キャラクターを通じて脚本を創り上げる4つの質問
この記事は 2023年10月24日 に更新されました。
脚本を書こうと思ったとき、ストーリーよりも先にキャラクターが頭に浮かぶことがあります。あなたの頭には漠然としたイメージがあるかもしれませんが、それだけではまだ脚本が書き進められないでしょう。ですが大丈夫です。そんな時こそ、キャラクターに焦点を当てて質問してください。その答えが、ストーリー全体を構築するヒントになることがあるのです。
※実例を参考に解説します。文末では例の登場人物の種明かしもします。ちょっとしたクイズのつもりで考えてみてください。
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目次
脚本のキャラクターへの質問1_
そのキャラクターに共感できる部分がある?
まず、観客がそのキャラクターに共感する部分を見つけることが重要です。あなた自身はそのキャラクターのどの側面に引かれましたか?
具体的でシンプルな表現が大切です。あなたが共感する部分は、他の人も共感します。
- 例1: 正義の味方に憧れる子供が大人になったような刑事。予想外の行動で周囲を驚かす。
- 例2: 好きなこと(ロック)だけに突き進む生活破綻者。一方で、年齢や性別を問わず他者を認める素直な性格も持つ。
- 例3: 周囲から見下されているが、大きな秘密を隠している。
- 例4: 自堕落な生活を送る女。そのダメ人間ぶりに共感する。
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脚本のキャラクターへの質問2_
そのキャラクターだけの特徴は?
そのキャラクターには、普通の人と違う部分がありますか? 物語をキャラクター先行で書きたいなら、そのキャラクターだけの特徴を明確にしましょう。
- 例1: 難解な事件解決に風穴を開ける、固定観念に縛られない思考が得意
- 例2: 音楽の才能を見抜く力と指導者の資質を持つ。
- 例3: 格闘術と殺人術に秀でたエージェント。
- 例4: 負け続けの人生で努力をしたことがない。
脚本のキャラクターへの質問3_
そのキャラクターの普遍的な部分はどこ?
観客は、普遍的な部分に共感します。あなた自身は、そのキャラクターのどの側面に共感しましたか?
- 例1: サラリーマンのような言葉遣いや仕事内容に共感。上司や仕事に不満を感じる点も同じ。
- 例2: 夢を追い続ける中年の姿に共感。夢を諦めきれない気持ちは誰にでもある。
- 例3: 家庭で評価されず、くたびれてしまったお父さんの姿に同情のような感情を抱く。
- 例4: 自堕落な生活を送る姿に仲間意識を感じる。
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脚本のキャラクターへの質問4_
そのキャラクターを変えるきっかけは?
脚本は、変革をもたらす出来事から始まります。そのきっかけが物語の展開を決定づけるのです。キャラクターを変えるきっかけのアイデアを、10以上あげてください。
- 例1: 脱サラして刑事になり、夢を追い求める過程で変化を遂げる。
- 例2: 嘘をついて教師になり、周囲を騙して賞金獲得を企む。
- 例3: 暴れる不良たちとの衝突が、元々いたバイオレンスな世界に引き戻す。
- 例4: 実家を追い出されて、行き着いた先での出会いが人生を変えるきっかけとなる。
まとめ
キャラクターの探求は、脚本執筆に不可欠です。これらの質問は、アタナの考えたキャラクターたちを深く理解する上で役立ちます。キャラクターにスポットを当てて物語を書く際には、ぜひこのアプローチを試してみてください。
ちなみに、上記で例として紹介したキャラクターたちは下記です。
- 例1『踊る大捜査線』の主人公:青島俊作
- 例2『スクール・オブ・ロック』の主人公:デューイ・フィン
- 例3『Mr.ノーバディ』の主人公:ハッチ・マンセル
- 例4『百円の恋』の主人公:斎藤一子
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