10月30日(金)11時から、日本映画専門チャンネルで「古畑任三郎(第2シリーズ)<デジタルリマスター版>」の第5話「偽善の報酬」と第6話「VSクイズ王」が続けて放送されます。
第5話は加藤治子さん、第6話は唐沢寿明さんがゲスト。どちらも犯人側の行動を先に見せ、その後に古畑任三郎が小さな違和感を拾って追い詰めていく、シリーズらしい倒叙ミステリです。
2話を続けて見ると、同じ「犯人が最初から分かっている」形式でも、人物の弱点の置き方や古畑の攻め方が大きく違うことが分かります。今回は、あらすじだけでなく、三谷幸喜さんの脚本と演出の見どころに注目して整理します。
10月30日の放送日時と基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 放送日時 | 2026年10月30日(金)11:00〜 |
| 放送局 | 日本映画専門チャンネル |
| 放送作品 | 古畑任三郎(第2シリーズ)<デジタルリマスター版> #5-#6 |
| 第5話 | 「偽善の報酬」 |
| 第6話 | 「VSクイズ王」 |
| 主演 | 田村正和 |
| レギュラー | 西村まさ彦 |
| 第5話ゲスト | 加藤治子 |
| 第6話ゲスト | 唐沢寿明 |
| 脚本 | 三谷幸喜 |
| 演出 | 河野圭太/松田秀知 |
| 初回放送年 | 1996年 |
日本映画専門チャンネル公式では、この枠の放送時間を93分と案内し、第5話と第6話はいずれも47分の作品として紹介しています。番組表上は11時から13時までの枠として案内されていますが、各話の正確な切り替わり時刻は公式ページに個別表示されていません。
第2シリーズは本来全10話です。ただし、日本映画専門チャンネルでは権利上の都合により第4話「赤か、青か」を放送しないため、今回の編成では第3話の次に第5話が続く形になります。
FOD公式では、第2シリーズを10エピソードの国内ドラマとして案内しており、田村正和さん演じる古畑任三郎と、西村まさ彦さん演じる今泉慎太郎を中心に、毎回異なる豪華ゲストが犯人役として登場する作品だと確認できます。
第5話「偽善の報酬」のあらすじと見どころ
第5話「偽善の報酬」で中心となるのは、加藤治子さん演じる脚本家・佐々木高代です。WEBザテレビジョンでは、高代の妹である佐々木和子を絵沢萠子さんが演じ、脚本を三谷幸喜さん、演出を河野圭太さんが担当したと紹介されています。
MANTANWEBのあらすじによると、高代は妹でマネジャーでもある和子と2人で暮らしていますが、姉妹仲は良好とは言えません。高代は若い俳優との交際や海外旅行を望む一方、お金を管理している和子から自由に使うことを認めてもらえず、日常の不満が積み重なっていきます。
事件は、特別な場所ではなく家庭の中で起きます。高代は和子を殺害したあと、金銭目当ての強盗が侵入したように見せようとします。ここで面白いのは、犯人が大掛かりな完全犯罪を計画しているのではなく、身近な生活用品や家の中の状況を利用して、その場で「別の事件に見せよう」とする点です。
古畑は現場に入ると、高代の説明を聞きながら生活の痕跡を観察します。犯人を知らない通常の推理ドラマなら、視聴者も「誰が犯人なのか」を考えます。しかし「古畑任三郎」では、視聴者は高代が犯人だと知った状態で、古畑がどこから違和感をつかむのかを見ることになります。
そのため、食事の支度、台所、料理の本、姉妹の日常といった一見事件と関係なさそうな要素が、すべて緊張感を持つようになります。古畑が何気ない会話を続けるほど、高代にとっては「どこまで気づかれているのか」が分からなくなるからです。
加藤治子が演じる「日常の中の犯人」
高代は、派手な犯罪者として登場する人物ではありません。脚本家という職業を持ち、家の中では妹との関係に苛立ちを抱えている人物です。
この回では、犯行そのものよりも、高代が古畑の前で平静を保とうとする時間が長く描かれます。古畑は正面から「あなたが犯人だ」と迫るのではなく、映画やドラマの話をしながら、相手が自分から不自然な反応を見せる状況を作っていきます。
犯人と刑事の会話が、捜査であると同時に心理戦にもなっているのが第5話の魅力です。高代が脚本家という「物語を作る側」の人物であることも、嘘の筋書きを作って事件を別の形に見せようとする展開とよく響き合っています。
第6話「VSクイズ王」のあらすじと見どころ
