脚本家になるには!10の心構え

脚本家になるにはいくつもの道があります。シナリオスクールに通ったり、映像業界で働いたり、師匠に弟子入りしたり、自己流で書いたりと、脚本家のなり方はさまざまです。どの道を選択しても書き続けてさえいれば道はひらけます。しかし、道半ばで挫折する人がいるのも事実です。それは脚本家としての心構えが出来ていないことが原因かもしれません。脚本家になるにはどんな心構えを持つべきか紹介します。

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【脚本家になるには_心構え1】
常にアンテナを張る

プロの脚本家は、アンテナを常に張っています。流行を敏感に察知するので、ネタの引き出しが豊富です。対するアマチュアはせいぜい1つか2つ得意分野があるだけ。むしろ「得意なジャンルがない!」と嘆く見習い脚本家のほうが多いかもしれません。自分の半径1メートル以内、手の届く範囲のネタだけでは、プロの脚本家になることは難しいでしょう。
脚本家になるには、アンテナを高く張る必要があります。しかし無闇矢鱈にインプットすると散漫になり逆効果になることも。コツは執筆に必要な情報のみ取材することです。アウトプットありきでネタを物色すると無駄なくインプットできます。この癖を身につけるには、テーマありきの文章を書くことが有効です。ブログやアウトソーシングのライターとして活動すると自然と身につきます。

【脚本家になるには_心構え2】
取材は徹底的に行う

新たな発見がある脚本は歓迎されます。多くの人が知らない事実は、それだけで興味をひきつけるからです。逆に周知の事実を得意げに語る脚本は、読んでいる方が恥ずかしくなります。
脚本のネタが見つかったら深く取材してください。観客のなかにはあらゆるジャンルのプロがいるはずなので、中途半端な脚本は書かないようにしましょう。「あー、あるある」と専門家に手を打たせたら上出来です。
脚本家になるには、新しい発見があるまで徹底的に取材をする根気が必要です。宇宙の真理を解き明かせとか医師になれるほどの医学知識を身に付けろというわけではありません。ただ切り口を工夫するのです。例えば医師の仕事は患者を治療することですが、そのバックボーンに注目してもよいでしょう。趣味や家族構成、医学の勉強はどのようにするのか、同業者との格差やコンプレックスはあるかなど。深く調べるにはインターネットだけでは足りません。書籍をあさり、人と会うことが必要です。

【脚本家になるには_心構え3】
締め切り厳守

脚本家の価値は、脚本が完成して初めて生まれます。そのためプロの脚本家は定期的に脚本を書き上げて自らの価値を高めるのです。一方、延々と書いていたり、取材ばかりしたり、なかなか脚本が完成しないアマチュアの脚本家は少なくありません。
この差が生まれる要因は締め切りの有無です。アマチュアでもコンクール応募の締切日を目標に書きますが、強制力はプロほど強くなく「今回は間に合わなくても、次の機会に応募すればいいか」と甘えが生じます。
脚本家になるには、締め切りを厳守する自制心が必要です。締め切りを遵守するには逆算してスケジュールを組みます。スケジュールは取材、執筆、リライトなどのタスクで区切ったり、1日5ページ書くという風に作業量で区切ったりしてもOKです。このように自分を律せられる人は脚本家に向いてると言えるでしょう。

【脚本家になるには_心構え4】
うぬぼれも自信のうち

自信満々な人は脚本家に向いています。自分が考えたアイデアや台詞にうぬぼれるのも才能の一つ。自信を持って書いた脚本は、荒削りでも不思議な魅力を帯びるものです。逆に「面白くないかもしれないけど」と前置きするような脚本は、本当に面白くありません。
脚本家になるには自信を持つことが必要です。初心者が自信を持つには書くしかありません。とにかく書いて書いて書きまくるのです。脚本に限らず、毎日なにか文章を書いていれば「自分はこれだけ頑張った」と自信につながります。日記でもTwitterでも息をするように文章を書いてください。

【脚本家になるには_心構え5】
執筆ルーティンを組む

毎日24時間、脚本を書ける環境が理想的です。しかし脚本家といえども人間である以上、食事や睡眠は必須。また脚本家を目指す人のなかには本業が忙しいこともあるでしょう。脚本を書く時間とそれ以外の時間のバランスが不規則だと、執筆に集中できなくなり、書くスピードの低下や脚本の質の悪化などを引き起こします。つまり非効率なのです。
脚本家になるには、執筆ルーティンを組むことがおすすめ。早朝2時間、週5日は必ず書くなど、自分なりのルールを決めてください。このとき、休息タイムや運動も取り入れて、無理せず継続可能なルーティンを組むと良いでしょう。脚本家は体調を崩して一文字も書けないと仕事になりません。そのため生活リズムを整える必要があるのです。

