から考えていたことを語っています。
縦谷さんは、テレビドラマとは別の仕事をしていたため機会はないと思っていたところ、WDRの募集を見つけて応募を決めたと説明しています。ゲームの仕事からテレビドラマの共同脚本へ進んだ経緯は、媒体をまたいで脚本技術を広げた例として興味深いところです。
代表作として現時点で明確に確認できるテレビドラマは、NHKドラマ10「会社員」です。作品全体の「作」として、名嘉友美さん、松井周さん、あさか友恵さん、縦谷宗さんの4人がクレジットされています。
J:COMのNHK番組情報では、2026年11月3日放送の第4回は縦谷宗さんが脚本担当と記載されています。シリーズ全体の共同開発だけでなく、個別回の脚本担当として名前が示される回です。
「会社員」で見える縦谷宗さんの作風
縦谷さん自身は、Real Soundのインタビューで、海外ドラマの「続きが気になって徹夜して見てしまう」ような作りに関心を持っていたと話しています。これは、物語を次へ運ぶ推進力や、視聴者の関心を切らさない構成への強い興味を示す発言です。
「会社員」は、取締役昇進を目前にした宮木英理子が匿名の脅迫文を受け取り、組織のゆがみやハラスメントの問題に向き合っていくオフィス・サスペンスです。主人公の仕事上の目標と、組織内部で次々に起こる問題が並走するため、各回の終わりで新しい疑問や危機を残しやすい構造になっています。
縦谷さんの担当する第4回では、山岸の処遇に納得できない英理子が上層部へ反発する一方、音信不通だった寺田が変化して戻ってきます。さらに、るりは寺田の身に何が起こったのかを探ろうと動き、英理子は役員報告会へ向けて正念場を迎えます。
一つの問題を解決して落ち着かせるのではなく、英理子側の「組織への対抗」と、るり側の「寺田の変化への疑念」を同時に動かすことで、別々の緊張を並行させる回と考えられます。海外ドラマ的な連続性に関心を持つ縦谷さんの発言と照らして見ると、次の場面を見たくなる問いを複数残す設計に注目できます。
また、縦谷さんは「会社員」の人物たちについて、組織の中でもがきながら泳ぐ姿は誰しもの日常と重なりうるとコメントしています。大事件だけで人物を動かすのではなく、働く人の保身、評価、良心、立場の違いをサスペンスの材料にしている点も、この作品で確認できる特徴です。
脚本志望者が学べる点
縦谷さんの経歴からまず学べるのは、別媒体で培った物語づくりをテレビドラマへ持ち込めることです。ゲームシナリオで経験した世界観設定は、会社という組織の部署、役職、力関係を整理し、多数の人物を同じ世界の中で動かす作業にも通じます。
脚本を書くとき、舞台となる組織のルールが曖昧だと、登場人物の選択にも説得力が出にくくなります。「会社員」では、英理子が取締役昇進を目指す立場、るりが派遣社員として働く立場、管理職や役員の立場が異なり、同じ出来事でも受け止め方が変わります。
設定を先に整えることが人物の対立を生む土台になると考えられます。
もう一つは、共同執筆で自分とは異なる経験を取り込むことです。Real Soundのインタビューでは、4人の脚本家がそれぞれ異なる背景を持ち、議論を重ねて「会社員」を作ったことが語られています。
一人で書く場合でも、自分の常識だけで人物を決めつけず、異なる立場の人なら同じ出来事をどう見るかを検討すると、対立が単純になりにくくなります。人物ごとに欲求や立場を分けて台詞を考える方法は、脚本のセリフを輝かせる7つのコツも参考になります。
さらに、縦谷さんが海外ドラマの「続きが気になる作り」に惹かれたという発言は、各場面に次の疑問を残す意識の大切さを示しています。場面の終わりを説明で閉じず、「この人物は次に何をするのか」「この情報は本当なのか」という未解決の力を残すと、連続ドラマの推進力を作りやすくなります。
最新の出演情報(2026年11月時点)
縦谷宗さんが脚本で関与するNHKドラマ10「会社員」第4回は、2026年11月3日(火)22時からNHK総合で放送されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作品 | ドラマ10「会社員」第4回 |
| 放送日時 | 2026年11月3日(火)22:00〜22:45 |
| 放送局 | NHK総合 |
| 脚本 | 縦谷宗 |
| 主な出演 | 吉田羊、南沙良、加藤清史郎、小久保寿人、前川泰之、田中直樹、尾美としのり ほか |
第4回では、山岸の処遇をめぐって英理子が上層部へ強く反発し、るりは寺田の変化の理由を探ります。英理子自身もプロジェクトの役員報告会を控えており、個人の良心と会社員としての立場がさらにぶつかる局面です。
前回の第3回については、かかねばのドラマ10「会社員」第3回あらすじで、英理子とるりが決定的なデータを発見した流れと、第4回につながる寺田の不在を整理しています。
「会社員」を一緒に作る脚本家
「会社員」の作としてクレジットされているのは、名嘉友美さん、松井周さん、あさか友恵さん、縦谷宗さんの4人です。あさかさんが原案を担い、WDRのチームで全8回の物語を組み立てました。
Real Soundのインタビューでは、演劇、海外ドラマ、アニメやウェブ小説、ゲームなど、それぞれの背景が異なる4人が意見を持ち寄ったことが紹介されています。縦谷さん単独の個性だけでなく、異なる経験を混ぜるライターズルームそのものが「会社員」の脚本の特徴です。
参考にした情報
- ステラnet「吉田羊 主演! ドラマ『会社員』」
- Real Sound「『会社員』の緊迫の世界観はいかにして生まれた? 脚本家4人が明かす共同執筆の裏側」
- J:COMテレビ番組表「会社員」第4回
- TVガイドWeb「ドラマ10『会社員』」
よくある質問
縦谷宗さんはどんな脚本家ですか?
ゲームシナリオライターとしてモバイルゲームのシナリオ執筆や世界観設定を経験し、2025年からNHKのWDRプロジェクト第2期に参加した脚本家です。
縦谷宗さんの代表作は何ですか?
今回確認できたテレビドラマの代表作は、NHKドラマ10「会社員」です。名嘉友美さん、松井周さん、あさか友恵さんと共同で作を担当し、第4回は縦谷さんが脚本を担当します。
縦谷宗さんは「会社員」で何を担当していますか?
シリーズ全体では4人の脚本家の一人として作を担当しています。2026年11月3日放送の第4回では、番組情報に脚本担当として縦谷宗さんの名前が記載されています。
縦谷宗さんの作風の特徴は?
本人は海外ドラマの続きが気になる構成に関心を持っていたと語っています。「会社員」では、組織内の複数の問題を並行して動かし、人物の立場の違いから緊張を生む作りに注目できます。
まとめ
縦谷宗さんは、ゲームシナリオと世界観設定の経験を持ち、WDRプロジェクトを通してテレビドラマの共同脚本へ活動を広げた脚本家です。
「会社員」では、組織にいる人物それぞれの立場をぶつけながら、次の展開が気になるサスペンスを組み立てています。脚本志望者にとっては、媒体を越えて設定力を生かすこと、異なる書き手と議論すること、場面の終わりに次の問いを残すことを学べる人物です。

コメント