シド・フィールド脚本術が3倍速で身につく!見ておくべき映画30選

脚本家を目指す人にとって『シド・フィールドの脚本術(3部作)』はバイブルです。本書には、脚本とはなにか、どうやって書くべきかという神髄が盛り込まれています。反面、内容が濃いだけに、あなたが脚本を学び始めて間もない初心者の場合、理解に苦しむかもしれません。しかし、この悩みは事前準備をすることで解消できます。シドが勧める映画を見るのです。

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なぜ? シド・フィールドの脚本術を勧める理由

内容が難しいのならあえて選ばなくてもいいのではないかと考える人もいるでしょう。しかし、脚本の書き方を無駄なく学ぶには『シド・フィールドの脚本術(3部作)』に従うべきです。なぜなら、得てして散乱しがちな脚本理論を体系的に学べるからです。

『シド・フィールドの脚本術(3部作)』は3冊から成り、それぞれ趣旨が異なります。
1冊目は『映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと』。初めて脚本を書く人向けに、三幕構成や主題(テーマ)の作り方など基礎的な内容を網羅しています。
2冊目は『素晴らしい映画を書くためにあなたに必要なワークブック』。前作で解説した脚本理論を実践するための練習問題が設けられているのが特徴です。
3冊目は『最高の映画を書くためにあなたが解決しなくてはならないこと』。書き上げた脚本の問題部分をどうやって見つけて直していくべきかという部分に焦点を当てています。一般的に難しいと言われるリライト作業の道しるべとなるはずです。

3冊を読破すれば、脚本家としてのレベルはグンッと上がるはずです。ちなみに日本映画界の巨匠、山田洋次氏も推薦するほどの良書であるため内容の質に疑いの余地はないでしょう。

困った! 専門用語が読書を止める

シド・フィールドの著書に限らず脚本のハウツー本を難しく感じる人は多いです。原因のひとつは独特の専門用語にあります。パラダイム、葛藤、テーマ、アクションなど、普段は耳慣れない言葉が飛び交っているのです。言葉に引っかかるたび思考が止まり、やがて読むことすらやめてしまいかねません。

言葉の意味は辞書を調べればわかります。しかし脚本にどう作用するかまでは書かれていません。例えばパラダイムは模範や枠組みという意味ですが、脚本における役割はなんでしょうか。

シド・フィールドはこれらの専門用語について懇切丁寧に解説しています。しかし実態がそもそも曖昧であるためか、哲学的で独特の言い回しになる部分も多く、理解に苦しむのです。

わかった! 実感が理解を深める

初心者がシド・フィールドの脚本術を身につけるにはどうすればいいのか。答えは簡単で、引用される映画を事前に見ておけばいいでしょう。シド・フィールドは著書の中で例となる映画を引用して、脚本用語などを解説している。映像が先に思い浮かんでいれば、たとえ難解な専門用語でも実感として理解できるはずです。

例えば、IT知識のない子供にインターネットとはなにかを説明することは難しいですが、スマホでLINEを送って「これがインターネットだよ」と教えれば「そんなの知ってるよ」と言うでしょう。つまり百聞は一見にしかず、です。

おすすめ! シド・フィールドの映画ランキング

問題はどの映画を見るべきか。当然、シド・フィールドが勧める映画を見るべきでしょう。『シド・フィールドの脚本術』は名作映画を引き合いに出して、脚本を解説するスタイルで書かれているからです。

例えば『映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと』に登場する映画タイトルは150本以上。いずれも名作ぞろいであり、すべてを見たほうがいいのは言うまでもありませんが、優先順位を決めておくと効率的です。優先順位はタイトルが明記される回数から判断できます。

下記に『シド・フィールドの脚本術(3部作)』で紹介された映画のタイトルが何回登場したかをまとめました。それぞれ10回以上登場した映画タイトルのみを表記しています。参考にして優先度の高い映画から見てください。

映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと 素晴らしい映画を書くためにあなたに必要なワークブック 最高の映画を書くためにあなたが解決しなくてはならないこと
回数 映画タイトル 回数 映画タイトル 回数 映画タイトル
62 チャイナタウン 33 ボーン・スプレマシー 40 ショーシャンクの空に
47 シービスケット 25 ショーシャンクの空に 27 ターミネーター2
27 マトリックス 19 シービスケット 25 アポロ13
23 アメリカン・ビューティー 18 チャイナタウン 21 パルプ・フィクション
19 テルマ&ルイーズ 18 テルマ&ルイーズ 21 テルマ&ルイーズ
18 パルプ・フィクション 17 アメリカン・ビューティー 18 キルトに綴る愛
17 コラテラル 14 アニー・ホール 18 クリムゾン・タイド
16 ワイルドバンチ 14 ターミネーター2 15 ジュラシック・パーク
14 コールドマウンテン 14 普通の人々 15 イングリッシュ・ペイシェント
13 ショーシャンクの空に 13 イングリッシュ・ペイシェント 13 羊たちの沈黙
13 ダンディー少佐 12 サイドウェイ 12 戦火の勇気
13 ロード・オブ・ザ・リング 12 パルプ・フィクション 10 ロング・キス・グッドナイト
10 アニー・ホール 11 シンデレラマン 10 ツイスター
10 ゴッドファーザー 11 ブロークバックマウン    
10 ターミネーター2        
10 ボーン・スプレマシー        
10 めぐりあう時間たち        

各著書で重複するタイトルがあるため、上記リストには実質30作品を明記しています。特に『チャイナタウン』『ショーシャンクの空に』『テルマ&ルイーズ』あたりは全巻通してよく言及される映画なので必ず見ておきましょうね。

※ちなみに、全ての映画タイトルの登場回数に興味がある方は別途PDFにまとめたので参考にしてください。

まとめ

『シド・フィールドの脚本術(3部作)』は本当に役立つ本です。繰り返し読んで理解を深めると良いでしょう。ただし、読むだけで理解できない部分があれば、引用されている映画を見てください。私自身3回読んで理解できなくても実際に映画を見ることで理解できた部分もありました。脚本執筆は孤独な作業ですが、本書を傍らに置くことで心強い味方となってくれるはずです。