【脚本家になるには_心構え6】
リライトが共感を生む

好きな映画を他人に勧めて共感が得られると、自分の感性が認められたようで嬉しくなります。同様に自分の脚本が認められたときにはそれ以上の快感が得られるものです。ところが初心者の脚本家の多くはこのような体験をしていません。なぜなら完成した脚本を他者に読ませないからです。恥ずかしい気持ちが強いのか、誰にも読ませずコンクールに直行する原稿は少なくありません。これでは自己満足と言われても仕方なく、読者からの共感は得られないでしょう。
脚本家になるには、読者の意見を聞く必要があります。完成した脚本は、友人や家族に送って感想を聞いてください。そして自分の主張が正しく伝わっているかどうかヒアリングするのです。うまく伝わっていなければ道筋を整えて書き直します。これがリライト作業です。脚本はリライトするほど読者との溝が埋まり質が向上します。注意すべきは相手の意見に振り回されないこと。言い方は悪いですが、あくまでもリライトのために他者を利用するのです。

【脚本家になるには_心構え7】
失敗談はリアリティの核

プロの脚本家は、架空の登場人物であっても実在するかのごとく命を吹き込みます。一方、アマチュア脚本家が描く登場人物は、台詞や行動がぎこちなく作り物のようです。
この差はリアリティの有無によります。絵画に例えるとりんごのデッサンをする際、線画だと薄っぺらいですが、陰影を描けば立体的でリアルに見えます。脚本の登場人物も陰影を意識して書くことでリアリティが生まれるのです。
人物の陰影とは、人としての不完全な部分、失敗談、弱点、恥ずかしい部分などを指します。必ずしも大仰なダークサイドである必要はなく、誰もが体験し得る身近なテーマで十分です。財布をなくした喪失感を核にして、愛する人を失う悲しみにまでスケールアップさせることも出来ます。
脚本家になるには、率先してさまざまな経験をするべきです。そのときに感じた感情は忘れないように書き留めておきましょう。特に失敗体験は感情の宝庫。普段は感じらなれない心の揺れは貴重です。

【脚本家になるには_心構え8】
執筆に集中する環境づくり

プロの脚本家は物語の世界に没頭して執筆します。その結果として血の通った熱い脚本が書き上がるのです。ところがアマチュアの脚本は冷めています。脚本としての体裁は整っていても、ほとばしる熱が感じられなければ魅力は伝わりません。没頭、トランス、憑依、ゾーンなど、いわゆる執筆に集中する状態が理想ですが、それらが自然発生することはほとんどありません。
脚本家になるには、集中できる環境づくりからはじめます。執筆専用の機材を用意する、静かな部屋にこもる、映画や漫画など他の作品は観ない、他人の脚本を読まないなど、集中の邪魔になるものを排除してください。また脚本を書いている最中に他のアイデアを思いついたとしても深追いは禁物。素晴らしいアイデアであるほど脱線して集中力が削がれるので、メモをする程度にとどめておきましょう。

【脚本家になるには_心構え9】
スランプ時には興味を探す

脚本家になるには幾多の試練が訪れます。そのひとつがスランプ。何を書けばよいかわからず脚本が書けなくなる状態です。たった一度のスランプにより脚本家になることを諦めた人も少なくありません。一方、プロの脚本家は試練を乗りこえてきました。
脚本の題材は時代を映す鏡です。題材の選択は医療や法律など時代の流行にしたがうこともあります。しかし興味がわかない題材では筆も進まずスランプにおちいりやすくなるのです。
脚本家になるには流行を抑えつつ、自分ごととして興味を持たなければなりません。例えば医療に対する関心が低くても、医師同士の恋愛や家族の確執に興味がある人は、その部分を掘り下げて脚本執筆の原動力にします。またそれは脚本家としてのオリジナリティ構築にも役立つでしょう。
注意すべきは、流行を察知したつもりでデータ先行の脚本を書かないことです。それだとハウツー本にはなるかもしれませんが感動は生まれません。あくまでも書きたいものを書くというスタンスを貫くことが脚本家になるためには大切です。

【脚本家になるには_心構え10】
感動を分析する

脚本家になるには、映画や小説、漫画などを日頃からよく読み、感性を磨く必要があります。しかし影響を受け過ぎて脚本の作風が定まらなくなってしまうと本末転倒です。そういう人には特徴があります。作品に対して面白かった、つまらなかったという、漠然とした感想しか持たないのです。
脚本家になるには、感動の原因を論理的に分析する必要があります。「なぜ感動したか」その秘密を解き明かすことができれば、エッセンスを自分の脚本に取り入れることができるからです。例えば『ロミオとジュリエット』の魅力は「障害によって燃え上がる愛」であり、後の作品に影響を与えました。逆につまらない作品を分析しても良いでしょう。マイナスポイントをどう改善するか考えることは、作劇トレーニングとして有効です。

まとめ

脚本家になる方法はさまざま。しかし脚本家になるには、脚本を書き続けるしかありません。悩むこともあるでしょう。そんなときには、ぜひ記事で取り上げた脚本家になるための心構えを思い出してください。脚本家になりたい人の役に立てれば幸いです。