第6話「VSクイズ王」では、唐沢寿明さんが人気クイズ番組のチャンピオン、千堂謙吉を演じます。日本映画専門チャンネル公式でも第6話のゲストとして唐沢さんが明記され、MANTANWEBやWEBザテレビジョンでも千堂がクイズ王として登場することが確認できます。
千堂は連勝を続け、CMにも出演する人気者ですが、その勝利には裏があります。番組スタッフから事前に出題の手掛かりとなる数字を教えてもらい、それを利用して勝ち続けていました。
ところが、その不正を週刊誌に気づかれそうになり、番組側は協力を打ち切ろうとします。千堂は次の対戦でも勝つため、アシスタントの衣装に仕込まれた情報を自分で確かめようと衣装部屋へ入ります。
そこで衣装係の沼田と揉み合いになり、思わぬ形で死亡させてしまいます。千堂にとって問題は、事件そのものだけではありません。衣装部屋の外には人がいて、そのまま出れば自分が現場にいたことを見られてしまう状況でした。
この回は、テレビ局という人の多い場所を舞台にしながら、「どうやって誰にも見られずに現場から離れたのか」という密室性が生まれるのが特徴です。家庭という閉じた場所で進む第5話に対し、第6話は番組収録、スタッフ、衣装、出演者といった多くの人や物が動く空間で事件が展開します。
古畑自身がクイズ番組にいる面白さ
第6話では、古畑と今泉も同じテレビ局を訪れています。しかも古畑は、千堂に挑戦するための予選に参加しているという設定です。
この配置によって、古畑は事件が起きてから呼ばれる刑事ではなく、事件の舞台に最初から存在する人物になります。視聴者にとっても、クイズ番組という娯楽の空気と、そこで発生する事件が途切れずにつながって見える構成です。
また、千堂は「答えを知っている人」として社会的な評価を得ています。その人物が、事件後には「自分が知っていること」を隠さなければならなくなる。この反転が、第6話を単なる密室トリック以上に面白くしています。
知識は千堂の武器ですが、古畑にとっては、その知識そのものが千堂の行動を確かめる手掛かりになります。クイズという題材と犯人の性格、事件解決の方法が同じ線上に置かれているため、物語全体のまとまりが強い回です。
脚本・演出のスタッフ
日本映画専門チャンネル公式では、第2シリーズの脚本を三谷幸喜さん、演出を河野圭太さん/松田秀知さんと案内しています。FOD公式でも脚本・三谷幸喜、演出・河野圭太/松田秀和、制作・フジテレビ/共同テレビと紹介されています。
第5話についてWEBザテレビジョンは演出を河野圭太さんと記載しています。第6話は同サイトの作品情報でも三谷幸喜さんが脚本を担当した回として確認できます。
「古畑任三郎」は、冒頭で犯人と犯行を見せる倒叙形式が大きな特徴です。通常のミステリのように犯人を隠す必要がないぶん、脚本では「古畑がどの違和感から疑いを深めるか」「犯人がどの瞬間に崩れるか」という過程そのものが見せ場になります。
演出面でも、犯行を先に見せることで、視聴者は犯人の表情や手の動き、小道具の扱いまで意味を持って見られます。同じ会話でも、古畑だけが知らない情報、犯人だけが知っている情報、視聴者だけが知っている情報がずれることで、画面に独特の緊張感が生まれます。
脚本づくりの視点:犯人の「弱点」を事件の仕組みに組み込む
第5話と第6話を並べて見ると、三谷幸喜さんの脚本では、犯人の職業や性格が単なるプロフィールではなく、事件の進み方に深く結びついていると考えられます。
第5話の高代は脚本家です。自分の周囲で起きた出来事を別の筋書きに見せようとする人物として配置され、古畑との会話も「物語を作る人」と「作られた話の穴を見つける人」の対決として読めます。
一方、第6話の千堂はクイズ王です。千堂は答えを知ることで勝ち続けてきた人物ですが、その「知っていること」が事件後には危険になります。人物の長所だった性質を、そのまま追い詰めるための弱点へ反転させる構成だと考えられます。
第5話は日常の小道具を伏線にする
第5話では、家庭内にある物や料理にまつわる情報が、古畑の推理と結びつきます。派手な証拠を突然出すのではなく、事件の前後から画面に存在する生活の細部を手掛かりにすることで、「後から振り返れば最初からそこにあった」と感じられる作りです。
脚本を書く際にも、終盤の解決だけを先に置くのではなく、前半で自然に見せた物や習慣が後半で別の意味を持つ構成にすると、伏線が物語の中に溶け込みやすくなります。
