2026年11月8日(日)19時からBS-TBSで、「日曜サスペンス・今野敏サスペンス 隠蔽捜査〜去就〜」が放送されます。
杉本哲太さん演じる大森北署署長・竜崎伸也と、古田新太さん演じる警視庁刑事部長・伊丹俊太郎が、ストーカー被害から広がる事件と警察内部の対立に向き合う警察ミステリーです。2019年にTBS系で放送された2時間ドラマで、今野敏さんの小説「去就―隠蔽捜査6―」を原作としています。
事件の謎だけでなく、正しいと信じる判断を組織の中でどう通すのかという人物ドラマも大きな見どころです。ここでは公式情報をもとに、あらすじ、キャスト、スタッフ、そして脚本づくりの視点から注目したい点を整理します。
11月8日の放送日時と基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 放送日時 | 2026年11月8日(日)19:00〜 |
| 放送局 | BS-TBS |
| 作品 | 今野敏サスペンス 隠蔽捜査〜去就〜 |
| 主演 | 杉本哲太、古田新太 |
| 原作 | 今野敏「去就―隠蔽捜査6―」(新潮社) |
| 脚本 | 小山正太 |
| 演出 | 岡本伸吾 |
| 制作 | TBSスパークル/TBS |
BS-TBS公式では、杉本哲太さんと古田新太さんのダブル主演作として紹介されています。連続ドラマ「隠蔽捜査」で描かれた竜崎と伊丹の関係を引き継ぎ、今回はストーカー事件への対応と警察組織内の衝突が大きな軸になります。
もともとは2019年3月11日にTBS「月曜名作劇場」で放送された作品です。TBSチャンネルの公式ページでも制作年は2019年、全1話の2時間ドラマとして案内されており、主要キャストは連続ドラマ版から再集結しています。
「隠蔽捜査〜去就〜」のあらすじと見どころ
物語の中心にいる竜崎伸也は、大森北署の署長です。BS-TBS公式によると、竜崎はストーカー事件が殺傷事件へ発展することを防ぐため、署内でストーカー対策チームを編成しようとしています。
ところが、警察庁長官官房長の上條貴仁は組織の取り組みを早く公表したいと考え、各方面へ編成を急ぐよう求めます。竜崎は形だけ整えるのではなく、人選に納得してから動きたい人物です。候補にした刑事・戸高善信の了承が得られないため、期限を優先する上層部との間に早くも緊張が生まれます。
同じころ、竜崎の家庭にもストーカーの問題が持ち上がります。妻・冴子から、娘の美紀が交際相手からストーカー行為を受けていると知らされるのです。しかも相手は竜崎の元上司の息子で、単純に警察へ届ければ終わる話ではありません。
一方、伊丹俊太郎にも思わぬ出来事が起こります。電車内で痴漢と間違われ、竜崎の部下である根岸紅美に逮捕され、大森北署へ連行されてしまいます。刑事部長という立場の人物が、よりによって旧知の竜崎が署長を務める署へ連れて来られることで、重い事件の中にも独特の人間味が加わります。
さらに大森北署管内で殺人事件が発生します。被害者とトラブルになっていた男女が行方不明となり、その女性が以前からストーカー被害を相談していた寺川真智子ではないかとみられます。個別に進んでいたはずの「対策チーム」「竜崎家の問題」「管内の殺人」が、ストーカーという共通項で重なっていく構成です。
事件を前に、警察上層部は世間からの批判を避けることにも神経を使います。それに対して竜崎や伊丹は、目の前の事件を解決することを最優先にしようとします。誰が犯人なのかという謎と同時に、組織の体面と現場の判断がぶつかる点が、この作品ならではの見どころです。
杉本哲太・古田新太らキャストと役どころ
竜崎伸也を演じるのは杉本哲太さんです。竜崎は警察官僚としての経歴を持ちながら、大森北署の署長として現場に立つ人物です。周囲への愛想よりも、合理性と自分が正しいと思う手順を重んじます。
