キャラクター履歴書で登場人物を深く理解するメリット

面白い脚本では、キャラクターが生き生きと描かれています。そのような描写をするには、人物像を深く知らなければなりません。キャラクターの生みの親である脚本家であっても、努力なくしてキャラクターの深層まで理解することは難しいでしょう。キャラクターは履歴書を書き込むと理解が深まります。記事では、キャラクター履歴書の書き方を解説します。

sponsored
sponsored

キャラクターを理解する方法は十人十色

脚本家はキャラクターの一番の理解者でなければなりません。そうでなければ、どのようなセリフをしゃべり、どう行動をするのかわからないからです。理解するための方法は十人十色であり、作家毎に異なります。

じっと目をつむって考え込むうちにフッとキャラクター像が降りてきたり、性格や行動をリスト化することで外堀から埋めていったり、想定キャストとした俳優の写真を眺めているうちにつかめたりします。

自分にあった方法でキャラクターを理解することが重要です。もししっくりこない方法でキャラクターを理解したつもりになって物語を書きすすめるとやがて破綻してしまうでしょう。キャラクターの整合性がとれず、固まって動かなくなってしまうのです。

そうならないためにもいろいろな方法を試して、キャラクターを理解するよう努めましょう。試す中で自分にあうと感じた方法を採用してください。

キャラクター履歴書とは

シナリオスクールや教本で脚本を学ぶと、キャラクター履歴書を作る課題が出されることがあります。これはキャラクターを理解するために有効な作業です。(就職やバイトの面接で使う書類とは違うので注意してください)

キャラクター履歴書では、登場人物の過去を書き出します。生まれてから現在(物語が始まる)までの出来事を明確にするのです。どのような人間関係や環境を経て、どのような人格が形成されていったのかを想像することで、キャラクターを深く知ることができます。

キャラクター履歴書は細かいほど価値があります。しかしあまりのめり込みすぎて本文執筆に差し障りが出ても仕方がありません。およそ10年単位で区切り、ポイントをしぼるとまとめやすいでしょう。

キャラクター履歴書は、あくまでも作者自身がキャラクターを知るためのツールです。そのため、自由な文体で思いつくままに記してください。書き進めるうちにリアリティが生まれるはずです。

キャラクター履歴書の書き方_
誕生~10歳

キャラクターの人格や性格といった要素を決める重要な時期が、誕生~10歳までの10年間です。特に家庭環境が人格形成に大きな影響を及ぼします。キャラクターの核を定める重要な要素が詰まっている時期であるため、特に念入りに明らかにしてください。下記はその一例です。

  • 性別は?
  • 身体的な特徴はあるか?
  • 性格は? 陰キャ? 陽キャ?
  • 最も興味があることは?
  • 何に幸せを感じる?
  • 最も嫌だったことは何?
  • 両親の職業や人柄は?
  • 兄妹はいたか? その仲は?
  • 住居は集合住宅か、一軒家か?
  • 貧乏か、裕福か?
  • 虐待はあったか?
  • 教育方針は?
  • 祖父母と同居しているか?
  • 親族との関係は?
  • 友達はいたか?
  • 学校での成績はどうだった?
  • 得意科目は?
  • 友達とはどのような遊び方をした?

キャラクター履歴書の書き方_
11歳~20歳

11歳~20歳の10年は、いわゆる思春期の真っただ中。この時期は周囲からの影響を受けやすく、その後の人生に与える影響が大きいのが特徴です。一般的には、家族よりも友人や恋人と過ごす時間が多くなりがちなので、そのような側面からエピソードを想像しても良いでしょう。

  • どのような友達と、どのような遊びをしたか。
  • 恋人はいたか。どのような相手だったか
  • 性体験のエピソードは
  • 政治や社会に対して思想は持っているか?
  • 勉学と運動ならどちらにのめり込んだか。
  • 最も熱中した分野はなにか
  • スマホやパソコンに苦手意識は持っているか
  • 家族との距離感は?
  • アルバイトなどはしていたか?
  • トラウマになるようなエピソードはあるか?
  • 尊敬する人物はいるか?

キャラクター履歴書の書き方_
21歳~30歳

成人して社会に出て理想と現実のギャップに葛藤する時期が21歳~30歳です。それまで培ってきた人格が社会の風にさらされて急激に変化します。どのように変化するのかを想像してください。

  • 大学に進学したのか、それとも就職したのか
  • 将来の進路は思い通りか?
  • 大きな挫折をしたか?
  • 恋愛遍歴は盛んだったか
  • 社会人として収入はどの程度か
  • 自分の人生をどのように評価しているか
  • 未来に希望を持っているか? 絶望か?

まとめ

脚本家は誰よりもキャラクターを理解しなければなりません。理解するためには人物像を深く掘り下げます。その方法はさまざまですが、自分にマッチした手法を確立しましょう。その一つとしてキャラクター履歴書があります。過去を10年単位で区切ってポイントごとに明らかにする方法です。キャラクター履歴書を作ることで、その人物像が浮き彫りになります。