脚本とは何か?小学生でも簡単に理解できる4つのポイント

脚本とは映画制作になくてはならないものです。しかし具体的にどのような役割を果たすのか、どうやって書くのか、詳しく知っている人は少ないかもしれません。なぜなら脚本は映画制作の縁の下の力持ちで、表にはめったに出てこないからです。そんな脚本にスポットを当てて解説します。
脚本とは?

昨日見た映画のエンドロールに俳優や監督と並んで脚本ってあったけどなんのこと?
脚本は映画を作るときに必要な本のことだよ。シナリオと呼ぶこともあるけど意味は同じだね。書く人を脚本家やシナリオライターと呼ぶんだ


脚本にはどんな役割があるの?
例えばエータくんのママが料理をするときにレシピ本を見ることがあるでしょ?


うん。見ないと失敗しちゃうね
脚本もレシピ本と同じさ。俳優や監督たちは、脚本を見ながら映画を作るんだよ

映画を作るには、監督や俳優はもちろん、衣装を用意する人、小道具を作る人、カメラで撮影する人などたくさんのスタッフが必要です。みんなが力を合わせて、初めて良い映画は作れます。
しかしスタッフの中に「自分は何をすればいいんだろう?」と迷う人がいたら良い映画は作れません。
良い映画を作るには、みんなが自分の役割に精一杯取り組まなければならないのです。俳優は台詞を覚えなければいけないし、監督はどうやって演出するか頭をひねります。衣装係は服装やかつらを用意して、カメラマンはどこから撮影するべきかを研究するのです。
そんな、みんなの役割が書いてある本が脚本です。だからスタッフは全員同じ脚本を持って映画を作ります。料理を作るときにレシピ本が必要なように、映画を作るときには脚本が必要なのです。
- 脚本とは映画のレシピ本のこと
脚本の書き方は?

脚本は小説や読書感想文とどこが違うの?
まず書き方が違うよ。脚本の書き方にはルールがあるんだ


なんでルールを作ったの?
俳優やスタッフなど映画を作る人にとっては、その方が便利だからだよ

脚本は小説などと違います。台詞がカギカッコで囲まれていたり、文章が箇条書きになっていたりするのが特徴です。そのため初めてだと脚本は読みにくいかもしれません。
一方その脚本の独特な書き方は、俳優や監督、スタッフたちにとっては都合がいいのです。カギカッコがあれば俳優は台詞をすぐに見つけられるし、箇条書きで書かれているとパッと映像が浮かびやすいメリットがあります。つまり脚本は映画を作るときに役立つ本なのです。
そもそも脚本は、小説などと目的が違います。小説は読んで楽しむものですが、脚本は映画を作る時のレシピ本です。小説は読者によって解釈が異なることがあるかもしれませんが、脚本は誰が読んでも内容が正確に伝わるように書かなければなりません。
そのため脚本の書き方にはルールがあります。しかし難しく考える必要はなく、台詞とト書きと柱書きで書けばいいだけです。あとは小説などと同じで自由にアイディアを広げられます。
- 台詞・ト書き・柱書きの3つがあれば脚本は書ける
脚本家の仕事とは?

脚本はだれが書くの?
もちろん脚本家だよ


どうやって書くんだろう?
まずは事前準備から始めることが多いね

脚本家は、思いついたアイデアを元にして脚本の執筆に取り掛かります。また逆に、「このアイデアで書いてほしい」と映画を作る会社の人(プロデューサーなど)からお願いされて脚本を書くこともあるのです。
一方、上手くいかないこともあります。例えば、自分は面白くても他人にとってつまらないアイデアは、映画にならないので脚本が書けません。また実績がない新人の場合、プロデューサーから脚本を書いてほしいとお願いされることもないでしょう。
脚本を書いていない時でも仕事はあります。その一つが取材です。脚本家は、本を読んだり、人から話を聞いたり、自分で体験したりして、題材に関する知識を深めます。その上で企画書やプロットなど物語の魅力を短くまとめた資料を作るのです。プロデューサーに認められると、晴れて脚本を書き始められます。
当たり前ですが、脚本家だけで映画は作れません。スタッフみんなが一致団結して制作がスタートします。そのなかで脚本家として認められるには事前準備が大切なのです。
- 脚本を書くだけでは脚本家になれない
脚本家になるには?

脚本家になるにはどうすればいいの?
脚本を書き続けることが大切だよ


書いた脚本はどうするの?
まずはコンクールに応募してみよう!

脚本家になるには、シナリオコンクールに応募するのが近道です。受賞者はもちろん、たとえ受賞できなくても「一緒に仕事をしてみたい」と審査員から評価されれば、プロ脚本家への道が開けます。
しかし、脚本家になりたくてもなれない人が多いのも事実です。この差はどこにあるのでしょうか。
脚本家になるには書き続けなければなりません。たとえ10年以上書き続け、あと一歩で夢が叶うところまで到達していたとしても、書くことをやめた瞬間に脚本家への道は途絶えます。逆に言えば、書き続けてさえいれば脚本家になれる可能性は残されているといえるでしょう。
ただし、脚本を書き続けるために生活が破綻してはいけません。学校や仕事に追われる忙しい日常のなかで、必死に時間を作って脚本を書く必要があります。そして書き上がった作品は、定期的にコンクールに応募してください。脚本家になるにはこのような地道な努力が必要です。
- 脚本家はコツコツ頑張れる人に向いている
まとめ
脚本は、映画制作を左右するほど大事な本です。書き方のルールはあるけれど、勉強すれば誰でも書くことができます。脚本家になるには、純粋に脚本を書くだけでは足りず、周辺の雑務も引き受けなくてはなりません。つまり毎日コツコツと努力できる人に向いている職業なのです。
当ブログは、脚本家になりたい人の役に立つ記事を更新していきます。質問・意見・要望がある方は、お気軽にコメント欄から教えて下さい。