ただし、これは第5話から読み取れる構造についての考察です。実際の制作過程や三谷さんの執筆意図を断定するものではありません。
第6話は「得意分野」を罠に変える
第6話では、千堂がクイズに強い人物であること自体が、古畑との最終的な対決を成立させる重要な条件になっています。
犯人の弱点を「うっかりミス」だけで作るのではなく、その人物が長年身につけてきた習慣や反射的な行動から崩していくと、解決がキャラクターと一体になります。千堂の場合、知識を示すこと、即座に答えることが自尊心や仕事に直結しています。
だからこそ、古畑が相手の性格を利用して答えを引き出す展開に説得力が生まれると考えられます。事件のトリックだけでなく、「この人物ならどう反応するか」からクライマックスを設計している点は、脚本づくりの参考になる部分です。
第5話と第6話を続けて見ると分かる違い
第5話と第6話は同じシリーズの連続した2話ですが、犯人の置かれた環境が対照的です。
第5話は姉妹の家庭内という私的な空間で進み、長年積み重なった感情が事件の背景になります。古畑は生活の中へ入り込み、料理や日常会話から矛盾を拾っていきます。
第6話はテレビ局という公的で人の出入りが多い場所が舞台です。犯人は人気者として周囲から見られる立場にあり、そのイメージを守りたい気持ちや、クイズ王として勝ち続けたい欲求が事件と結びつきます。
2話連続で見ることで、「古畑任三郎」は毎回同じ捜査パターンを繰り返しているのではなく、犯人の職業、生活環境、欲望に合わせて対決の形そのものを変えていることが見えやすくなります。
配信で第2シリーズを見る方法
FOD公式には「古畑任三郎(第2シリーズ)」の作品ページがあり、全10エピソードの一覧が掲載されています。第5話「偽善の報酬」、第6話「VSクイズ王」もエピソードとして表示されています。
10月30日の日本映画専門チャンネルでの放送とあわせて、シリーズ全体の流れを確認したい場合は、FOD公式の最新の配信状況を確認するのが確実です。配信作品は時期によって変わる可能性があるため、視聴前に公式ページで対象話が表示されているかを確認してください。
参考にした情報
- 日本映画専門チャンネル「古畑任三郎(第2シリーズ)<デジタルリマスター版> #5-#6」
- 日本映画専門チャンネル「古畑任三郎 デジタルリマスター版」特集
- FOD「古畑任三郎(第2シリーズ)」
- MANTANWEB「古畑任三郎 第2シリーズ第5話」
- MANTANWEB「古畑任三郎 第2シリーズ第6話」
- WEBザテレビジョン「古畑任三郎 第2シリーズ 第5話」
- WEBザテレビジョン「古畑任三郎 第2シリーズ 第6話」
よくある質問
古畑任三郎(第2シリーズ)#5-#6はいつ放送されますか?
2026年10月30日(金)11時から、日本映画専門チャンネルで第5話「偽善の報酬」と第6話「VSクイズ王」が続けて放送されます。
第5話と第6話のゲストは誰ですか?
第5話「偽善の報酬」は加藤治子さん、第6話「VSクイズ王」は唐沢寿明さんです。日本映画専門チャンネル公式で確認できます。
古畑任三郎(第2シリーズ)の脚本は誰ですか?
脚本は三谷幸喜さんです。日本映画専門チャンネルとFODの公式ページで確認できます。
第5話と第6話はどんな点に注目すると面白いですか?
第5話では家庭の日常に埋め込まれた小道具と会話、第6話ではクイズ王という犯人の得意分野が、古畑の追及にどう結びつくかに注目すると、倒叙ミステリの構造をより楽しめます。
まとめ
10月30日11時から放送される「古畑任三郎(第2シリーズ)」#5-#6は、加藤治子さんが脚本家・佐々木高代を演じる「偽善の報酬」と、唐沢寿明さんがクイズ王・千堂謙吉を演じる「VSクイズ王」の2本です。
三谷幸喜さんの脚本では、犯人の職業や性格が事件の仕掛けと古畑の追及方法に結びついていると考えられます。家庭の日常から矛盾を拾う第5話と、知識や反射的な答えを利用して迫る第6話を続けて見ると、同じ倒叙形式でも異なる組み立て方を比較できます。
脚本を学ぶ目線では、犯人の「得意なこと」「普段の習慣」「守りたいもの」を、終盤の弱点に変える設計に注目すると、2話の違いがより鮮明に見えてきます。

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