伊丹俊太郎役は古田新太さんです。伊丹は警視庁刑事部長で、竜崎とは同期にあたります。性格や立ち回り方は竜崎と異なりますが、事件を前にすると互いの能力をよく理解している関係です。この二人が同じ方向を向いたときの強さが、シリーズの魅力につながっています。
戸高善信役は安田顕さん。竜崎がストーカー対策チームのメンバーに選ぼうとする刑事で、人選をめぐる場面から物語に関わります。竜崎冴子役は鈴木砂羽さん、娘の美紀役は三倉茉奈さんです。
寺川真智子役の佐野ひなこさんは、ストーカー被害を警察へ相談していた女性を演じます。ほかに、松澤一之さん、八十田勇一さん、佐野玲於さん、高山侑子さん、菅原大吉さん、渡辺いっけいさん、生瀬勝久さんらが出演します。ナレーションは麻実れいさんです。
キャストが多い作品ですが、中心となる関係は「竜崎と伊丹」「竜崎と上層部」「竜崎と家族」の三つに分けて見ると整理しやすくなります。事件捜査だけでなく、それぞれの場で竜崎が同じ判断原理を貫けるかが人物ドラマの軸になっています。
脚本・演出・原作のスタッフ
脚本は小山正太さん、演出は岡本伸吾さんです。TBS公式のスタッフページでは、原作が今野敏さんの「去就―隠蔽捜査6―」、音楽が窪田ミナさん、プロデューサーが橘康仁さん、協力プロデューサーが那須田淳さんと記載されています。
原作の「去就―隠蔽捜査6―」は新潮社から刊行された「隠蔽捜査」シリーズの長編です。新潮社公式では、ストーカーと殺人をめぐる難事件、警視庁内部の対立、そして竜崎が公私で判断を迫られる物語として紹介されています。
テレビドラマ版は、原作が持つ事件捜査と組織内対立の二重構造を、約2時間の単発ドラマとして見せる作品です。脚本と演出を見るときは、複数の問題をどう一つの流れへ集めているか、竜崎の人物像をどの場面でもぶらさず見せているかに注目すると理解しやすくなります。
脚本づくりの視点:三つの問題を一つのテーマで束ねる
「隠蔽捜査〜去就〜」でまず注目したいのは、別々に始まる問題が「ストーカー」と「組織の判断」という共通テーマで結びついていく構成です。
竜崎は署長としてストーカー対策チームの編成を急がされます。同時に、家庭では娘がストーカー被害に遭っていると知らされます。そして管内では、ストーカー相談をしていた女性が関わる事件が起きます。仕事、家庭、事件という三つの場所に同じ問題を置くことで、主人公は逃げ場のない状態になります。
この作りでは、主人公が単に事件を解くだけでは終わりません。公の立場で正しいと考える対応を、自分の家族が当事者になったときにも貫けるのかが問われます。外側の事件と内側の葛藤が同時に進むため、竜崎の人物像そのものが物語の緊張感につながっていると考えられます。
竜崎の「変わらなさ」がドラマを動かす
一般的なドラマでは、主人公が経験を通じて考え方を変えることが大きな見せ場になります。しかし竜崎は、むしろ自分の原則を簡単には変えない人物です。
上條が期限や組織の見え方を重視しても、竜崎は必要な人材をそろえることを優先します。家族の問題でも、感情だけで動けばこれまでの竜崎らしさが崩れます。そのため視聴者が気になるのは「竜崎が変わるか」よりも、「この状況でも竜崎は同じ原則を通せるのか」という点になります。
主人公の性格を途中で変化させなくても、周囲に置く状況を厳しくすることでドラマは生まれます。竜崎のように判断基準がはっきりした人物は、対立する相手や守るべき家族を配置するほど、その人物らしさが強く見えると考えられます。
伊丹を置くことで竜崎の輪郭がはっきりする
伊丹は竜崎と同じ警察組織の中にいますが、物事の進め方は同じではありません。柔軟に立ち回る伊丹がいることで、竜崎の不器用なほどまっすぐな姿勢がより見えやすくなります。
