脚本のテーマを悩まずに決める5ステップ

脚本を書こうと思い立っても最初の一行が書き出せず悩む人は多いです。それ、テーマが固まっていないことが原因かもしれません。なぜならテーマは、脚本にとっての大黒柱だからです。大黒柱のない家を建てることはできないでしょう。それほど大切なテーマは、さぞ作るのが難しいと思いきや、手順を踏めば誰でも作れるのです。ゼロからオリジナルテーマを作る手順を紹介します。

sponsored
sponsored

脚本テーマの作り方1
大事!テーマが必要な理由を理解しよう

「テーマなんて面倒くさい!今すぐ脚本を書きたい!」という人は意外と多いです。ストーリーやキャラクターがある程度決まったら、すぐに脚本を書き出したくなる気持ちはわかります。

確かに脚本の書き方は自由です。ト書きとセリフで構成されていれば、どのように書いても問題ありません。しかしテーマを決めると効率的に書くことができるメリットが生まれます

一度でも脚本を書いたことがある人ならわかると思いますが、脚本は何度も書き直すものです。途中まで書いて他のアイデアを思いついたり、主人公を取り替えたり、ラブストーリーからホラーに変更したり、そのたびにちゃぶ台返しをしてゼロから書き直します。これは骨が折れる作業です。最悪の場合、何年も脚本が完成しないパターンにもなりかねません。

脚本の執筆は、自由に空想を広げるものですが、いつでも帰って来られる港は必要です。その役目をテーマが担います。テーマさえあればもしストーリーが脱線しても戻れるし、柔軟な思考で手直しすることも可能です。逆にテーマという港がなければ、あなたは創作という広い海で迷子になってしまうでしょう。

  1. テーマがあると効率的な脚本執筆ができる

脚本テーマの作り方2
気軽に!思いつくままに書こう

脚本にテーマが必要だとはいえ、どうやって書けばいいのでしょうか。待っていればフッと頭上に降りてくると信じる人がいるかも知れませんが、悠長なことを言っていられない人が大半です。能動的に自分からテーマを探しに行かなければなりません。

ただし、テーマが思いつかなければ、ムリをして書くかなくて結構です。これはいきなり核心を突く必要は無いということを意味します。まずは思いついたアイデアを並べてみましょう。この際、どんな些細なことでも思いついた端から書き出すことが重要です。そこから「これだ」と思うパーツを組み合わせるなどしてひとつのアイデアの結晶を作ります。

例えば漠然と思い描くワンシーンや、主人公のキャラクター設定、気になる社会問題があればその概要や自分なりの意見などがきっかけになります。映画や漫画を見て感動し、自分も同じようなストーリーを書きたいというのも立派な出発点のひとつ。ゴッドファーザーを見てマフィアに興味をいだいたり、ドラゴンボールを見て冒険活劇を書きたいと思ったりしてもいいのです。

  1. 思いつきのアイデアを書き出す

脚本テーマの作り方3
徹底的に!自問自答しよう

ひとつのアイデアを発見しても、そのままでは不十分です。なぜなら誰でも思いつくアイデアに価値はないからです。アイデアを深堀りしてオリジナリティあふれるテーマに育てて下さい。具体的には書き出したアイデアに質問を投げかけそれに答えてみましょう。

例えば「殺し屋と子供の話」というアイデアがあるとします。「殺し屋はどんな人間か?」「子供はどんな人間か?」「二人の出会いは?」「印象的なエピソードは?」「最後はどうなる?」などと自問自答したとき、『レオン』(リュック・ベッソン)になるか『グロリア』(ジョン・カサヴェテス)になるかは作者のオリジナリティによるのです。

思いつく限り自問自答を繰り返すことでエピソードや主人公の人物像が明確になります。ここまでやって初めてオリジナリティが浮き彫りになるのです。

  1. アイデアを深堀りしてオリジナル要素を生み出す

脚本テーマの作り方4
ざっくり!ストーリーにしよう

エピソードや人物像がはっきりしたのはいいが情報が多すぎて収集がつかなくなってしまうことがあります。そのような場合は、情報をストーリーラインに乗せて整理してください。あなたが考え出した登場人物やエピソードといった要素をつなぎ合わせて一本のストーリーにします。

ストーリーとはおおまかに「始まり」「中盤」「終わり」の3つで構成されます。あなたが書き出したエピソードがどこに該当するか考えて配置しましょう。もちろん不要な部分を削除したり、逆に追加したりすることがあっても問題ありません。これは脚本執筆における構成作業ですが、意識せずともできます。まずはざっくりと配置した後で修正すればいいのです。ストーリーは「何が起こるのか」と「誰に起こるのか」を映像で語ることを念頭に置いて考えると書きやすいでしょう。

ポイントは結末まできちんと考え抜くことです。よく「書きながらラストを模索したい」という人がいますが脚本には適していません。小説のように枚数制限がない場合は成立する書き方ですが、映画脚本は120枚程度にまとめなければいけないからです。ラストを見据えずに脚本を書くことは、ゴールを定めずにマラソンを走るようなものであり、体力がいくらあっても足りません。

もし、執筆途中で他のエンディング候補を思いついたら2パターン書けばいいのです。ハリウッドではエンディングを数パターン用意しておき、見る人の反応によって選択する手法は一般的です。ただし、最低でも一つは結末を決めておかなければなりません。

  1. 要素をストーリーに当てはめる

脚本テーマの作り方5
ギュッと!2行に圧縮しよう

深掘りした要素をストーリーに当てはめたら、今度はそれを圧縮して下さい。どこを削ればいいか判断がつかず圧縮できない場合は、主人公に注目すると良いでしょう。

2時間の映画を一言で表現するには、どんな主人公がなにをして最終的にどうなったかを簡潔に述べなくてはなりません。もしそれができない場合は、ストーリーの焦点が絞りきれていないということです。一つ前の段落に戻ってストーリーラインを見直してください。重要な部分にマーカーを引いても良いでしょう。

2行程度にまとまる短いストーリーが完成したらそれがテーマです。つまりテーマとは、一言で語れる短いストーリーだともいえます。これをもとにして本格的な脚本執筆に取りかかることになるのです。

  1. ストーリーを圧縮してテーマにする

まとめ

脚本を書くためにはまずテーマを作らなければなりません。テーマとは脚本を支える大黒柱のようなものだからです。しかしなかなかオリジナルのテーマを作れないときは、とりあえず頭にあるアイデアを全て書き出してみましょう。さらに自問自答を繰り返して深堀りすればオリジナリティが浮き彫りになります。一つのストーリーになるようにそれらを並び替えてください。最後にそのストーリーを一言で言えるくらい短くまとめてみましょう。それがあなただけのオリジナルテーマです。