この二人は単純な対立役ではなく、互いの性格を理解したうえで支え合える関係です。そのため、会話の場面では説明を重ねなくても、反応の違いだけで二人の性格差を見せられると考えられます。
人物を立たせたいとき、主人公だけを詳しく説明するのではなく、異なる価値観を持つ人物を近くに置く方法があります。「隠蔽捜査」では竜崎と伊丹の組み合わせが、その効果を分かりやすく見せています。
原作「去就―隠蔽捜査6―」とシリーズの位置づけ
新潮社公式によると、「去就―隠蔽捜査6―」ではストーカー殺傷事件を防ぐための対策チームが新設され、その直後に女性連れ去り事件と殺人が発生します。捜査を進める竜崎は、新任の上役とも対立し、家庭でも娘をめぐるストーカー問題に直面します。
「隠蔽捜査」シリーズは、竜崎伸也という警察官僚を中心に、事件と組織の論理を同時に描く警察小説です。第1作「隠蔽捜査」は吉川英治文学新人賞を受賞し、シリーズ全体でも2017年に吉川英治文庫賞を受賞しています。
「去就」は、竜崎が大森署長として指揮を執る時期の物語です。新潮社のシリーズ紹介でも、捜査と組織の双方を描く作品として位置づけられています。ドラマを見る前にこの背景を知っておくと、上層部との衝突が単なる職場の言い争いではなく、シリーズを通じて描かれてきた竜崎の生き方に関わる場面だと分かります。
視聴前に押さえたいポイント
初めて「隠蔽捜査」を見る場合でも、今回の作品だけで事件の流れは追えます。ただし、竜崎と伊丹が同期であり、性格の違う二人が長く互いを知っていることを押さえておくと、会話の面白さが増します。
また、竜崎は「出世のために上司へ合わせる人物」ではなく、自分なりの合理性と職務上の正しさを優先する人物です。上條や弓削とのやり取りでは、誰の立場が上かだけでなく、何を優先して判断しているのかを見ると対立の意味が分かりやすくなります。
事件、家庭、組織という三方向から同時に圧力がかかる中で、竜崎がどんな順序で問題を整理していくのかが大きな見どころです。
参考にした情報
- BS-TBS「今野敏サスペンス 隠蔽捜査〜去就〜」
- TBS「月曜名作劇場 今野敏サスペンス 隠蔽捜査〜去就〜 キャスト・スタッフ」
- TBSチャンネル「今野敏サスペンス 隠蔽捜査〜去就〜」
- 新潮社「去就―隠蔽捜査6―」
- Gガイド「佐野ひなこ 出演番組」
よくある質問
「隠蔽捜査〜去就〜」はいつ放送されますか?
2026年11月8日(日)19時からBS-TBSで放送されます。
「隠蔽捜査〜去就〜」の主演は誰ですか?
杉本哲太さんと古田新太さんのダブル主演です。杉本哲太さんが竜崎伸也、古田新太さんが伊丹俊太郎を演じます。
脚本と演出は誰ですか?
脚本は小山正太さん、演出は岡本伸吾さんです。原作は今野敏さんの小説「去就―隠蔽捜査6―」です。
どんな点に注目すると楽しめますか?
殺人事件の謎だけでなく、ストーカー対策、竜崎家の問題、警察内部の対立がどう一つにつながるかに注目すると、物語の構成と竜崎の人物像をより深く楽しめます。
まとめ
11月8日放送の「今野敏サスペンス 隠蔽捜査〜去就〜」は、ストーカーをめぐる事件を軸に、竜崎伸也と伊丹俊太郎が警察組織の中で難しい判断を迫られる作品です。
杉本哲太さんと古田新太さんの対照的な人物像に加え、脚本では仕事・家庭・事件という三つの問題を一つのテーマで束ねる構成が見どころです。竜崎が厳しい状況でも自分の原則をどう貫くのかに注目すると、警察ミステリーとしてだけでなく人物ドラマとしても味わいやすくなります。

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